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2、図書室は本を読む所で『イチャイチャして良い密室』ではありません
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約束の金曜日、レイチェルは再び図書室に戻ってきた。
勿論、清掃の為であるけれど、オズワルドとの約束の方に完全に気持ちは持って行かれていた。
しかしレイチェルが室内に入って見渡すと、どうやらオズワルドは居なかった。
(お忙しい方だし、きっとお忘れになったんだわ……)
レイチェルは自分が落ち込んでいることに後ろめたさを覚えたが、すぐに気持ちを切り替えて、掃除に励むことにした。
(この前お目に掛かれて、お声を聴けただけでも、十分に幸せだもの……)
レイチェルは普段から正直者だが、自分の気持ちに嘘を付くのには慣れていた。
窓に曇りが残らないように拭き掃除に無心で取り組み、やっと集中力も増して来た頃、「今日は歌は歌ってくれないの?」とまるでレイチェルの歌声を心待ちにしていたかの様な声が聞こえてきた。
「えっ?」
びっくりして梯子から落っこちそうになる。
「きゃぁ!」「レイチェル!」
なんとかバランスを取って着地しようとすると、駆け寄ったオズワルドに抱きとめられた。
横抱きから脚を地面に降ろしてもらうが、オズワルドの腕にがっちりホールドされて抜け出せない。
「ごめん、びっくりさせちゃって。」
「いえ、私の不注意です、すみません」
「僕のせいだよ、ごめん。無事で良かった。痛い所は無い?」
「はい、大丈夫です。伯爵様に支えて頂いたので、どこも怪我しておりません」
それを聞くとオズワルドは「良かった。……今日、来てくれないかと思った……ありがとう」とレイチェルの耳元で呟くように言った。
その声は今までのオズワルドの声よりも低くて深い響きで、ちょっと心細そうに聞こえた。
レイチェルの心が受け止められるときめき許容量を大幅に越えてダム決壊レベルに達する。
心も身体もじたばたするけれど、相変わらずオズワルドにはそんなのは何の抵抗にもならず、レイチェルをすっぽりと抱きしめたままで。
「明日から星祭りの連休だけど、レイチェルは御実家に帰るの?」
「はい、公爵様達のご厚意で、毎年暮れの連休には帰郷しています」
「そっか。じゃあ今日会えて良かった。」
ちょっと寂しそうに笑んだオズワルドは、ジャケットから平たいビロードの箱に入った髪飾りを取り出した。
やっと腕から解放されたレイチェルはほっとするも、二人の間に隔たりが出来て少し寂しく感じてしまう。
「これ、レイチェルに着けて欲しいんだ」
オズワルドの手の中には繊細な意匠で夏の星空のように宝石がいくつも連なったデザインの髪飾りがあった。ダイアモンドの星の中に一つだけエメラルドが浮かんでいる。
「伯爵様……頂けません、こんな……」
レイチェルは動揺した。
なにも貢献していないレイチェルにオズワルドから下賜される理由など無い。
まして、ここシャール国で男性から女性に髪飾りを贈るのはとても意味深いことだった。
男性から女性への告白や求婚の意味もあるし、場合によっては男性が愛人関係を望んでいるサインともなり得る。
特に男性と明らかに階級の違う女性に贈る場合は。
(伯爵はとても素敵な方だけど、愛人にはなりたくない。でも、断ったらクビなのかな……)
レイチェルは押し黙ってしまった。
「レイチェル? もしかして僕が愛妾になれって言ってると思ってる?」
「え、違うのですか!?」
安堵のあまり裏返った声を上げてしまう。
「違うよ、勿論違う! 僕はまたしばらくランドールに行ってしまうから、その間、これを着けてくれないかなって思ったん」
「図々しい早合点をしてすみませんでした……申し訳ございません、どうしても頂けません……」
「そっか……じゃあ仕方ない。せっかくレイチェルに着けてもらおうと思って、職人にも大分無理を言って急いで作ってもらったけど、これはもう捨てるしかないね」
そう言うと、開いた窓から髪飾りを投げ捨てようとする。
「伯爵様、いけません!」
(このままじゃ髪飾りが下の池に落ちちゃう!)
