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幽霊になったのでイケメンにセクハラしました。 2
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結論から言うと、大変に良いものを拝見させていただきました。
乙女として口に出すのはどうかと思うが、つかさくんの向かった先はお手洗いだった。
そこで私はばっちりと見てしまった。ナニをとは女子としてはっきりとは言えない。
つまりその、ぼやかして言うと、用を足すところである。
彼氏いない暦イコール年齢の私は、身も心も清く正しい乙女である。
男の子のアレを見たのなんて、小さい頃にお父さんや同年代のお友達のを見て以来だ。
つかさくんのモノは、記憶の中にあるお父さんのよりも、落ち着いた色合いをしていたと思う。ソレの先端の穴のところから、黄色い液体がじょぼじょぼと出てくるところはなんていうか、すごくいやらしかった。
大のほうは見たいとは思わないが、小の方はありだと声を大にして私は言いたい。
……ん? 待てよ。
もしこのままつかさくんにくっついてたら、お風呂とか一人で処理する場面とかがばっちり見れちゃうかも? うわああああああ!
赤面しつつ悶えていると、邪な思考が伝わったのか、つかさくんはびくりと身を震わせた。
はぁ、と息を吐いてから額や頬に触れ、リビングへと向かっていく。
そしてテレビの脇に置かれたチェストの引き出しから体温計を出すと脇に挟んだ。
「宰、どうしたの? 風邪でも引いた?」
声をかけたのは、対面式のキッチンにいたつかさくんのお母さんだった。美形の息子を産んだだけあって、とてもキレイなお母さんだ。顔立ちのせいか、Tシャツとジーンズという格好なのにとてもお洒落に見える。全身に全体的に贅肉のついたうちの母とはえらい違いだ。
「何かさっきから寒気がするんだけど……熱はないみたいだから気のせいかな」
「そうなの? 調子悪いんだったら葛根湯でも飲んどいたら?」
「うーん、風邪じゃないと思うんだけど……一応飲んどくか」
つかさくんは首を傾げつつ、体温計のあった場所にまとめられていた市販薬の中から葛根湯を選び出すと、キッチンへと向かった。そして冷蔵庫のミネラルウォーターをコップに移すと、一気に薬を流し込む。
「うぇ、まっず」
私も漢方は苦手なので凄く気持ちがわかる。我慢して飲めないことはないけど、独特の苦味のような後味がけっこう長い間残るのが辛い。
「メシまでちょっと寝てくるわ」
「ご飯どうする? 唐揚げにしようと思ってたんだけど、うどんか雑炊にした方がいい?」
「いや、唐揚げで!」
つかさくんはお母さんに向かって強く主張すると、ふわあと欠伸をしながらリビングを後にした。
自分の部屋に戻ったつかさくんは、ベッドに横になると、すぐにすうすうと寝息をたてはじめた。
無防備な寝顔は少し幼く見えて可愛い。私は微笑ましい気持ちでその横顔を堪能してから、つかさくんの家の中を探検することにした。
駅近くの分譲マンションで、4LDKの角部屋となると持ち家にしても賃貸にしても、そこそこ裕福じゃないと住めないと思う。
お家の中はアースカラーで統一されていて、落ち着いた雰囲気だ。きれいに整頓されているだけでなく、棚や壁に飾られた花や雑貨がとてもお洒落で、お母さんのセンスの高さが感じられた。
リビングの一角に飾られていた家族写真を見た感じ、つかさくんも一人っ子のようだ。赤ちゃんから七五三、小中高の入学式と、節目節目で撮られた写真がきれいにレイアウトされて飾られている。
お父さんは優しそうだがごく普通の顔立ちだったので、つかさくんはお母さん似だという事がよくわかった。ふんわりとした茶色の髪も、アーモンド形の瞳もお母さんと全く同じだ。
(また一つつかさくんの事知っちゃった)
私はふふっと笑うと、部屋の中をひとしきり見て回ってからつかさくんの部屋に戻った。
すやすやと眠るつかさくんの上に舞い降りて、隣にもぐりこんでみる。
(もし彼氏ができたらこんな感じなのかな?)
仰向けになって眠るつかさくんに添い寝するように横たわると、端正な横顔が至近距離にあってドキドキした。
お肌、つるつるすべすべ。あ、顎に小さなほくろ発見。
ガン見して観察していると、つかさくんがもぞりと動いた。かと思うとこちら側に寝返りをうち、真正面から向かい合うような形になる。
(わわわ)
近っ!
