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外の世界

三話 人見知り気質は相変わらず

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 町に入った。
全体的に町中の家の壁は石レンガやレンガといった丈夫な造りになっているようで、それを指すように町の入り口を抜けてすぐ道が3本に分かれていた。
右はレンガ通り、真ん中は商店街、左は石レンガ通りって看板がそれぞれの分かれ道に置いてあってかなりわかりやすい。
 左右の道にも興味を惹かれたが今回の僕のミッションはあくまでおつかいなので今日は探検を諦め真ん中の商店街に向かった。
道の左右には綺麗には整えられた色とりどりな草花がまるでそれがモチーフな絵画のように目を楽しませてくれる。
日本でも色んな草花は公園などに植えられていたが此処に植えられてる花は見たことない品種が多いように思う。
 草花の道を楽しんで進んで行くと軽くトラウマになりそうな商店街にたどり着いてしまった…。
たまたまなのか、この時間帯は以前見た人混みはなかった。
僕は少し安堵しておつかい前にもらった買い物メモを上着のポケットから取り出して内容を確認した。

1.商店街入り口から右側三軒目にある鞄屋に注文してある鞄を受け取る。
2.鞄屋の向かいの本屋で注文してある本を受け取る。
3.本屋側で1番奥にある鍛冶屋でダガーを1本購入する。

と書いてあった。
指差し確認しながら進み目的の三軒目に到着した僕は緊張する面持ちで恐る恐る店の扉を開いた。
「いらっしゃいませ~」
と軽い挨拶が聞こえて来たので僕は声のした方に目を向けた。
そこにはカウンターからこちらを物珍しそうに見つめる若い女性がいた。
僕はガチガチに緊張しながらお辞儀をしてそのお姉さんのいるカウンターへ歩いていった。
「ご希望の商品がございましたらお探し致しましょうか?」
優しく丁寧に接客してくれる美人なお姉さんに緊張して
「あ、えっと…………。」
何も答えられず固まってしまった僕、カウンターからお姉さんが出てきて僕の前で屈んで目線を合わせて
「落ち着いて、まずは深呼吸しましょう」
と提案してくれた。
お姉さんの掛け声に合わせて息を吸ったり吐いたりしているうちに気持ちが落ち着いてきて
「あの、これを取りに来ました」
母からもらった注文票のお客さま控えをお姉さんに手渡した。
お姉さんはにっこり微笑んで
「少々お待ちください」
と言ってカウンター奥の棚から鞄の入った包みを持ってきて
「お待たせしました」
と僕に手渡してくれた。
僕は先程のこともあり恥ずかしさで頭が沸騰しそうになってしまったので軽い会釈をお姉さんにして足早くお店を出た。

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