レイチェルは無我夢中でオズワルドに突進し窓に向かって振り上げられた腕を掴もうとして届かず抱きついた。
「うわ!」
びっくりしたオズワルドが振り返るとレイチェルが必死の形相をしている。
「レイチェル、そんなに焦らなくても──」
「でも、でもそんな素敵な髪飾りが池に落ちたら大変です!」
オズワルドが腕を下げたのでもう投げることはないと思い、離れる。
「じゃあ使ってくれる?」
「それは……」
「レイチェル……もぉ!」
オズワルドは少し怒ったようにレイチェルの右側に立つと彼女のプラチナブロンドの細くて柔らかい髪に星を留めた。
それからレイチェルの正面に回ると、嬉しそうに微笑んだ。
「うん、とっても綺麗だ。似合ってる」
「伯爵様……」
「これはもう君のだから、もらってくれる?」
髪飾りに触れたレイチェルの指にオズワルドの長い指が重なって絡まる。
「あの……えっと……伯爵様、この度は身に余るお心遣いどうもありがとうございます……」
まだレイチェルは何かに葛藤する様な顔をしていたが、自分の贈った物を彼女が身につけてくれていると思うと、何とも言えない満足感があった。
「レイチェル、僕の為だと思って受け取って。
星祭りは君と過ごしたかったけど、いつも頑張ってるレイチェルが御家族に再会出来る貴重な休暇だもんね。
僕も君と家族だったら良かったのにな……」
レイチェルのさらさらな髪の毛先を自分の指に絡める。
「伯爵様がですか? そんな恐れ多いことあり得ません。我が家は没落した下級貴族ですから……」
両親にも自分の生い立ちにも恥じる気持ちは全く無いが、相手が公爵様ともなれば、当然の思いだった。
「そうじゃなくて……これから家族になればいいだけなんだけど……兄弟とかそう言う意味で家族になりたい訳じゃないし……」
ぼそっと呟くも、小さすぎてレイチェルには届かない。
(まだなにも進展してないのに、プロポーズ紛いのこと言い出すとか、俺も大概だな。レイチェルは純粋培養で育ってるんだから、少しずつ外堀から埋めて行かないと)
「あ、あの、伯爵様、どうぞ、か、髪の毛をお離し下さい……私、掃除をしていて汚いですから……」
白金の髪を唇に当てて考え込むオズワルドにレイチェルが懇願する。
「あぁ、ごめん、つい、レイチェルの髪すごく良い香りがして」
指から髪をするするとほどいて細い首筋の横にかける。
「すみません、髪を洗う石鹸の香りが強すぎたのかもしれません。」
「何で謝るの?」
心配になってレイチェルを見る。
「お掃除中にお部屋に匂いが残ってしまっては、掃除人失格です」
「そんな、微かな香りだよ。すごく近付かなきゃわからない程の。それに僕はこの香りすごく好き」
「それなら良かったです。実は執事のバリモアさんがこの香りは伯爵様がお好きだろうからと、とても良い品なのですが、伯爵様がお帰りになる3日前にアレックスと私にも分けて下さいま──」
「ごめん、ちょっと待って!」
何だか話の行き先がおかしくなって来たので失礼を承知でレイチェルを遮る。
「はい?」
きょとんとしたレイチェルがオズワルドを見上げる。
(うわ、この角度の上目遣いやばい。可愛すぎる。)
吹きこぼれそうになる煩悩をどうにかやっつけて、話に戻る。
「じゃあもしかして今、執事のバリモアも用心棒のアレックスも君と同じ石鹸なの?」
「はい、そうです。やっぱりバリモアさんは細かい処まで気の届く、完璧な執事さんですね」
「…………」
すぐにでもバリモアに言って、同じ石鹸を取り寄せようとしたオズワルドは、非常に不愉快だったけれど、この事実を先に知れて良かったと思った。
レイチェルと同じ香りを野郎二人が纏うのも許せないし、なんだったら、今夜すぐにでもこの香りで風呂に入って色々と想像を、と思っていたのが一気に萎えた。
「レイチェル、いつ屋敷に戻るの?」
急に話題を変えたオズワルドにちょっと戸惑いつつ、「火曜日に戻ります。」と答えた。
「じゃあ火曜日、またここで会おう」
「それは……」
本当は、はい!と即答したい。けれどきっとそれは許されない。
「お願い、レイチェル」
この腹黒い伯爵がお願いをする時はいつもレイチェルが「はい」と答えるしかなくなるので、実はお願いではないのだけれど、それに全く気付かないレイチェル。
「マチルダさんに伺ってみます。それでお許しがでれば」
そう言えば、オズワルドは諦めてくれると思った。
メイド頭のマチルダは公爵夫妻からも一目置かれるほどの人なのだ。
「マチルダには僕から頼んでおくから、ね?」