私の視線は、目の前にあるつかさくんの唇に釘付けだ。
薄めの唇はかすかに開いており、規則正しい寝息をたてている。
(ちょっとだけなら、いいよね)
どうせ触れる事はできないから真似事だけだ。高一で人生が終わってしまった私には、これから彼氏ができることなんてないんだから。
(ごめんね、つかさくん)
私はつかさくんの唇に自分のそれを重ねた。
乙女として口に出すのはどうかと思うが、つかさくんの向かった先はお手洗いだった。
そこで私はばっちりと見てしまった。ナニをとは女子としてはっきりとは言えない。
つまりその、ぼやかして言うと、用を足すところである。
彼氏いない暦イコール年齢の私は、身も心も清く正しい乙女である。
男の子のアレを見たのなんて、小さい頃にお父さんや同年代のお友達のを見て以来だ。
つかさくんのモノは、記憶の中にあるお父さんのよりも、落ち着いた色合いをしていたと思う。ソレの先端の穴のところから、黄色い液体がじょぼじょぼと出てくるところはなんていうか、すごくいやらしかった。
大のほうは見たいとは思わないが、小の方はありだと声を大にして私は言いたい。
……ん? 待てよ。
もしこのままつかさくんにくっついてたら、お風呂とか一人で処理する場面とかがばっちり見れちゃうかも? うわああああああ!
赤面しつつ悶えていると、邪な思考が伝わったのか、つかさくんはびくりと身を震わせた。
はぁ、と息を吐いてから額や頬に触れ、リビングへと向かっていく。
そしてテレビの脇に置かれたチェストの引き出しから体温計を出すと脇に挟んだ。
「宰、どうしたの? 風邪でも引いた?」
声をかけたのは、対面式のキッチンにいたつかさくんのお母さんだった。美形の息子を産んだだけあって、とてもキレイなお母さんだ。顔立ちのせいか、Tシャツとジーンズという格好なのにとてもお洒落に見える。全身に全体的に贅肉のついたうちの母とはえらい違いだ。
「何かさっきから寒気がするんだけど……熱はないみたいだから気のせいかな」
「そうなの? 調子悪いんだったら葛根湯でも飲んどいたら?」
「うーん、風邪じゃないと思うんだけど……一応飲んどくか」
つかさくんは首を傾げつつ、体温計のあった場所にまとめられていた市販薬の中から葛根湯を選び出すと、キッチンへと向かった。そして冷蔵庫のミネラルウォーターをコップに移すと、一気に薬を流し込む。
「うぇ、まっず」
私も漢方は苦手なので凄く気持ちがわかる。我慢して飲めないことはないけど、独特の苦味のような後味がけっこう長い間残るのが辛い。
「メシまでちょっと寝てくるわ」
「ご飯どうする? 唐揚げにしようと思ってたんだけど、うどんか雑炊にした方がいい?」
「いや、唐揚げで!」
つかさくんはお母さんに向かって強く主張すると、ふわあと欠伸をしながらリビングを後にした。
自分の部屋に戻ったつかさくんは、ベッドに横になると、すぐにすうすうと寝息をたてはじめた。
無防備な寝顔は少し幼く見えて可愛い。私は微笑ましい気持ちでその横顔を堪能してから、つかさくんの家の中を探検することにした。
駅近くの分譲マンションで、4LDKの角部屋となると持ち家にしても賃貸にしても、そこそこ裕福じゃないと住めないと思う。
お家の中はアースカラーで統一されていて、落ち着いた雰囲気だ。きれいに整頓されているだけでなく、棚や壁に飾られた花や雑貨がとてもお洒落で、お母さんのセンスの高さが感じられた。
リビングの一角に飾られていた家族写真を見た感じ、つかさくんも一人っ子のようだ。赤ちゃんから七五三、小中高の入学式と、節目節目で撮られた写真がきれいにレイアウトされて飾られている。
お父さんは優しそうだがごく普通の顔立ちだったので、つかさくんはお母さん似だという事がよくわかった。ふんわりとした茶色の髪も、アーモンド形の瞳もお母さんと全く同じだ。
(また一つつかさくんの事知っちゃった)
私はふふっと笑うと、部屋の中をひとしきり見て回ってからつかさくんの部屋に戻った。
すやすやと眠るつかさくんの上に舞い降りて、隣にもぐりこんでみる。
(もし彼氏ができたらこんな感じなのかな?)
仰向けになって眠るつかさくんに添い寝するように横たわると、端正な横顔が至近距離にあってドキドキした。
お肌、つるつるすべすべ。あ、顎に小さなほくろ発見。
ガン見して観察していると、つかさくんがもぞりと動いた。かと思うとこちら側に寝返りをうち、真正面から向かい合うような形になる。
(わわわ)
近っ!
私の視線は、目の前にあるつかさくんの唇に釘付けだ。
薄めの唇はかすかに開いており、規則正しい寝息をたてている。
(ちょっとだけなら、いいよね)
どうせ触れる事はできないから真似事だけだ。高一で人生が終わってしまった私には、これから彼氏ができることなんてないんだから。
(ごめんね、つかさくん)
私はつかさくんの唇に自分のそれを重ねた。
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