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20.手に入れる 1 ※

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 子羊が飢えた狼のところにやってきた。
 食事を乗せたカートを引いて。

「ネイト様、お食事です。少しは召し上がらないと倒れてしまいます」

 部屋の外から愛らしい声が聞こえてきた時、心の中に昏い歓喜が湧き上がった。
 後から思えば、この時の俺は、レスリーとの接触が断たれたことでどうかしていたのだ。
 ちゃんと話して、求婚をするよりも何よりも先に、レスリーにもっと同情されたい。
 気遣われて哀れまれて――そこに、付け込んで、思うが侭に蹂躙したい。
 本来なら順序を踏んでから手に入れるべきなのに待てなかった。まずはこの子を、心も体も全部含めて完全に俺のものにしてしまいたい。全てはその後だ。

 気持ちを落ち着かせるために、窓際のロッキングチェアに腰掛け、外の白い景色を視界に入れて深呼吸をした。
 すると、ドアが開く気配があり、レスリーが室内に入ってきた。

「ネイト様」
 声をかけられたので振り向くと、焦がれて焦がれて仕方なかった白金髪プラチナ・ブロンドの美貌の少女がそこにいた。
「あの、食事を……」
「いらない」
 欲しいのは食事じゃない。君だ。
「一口でいいので召し上がってください。ほんの一口でいいですから」
「……本当に、食欲がないんだ」
 それはアレンが適当に考えた建前だから。食事はちゃんと摂っている。見た目が荒れているのは君に会えなかったからだ。
 レスリーが来ると言うのに髪も髭も整えなかったのは、その方がより哀れな男に見えるだろ?

 レスリーはため息をつくと、カートを部屋の中央にあるソファーセットの傍まで運んだ。
「では、ここに置いておきますから、食べられそうだったら食べてください」

 そして、ソファの上に置かれていたひざ掛けを手に、こちらに近付いてくる。
「やっぱりここ、寒いじゃないですか。ちゃんと温かくしないと風邪を引きますよ」
 ひざ掛けが俺の膝にかけられた。
 ああ、やはりレスリーは優しい。
 俺は、レスリーの細く華奢な腕を掴んだ。
 暖かな人肌のぬくもりが手の平から伝わってくる。

「レスリーは温かいね」
「ネイト様は冷えすぎです。暖炉の傍に行きましょう」
「それだけじゃ、ダメなんだ」
「えっ……?」
 俺は、すがるような眼差しをレスリーに向けた。

「暖炉の傍に行ったところで、寒いんだ。ねえレスリー、俺を暖めてよ」
「な……にを仰っているんでしょうか。いみが、わかりません……」
 戸惑うレスリーの腕を強く引っ張った。バランスを崩したレスリーはこちらに倒れこんでくる。
 俺はその肢体を強く抱きとめた。

 ああ、思った通り、細い。
 細くて華奢で、思い切り力を込めたら折れてしまいそうだ。
 それでいて柔らかくて、甘くていい匂いがする。

 この体を、俺の手で穢したい。今すぐに。
 欲望のままに、俺は最低の発言をした。
「慰めて欲しい。君の、この体で」
 拒絶されたら諦めよう。そう思っていたのに。

「わたしで、よければ……」
 君が、受け入れるから。
 理性の糸がぷつりと切れた。
 気が付いたら俺はレスリーの体を抱き抱え、ベッドへと乱暴に放り投げていた。

「本当にいい? 一度始めたら止まれないよ?」
 俺の中の獣性が暴れている。
 それでも一応了解を取るだけの冷静さは残っていたらしい。
「それでネイト様の気持ちが治まるのなら私は構いません。お慕いしています」
 凪いだ瞳で言われ、俺は大きく目を見開いた。
 好かれている確信はあった。だけど今、こんな場面で君は言ってくるのか。
 こんな卑怯で卑劣な人間に対して、慕う、などと。

「……知ってたよ。だから俺は……悪い大人だから、君の気持ちにつけ込むんだ」
 恐らく今の俺は、泣き笑いのような表情になっている事だろう。
 レスリーの手が、俺の頬に添えられた。

「つけ込んでください。私はネイト様のものになりたいです。あの人のように裏切りませ……」
 レスリーの言葉を、俺は自分自身の唇で塞いだ。
 君は馬鹿だ。こんな薄汚い獣のような男の前で、自ら身を差し出すような真似をするなんて。

 初めて触れたレスリーのピンクの唇は驚くほど柔らかく、甘かった。
 俺は無我夢中で彼女の口を貪る。
 うっすらと開いていた唇の合わせ目から舌をねじ込み、真珠のような歯列を割り、可愛らしい舌を探し口腔内を舐めまわす。
 そして捕らえた舌に自分の舌を絡め、きつく吸い上げた。
 お互いの唾液がたてる濡れた水音が俺の興奮を煽る。