「ですが……」
まだ何か続けようとするレイチェルに大丈夫とばかりに頬にキスをする。
「し、失礼しますっ!」
レイチェルはこのままここに居たらダメだと本能で思い、脱兎の如く走って退室した。
「ちょっとテンポ速すぎたかな、でもうかうかしてられない。他の男に取られないようにしとかないと」
帰国する度にどんどん可愛くなるレイチェルに焦りを覚えているオズワルドが独り言を呟いていると、扉が開き再びレイチェルが現れる。
「すみません」
そう言って置き忘れたバケツと雑巾、梯子を手にすると、また光の速さで退室して行った。
(そんなに警戒しなくても、何もしないのに……今は)
勿論、清掃の為であるけれど、オズワルドとの約束の方に完全に気持ちは持って行かれていた。
しかしレイチェルが室内に入って見渡すと、どうやらオズワルドは居なかった。
(お忙しい方だし、きっとお忘れになったんだわ……)
レイチェルは自分が落ち込んでいることに後ろめたさを覚えたが、すぐに気持ちを切り替えて、掃除に励むことにした。
(この前お目に掛かれて、お声を聴けただけでも、十分に幸せだもの……)
レイチェルは普段から正直者だが、自分の気持ちに嘘を付くのには慣れていた。
窓に曇りが残らないように拭き掃除に無心で取り組み、やっと集中力も増して来た頃、「今日は歌は歌ってくれないの?」とまるでレイチェルの歌声を心待ちにしていたかの様な声が聞こえてきた。
「えっ?」
びっくりして梯子から落っこちそうになる。
「きゃぁ!」「レイチェル!」
なんとかバランスを取って着地しようとすると、駆け寄ったオズワルドに抱きとめられた。
横抱きから脚を地面に降ろしてもらうが、オズワルドの腕にがっちりホールドされて抜け出せない。
「ごめん、びっくりさせちゃって。」
「いえ、私の不注意です、すみません」
「僕のせいだよ、ごめん。無事で良かった。痛い所は無い?」
「はい、大丈夫です。伯爵様に支えて頂いたので、どこも怪我しておりません」
それを聞くとオズワルドは「良かった。……今日、来てくれないかと思った……ありがとう」とレイチェルの耳元で呟くように言った。
その声は今までのオズワルドの声よりも低くて深い響きで、ちょっと心細そうに聞こえた。
レイチェルの心が受け止められるときめき許容量を大幅に越えてダム決壊レベルに達する。
心も身体もじたばたするけれど、相変わらずオズワルドにはそんなのは何の抵抗にもならず、レイチェルをすっぽりと抱きしめたままで。
「明日から星祭りの連休だけど、レイチェルは御実家に帰るの?」
「はい、公爵様達のご厚意で、毎年暮れの連休には帰郷しています」
「そっか。じゃあ今日会えて良かった。」
ちょっと寂しそうに笑んだオズワルドは、ジャケットから平たいビロードの箱に入った髪飾りを取り出した。
やっと腕から解放されたレイチェルはほっとするも、二人の間に隔たりが出来て少し寂しく感じてしまう。
「これ、レイチェルに着けて欲しいんだ」
オズワルドの手の中には繊細な意匠で夏の星空のように宝石がいくつも連なったデザインの髪飾りがあった。ダイアモンドの星の中に一つだけエメラルドが浮かんでいる。
「伯爵様……頂けません、こんな……」
レイチェルは動揺した。
なにも貢献していないレイチェルにオズワルドから下賜される理由など無い。
まして、ここシャール国で男性から女性に髪飾りを贈るのはとても意味深いことだった。
男性から女性への告白や求婚の意味もあるし、場合によっては男性が愛人関係を望んでいるサインともなり得る。
特に男性と明らかに階級の違う女性に贈る場合は。
(伯爵はとても素敵な方だけど、愛人にはなりたくない。でも、断ったらクビなのかな……)
レイチェルは押し黙ってしまった。
「レイチェル? もしかして僕が愛妾になれって言ってると思ってる?」
「え、違うのですか!?」
安堵のあまり裏返った声を上げてしまう。
「違うよ、勿論違う! 僕はまたしばらくランドールに行ってしまうから、その間、これを着けてくれないかなって思ったん」
「図々しい早合点をしてすみませんでした……申し訳ございません、どうしても頂けません……」
「そっか……じゃあ仕方ない。せっかくレイチェルに着けてもらおうと思って、職人にも大分無理を言って急いで作ってもらったけど、これはもう捨てるしかないね」
そう言うと、開いた窓から髪飾りを投げ捨てようとする。
「伯爵様、いけません!」
(このままじゃ髪飾りが下の池に落ちちゃう!)
