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第一章
03.悪いことは続くもの? ③
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その後、彼女の方から連絡が入り、二人で会うことになった。
矢神は、たった一度の過ちなら許してもいいのではないかと考えていた。
今までこんなに長く付き合った相手はいなく、将来のことを考えたのも彼女が初めてだった。それほどまでに、彼女のことを想っていたのだ。
だが、話を聞けば、嘉村と関係を持ったのは半年も前からだと言う。その間ずっと、彼女と嘉村は、矢神を裏切り続けていたということだ。
そして、彼女が続ける言葉に愕然とする。
「あーやに会えなくてずっと寂しかった。彼とは浮気じゃないの……本気なの、ごめんなさい」
仕事とはいえ、彼女が何も言わなかったのをいいことに、放ったらかしにしていたのは矢神の方だった。
支えられていたのは自分だけで、彼女の支えにはなっていなかった。離れていても心が繋がっているなんてことは、現実にはなかったのである。
何度も謝り、涙を見せる彼女を責める気にはなれなかった。ただ悔しくて辛くて、自業自得なのだと自分に言い聞かせるしかなかったのだ。
矢神は、たった一度の過ちなら許してもいいのではないかと考えていた。
今までこんなに長く付き合った相手はいなく、将来のことを考えたのも彼女が初めてだった。それほどまでに、彼女のことを想っていたのだ。
だが、話を聞けば、嘉村と関係を持ったのは半年も前からだと言う。その間ずっと、彼女と嘉村は、矢神を裏切り続けていたということだ。
そして、彼女が続ける言葉に愕然とする。
「あーやに会えなくてずっと寂しかった。彼とは浮気じゃないの……本気なの、ごめんなさい」
仕事とはいえ、彼女が何も言わなかったのをいいことに、放ったらかしにしていたのは矢神の方だった。
支えられていたのは自分だけで、彼女の支えにはなっていなかった。離れていても心が繋がっているなんてことは、現実にはなかったのである。
何度も謝り、涙を見せる彼女を責める気にはなれなかった。ただ悔しくて辛くて、自業自得なのだと自分に言い聞かせるしかなかったのだ。
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