7 / 7
【R18】第7話
しおりを挟む
果てた俺を見て興奮したのか、再びシモンの動きが激しくなる。
一度絶頂を迎えた俺は、既に痛みよりも快楽の方が圧倒的に勝っていた。
「先輩……僕もイキ……ます!」
一層動きを強めたシモンの腰の動きが、その一声と共に止まる。
深く挿入されたシモンの自身が一度大きく膨らむ。
既に押しのけられていた俺の内部が、更に外側へと押しつけられる。
そして次の瞬間、その太く膨れ上がった先から、俺の体内に向けて熱い精液が発射されたのを感じた。
俺はその時、中で出されたという事実よりも、これで終わってしまうという未練の気持ちで満たされていた。
しかし、俺の考えとは裏腹に、俺の中のシモンの自身は一向に縮む気配を見せない。
しかし、しばらくの硬直の後、それはゆっくりと俺の体内から抜き出される。
俺は上げていた腰を下ろし、一度大きく息を吐いた。
「すいません。痛くなかったですか? あの、僕。下手くそですいません」
謝るシモンに、俺はもう一度仰向けになり顔を向ける。
頭の上に生えている耳は、何故か下に向かって力なく垂れていた。
そんなシモンを愛おしく思った俺は、身体を起こしシオンに抱きつく。
そして、その口先にゆっくりとキスをした。
「初めてなんだろう? 気にするな。それと……俺も初めてなんだ。下手くそかどうかなんて分からんさ」
「先輩……」
「それで……こう言っちゃなんだが、俺を満足させると言ったな? 残念ながら俺はまだ満足していない」
「う……そうですが。すいません。残念です……」
俺に抱きつかれたまま、シモンは悲しそうな声を上げる。
恐らく、自分は失敗したのだと思ったのだろう。
「まだ、と言っただろう? まだ夜は長い。見た所、まだ続けることができるよな?」
「……!? 先輩! と言うことは……!!」
「ああ。どうやらお前の言っていたことはことは本当だったらしい。俺とお前が番だってな。身体で分かったよ」
言い切った瞬間、俺は再びベッドへと押し倒された。
身体の前面にシモンの高い体温を感じる。
その後、俺は何度も絶頂を迎えた。
初めは下手に出ていたシモンも、少しずつオスの口調になっていったが、むしろそれすら心地よく感じられた。
俺は今まで満たされることのなかった理由がやっと分かった。
これからは、もうあの気持ちを思い出すこともないだろう。
番に出会えたことに感謝しながら、俺は快楽に身を委ねた。
一度絶頂を迎えた俺は、既に痛みよりも快楽の方が圧倒的に勝っていた。
「先輩……僕もイキ……ます!」
一層動きを強めたシモンの腰の動きが、その一声と共に止まる。
深く挿入されたシモンの自身が一度大きく膨らむ。
既に押しのけられていた俺の内部が、更に外側へと押しつけられる。
そして次の瞬間、その太く膨れ上がった先から、俺の体内に向けて熱い精液が発射されたのを感じた。
俺はその時、中で出されたという事実よりも、これで終わってしまうという未練の気持ちで満たされていた。
しかし、俺の考えとは裏腹に、俺の中のシモンの自身は一向に縮む気配を見せない。
しかし、しばらくの硬直の後、それはゆっくりと俺の体内から抜き出される。
俺は上げていた腰を下ろし、一度大きく息を吐いた。
「すいません。痛くなかったですか? あの、僕。下手くそですいません」
謝るシモンに、俺はもう一度仰向けになり顔を向ける。
頭の上に生えている耳は、何故か下に向かって力なく垂れていた。
そんなシモンを愛おしく思った俺は、身体を起こしシオンに抱きつく。
そして、その口先にゆっくりとキスをした。
「初めてなんだろう? 気にするな。それと……俺も初めてなんだ。下手くそかどうかなんて分からんさ」
「先輩……」
「それで……こう言っちゃなんだが、俺を満足させると言ったな? 残念ながら俺はまだ満足していない」
「う……そうですが。すいません。残念です……」
俺に抱きつかれたまま、シモンは悲しそうな声を上げる。
恐らく、自分は失敗したのだと思ったのだろう。
「まだ、と言っただろう? まだ夜は長い。見た所、まだ続けることができるよな?」
「……!? 先輩! と言うことは……!!」
「ああ。どうやらお前の言っていたことはことは本当だったらしい。俺とお前が番だってな。身体で分かったよ」
言い切った瞬間、俺は再びベッドへと押し倒された。
身体の前面にシモンの高い体温を感じる。
その後、俺は何度も絶頂を迎えた。
初めは下手に出ていたシモンも、少しずつオスの口調になっていったが、むしろそれすら心地よく感じられた。
俺は今まで満たされることのなかった理由がやっと分かった。
これからは、もうあの気持ちを思い出すこともないだろう。
番に出会えたことに感謝しながら、俺は快楽に身を委ねた。
25
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
ミルクの出ない牛獣人
斯波良久@出来損ないΩの猫獣人発売中
BL
「はぁ……」
リュートスは胸に手をおきながら溜息を吐く。服装を変えてなんとか隠してきたものの、五年も片思いを続けていれば膨らみも隠せぬほどになってきた。
最近では同僚に「牛獣人ってベータでもこんなに胸でかいのか?」と聞かれてしまうほど。周りに比較対象がいないのをいいことに「ああ大変なんだ」と流したが、年中胸が張っている牛獣人などほとんどいないだろう。そもそもリュートスのように成体になってもベータでいる者自体が稀だ。
通常、牛獣人は群れで生活するため、単独で王都に出てくることはほぼない。あっても買い出し程度で棲み着くことはない。そんな種族である牛獣人のリュートスが王都にいる理由はベータであることと関係していた。