レイチェルは無我夢中でオズワルドに突進し窓に向かって振り上げられた腕を掴もうとして届かず抱きついた。
「うわ!」
びっくりしたオズワルドが振り返るとレイチェルが必死の形相をしている。
「レイチェル、そんなに焦らなくても──」
「でも、でもそんな素敵な髪飾りが池に落ちたら大変です!」
オズワルドが腕を下げたのでもう投げることはないと思い、離れる。
「じゃあ使ってくれる?」
「それは……」
「レイチェル……もぉ!」
オズワルドは少し怒ったようにレイチェルの右側に立つと彼女のプラチナブロンドの細くて柔らかい髪に星を留めた。
それからレイチェルの正面に回ると、嬉しそうに微笑んだ。
「うん、とっても綺麗だ。似合ってる」
「伯爵様……」
「これはもう君のだから、もらってくれる?」
髪飾りに触れたレイチェルの指にオズワルドの長い指が重なって絡まる。
「あの……えっと……伯爵様、この度は身に余るお心遣いどうもありがとうございます……」
まだレイチェルは何かに葛藤する様な顔をしていたが、自分の贈った物を彼女が身につけてくれていると思うと、何とも言えない満足感があった。
「レイチェル、僕の為だと思って受け取って。
星祭りは君と過ごしたかったけど、いつも頑張ってるレイチェルが御家族に再会出来る貴重な休暇だもんね。
僕も君と家族だったら良かったのにな……」
レイチェルのさらさらな髪の毛先を自分の指に絡める。
「伯爵様がですか? そんな恐れ多いことあり得ません。我が家は没落した下級貴族ですから……」
両親にも自分の生い立ちにも恥じる気持ちは全く無いが、相手が公爵様ともなれば、当然の思いだった。
「そうじゃなくて……これから家族になればいいだけなんだけど……兄弟とかそう言う意味で家族になりたい訳じゃないし……」
ぼそっと呟くも、小さすぎてレイチェルには届かない。
(まだなにも進展してないのに、プロポーズ紛いのこと言い出すとか、俺も大概だな。レイチェルは純粋培養で育ってるんだから、少しずつ外堀から埋めて行かないと)
「あ、あの、伯爵様、どうぞ、か、髪の毛をお離し下さい……私、掃除をしていて汚いですから……」
白金の髪を唇に当てて考え込むオズワルドにレイチェルが懇願する。
「あぁ、ごめん、つい、レイチェルの髪すごく良い香りがして」
指から髪をするするとほどいて細い首筋の横にかける。
「すみません、髪を洗う石鹸の香りが強すぎたのかもしれません。」
「何で謝るの?」
心配になってレイチェルを見る。
「お掃除中にお部屋に匂いが残ってしまっては、掃除人失格です」
「そんな、微かな香りだよ。すごく近付かなきゃわからない程の。それに僕はこの香りすごく好き」
「それなら良かったです。実は執事のバリモアさんがこの香りは伯爵様がお好きだろうからと、とても良い品なのですが、伯爵様がお帰りになる3日前にアレックスと私にも分けて下さいま──」
「ごめん、ちょっと待って!」
何だか話の行き先がおかしくなって来たので失礼を承知でレイチェルを遮る。
「はい?」
きょとんとしたレイチェルがオズワルドを見上げる。
(うわ、この角度の上目遣いやばい。可愛すぎる。)
吹きこぼれそうになる煩悩をどうにかやっつけて、話に戻る。
「じゃあもしかして今、執事のバリモアも用心棒のアレックスも君と同じ石鹸なの?」
「はい、そうです。やっぱりバリモアさんは細かい処まで気の届く、完璧な執事さんですね」
「…………」
すぐにでもバリモアに言って、同じ石鹸を取り寄せようとしたオズワルドは、非常に不愉快だったけれど、この事実を先に知れて良かったと思った。
レイチェルと同じ香りを野郎二人が纏うのも許せないし、なんだったら、今夜すぐにでもこの香りで風呂に入って色々と想像を、と思っていたのが一気に萎えた。
「レイチェル、いつ屋敷に戻るの?」
急に話題を変えたオズワルドにちょっと戸惑いつつ、「火曜日に戻ります。」と答えた。
「じゃあ火曜日、またここで会おう」
「それは……」
本当は、はい!と即答したい。けれどきっとそれは許されない。
「お願い、レイチェル」
この腹黒い伯爵がお願いをする時はいつもレイチェルが「はい」と答えるしかなくなるので、実はお願いではないのだけれど、それに全く気付かないレイチェル。
「マチルダさんに伺ってみます。それでお許しがでれば」
そう言えば、オズワルドは諦めてくれると思った。
メイド頭のマチルダは公爵夫妻からも一目置かれるほどの人なのだ。
「マチルダには僕から頼んでおくから、ね?」
「ですが……」
まだ何か続けようとするレイチェルに大丈夫とばかりに頬にキスをする。
「し、失礼しますっ!」
レイチェルはこのままここに居たらダメだと本能で思い、脱兎の如く走って退室した。
「ちょっとテンポ速すぎたかな、でもうかうかしてられない。他の男に取られないようにしとかないと」
帰国する度にどんどん可愛くなるレイチェルに焦りを覚えているオズワルドが独り言を呟いていると、扉が開き再びレイチェルが現れる。
「すみません」
そう言って置き忘れたバケツと雑巾、梯子を手にすると、また光の速さで退室して行った。
(そんなに警戒しなくても、何もしないのに……今は)
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