強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない
砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。
自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。
ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。
とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。
恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。
ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。
落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!?
最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。
12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生
ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学で逃げ出して後悔したのに、大人になって再会するなんて!?
灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。
オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。
ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー
獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。
そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。
だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。
話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。
そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。
みたいな、大学篇と、その後の社会人編。
BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!!
※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました!
※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました!
旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」
【本編完結】転生したら、チートな僕が世界の男たちに溺愛される件
表示されませんでした
BL
ごく普通のサラリーマンだった織田悠真は、不慮の事故で命を落とし、ファンタジー世界の男爵家の三男ユウマとして生まれ変わる。
病弱だった前世のユウマとは違い、転生した彼は「創造魔法」というチート能力を手にしていた。
この魔法は、ありとあらゆるものを生み出す究極の力。
しかし、その力を使うたび、ユウマの体からは、男たちを狂おしいほどに惹きつける特殊なフェロモンが放出されるようになる。
ユウマの前に現れるのは、冷酷な魔王、忠実な騎士団長、天才魔法使い、ミステリアスな獣人族の王子、そして実の兄と弟。
強大な力と魅惑のフェロモンに翻弄されるユウマは、彼らの熱い視線と独占欲に囲まれ、愛と欲望が渦巻くハーレムの中心に立つことになる。
これは、転生した少年が、最強のチート能力と最強の愛を手に入れるまでの物語。
甘く、激しく、そして少しだけ危険な、ユウマのハーレム生活が今、始まる――。
本編完結しました。
続いて閑話などを書いているので良かったら引き続きお読みください
獣人の子供が現代社会人の俺の部屋に迷い込んできました。
えっしゃー(エミリオ猫)
BL
突然、ひとり暮らしの俺(会社員)の部屋に、獣人の子供が現れた!
どっから来た?!異世界転移?!仕方ないので面倒を見る、連休中の俺。
そしたら、なぜか俺の事をママだとっ?!
いやいや女じゃないから!え?女って何って、お前、男しか居ない世界の子供なの?!
会社員男性と、異世界獣人のお話。
※6話で完結します。さくっと読めます。
【短編】売られていくウサギさんを横取りしたのは誰ですか?<オメガバース>
cyan
BL
ウサギの獣人でΩであることから閉じ込められて育ったラフィー。
隣国の豚殿下と呼ばれる男に売られることが決まったが、その移送中にヒートを起こしてしまう。
単騎で駆けてきた正体不明のαにすれ違い様に攫われ、訳が分からないまま首筋を噛まれ番になってしまった。
口数は少ないけど優しいαに過保護に愛でられるお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
7ページ
言っていたことはことは になってましたが
ことは 1つ多くないですか?