 数かなリップ音と共に唇を解放すると、お互いの舌の間を銀の糸が引いた。

 俺は、レスリーの艶やかな白金の髪を一束掬い取ると、そこに口付けながらレスリーに告げた。
「脱いで」
「え……?」
「俺を慰めてくれるんだろ、レスリー。なら、出来るよね」
 愚かなレスリー。こんな男の前に身を差し出すから、こんな卑劣な要求をされる。
 レスリーは、一瞬動揺の表情を見せたものの、きゅっと唇を噛み締めると、背中に手を回した。
 そしてはっと一人で脱げない事に気付いたようだ。
「あの……一人では脱げないんです。後ろのボタン、外していただけますか?」
 気まずそうに小声で告げると、背中をこちらに向けてきた。
「そうだった。女の子のドレスは一人では脱げない構造だったね」
 俺も失念していた。くすりと笑うと、俺は、レスリーのドレスの背中のボタンに手をかけた。

 一つ一つボタンを外していくと、白いシュミーズ越しに彼女の胸を隠す下着のラインが見えた。
 これから、ここが彼女の手によって暴かれる。そう思うと気持ちが昂ぶってくる。
 誰一人見たことが無い彼女の秘められた部分を、この俺が暴くのだ。

 半分だけ纏め上げられた髪に、俺が贈った髪飾りが挿してあるのが見えた。
 このまま配慮無く押し倒したら、壊れてしまうかもしれない。俺は髪飾りを抜き取った。
「使ってくれてたんだ、これ」
「はい。気に入っているので」
「壊れるといけないから」
 俺は断ると、髪飾りをベッド横のサイドテーブルに置いた。続いて、下着越しに背中を撫でる。

「さあ、後は自分で脱いで」
「ね、ネイト様も脱いでください。私だけ脱ぐのは不公平です」
 頬を染めながら、レスリーは可愛らしく要求してきた。
「そうだね。脱がなきゃ汚しちゃうからね」
 俺はからかうように囁くと、自身のシャツのボタンに手をかけた。



 服を脱ぎ捨てながら、俺は、こちらに背を向けて、一枚一枚身にまとう服を脱ぎ捨てていくレスリーの様子を鑑賞した。
 ドレスを、パニエを、シュミーズをそして大切な部分を覆う下着も。
 外からの日差しに照らされて、白く浮かび上がるレスリーの裸身は、芸術品のように美しかった。

「見せて」
 促すと、大切な部分を腕で覆い隠し、恥ずかしそうに俯きながらレスリーがこちらを向いた。
「隠さないで」
 腕を取ると、全てがあらわになった。
「レスリーは綺麗だ」
 白くて細いのに、なだらかな曲線は柔らかそうで、胸はやや小振りだったが、乳首はピンク色で、つんと上を向いているのが愛らしく、思わずむしゃぶりつきたくなる。
「ね、ネイト様も、綺麗です」
 一瞬レスリーの視線が俺のものを映したが、すぐに目をそらされた。
 もしかして怖がらせてしまっただろうか。
 股間には目をやらないように気をつけながら、レスリーが俺の体を鑑賞するのがわかった。
「俺の体は傷だらけで綺麗じゃないよ。レスリーのがずっと綺麗だ」
 私設兵団の訓練は厳しいから、随分と消えない傷が付いてしまった。レスリーの体は比較対象にするのがおこがましいくらいに美しい。

 俺はレスリーの胸に手を伸ばした。そしてその柔らかさを確かめながら、レスリーの首筋に顔を埋め、口付けた。
 背中を支えるように手を回し、滑らかな肌の感触を確かめながら、ゆっくりとベッドに押し倒した。

 口付けは首から鎖骨へ。レスリーの肌は白いせいで、俺が軽く吸い付くだけで簡単に痕が付いた。
 調子に乗った俺は、レスリーの胸元に赤い印を散らしていく。

 胸を揉む手は乳首へ。少しいじるだけでピンク色のそこは赤く色付いて硬く勃った。
 上下に弾いたり、摘んだり、優しく引っ掻いたり、悪戯をするとレスリーは身を捩らせた。

「気持ちいい?」
 尋ねると、レスリーはふるふると首を振った。
「わ、かりません。くすぐったい……です」
「そう? 腰が動いてるけど」
「それは、くすぐったいから!」
 揶揄うと反論してくるのが可愛くて、俺はくすくすと笑いながらレスリーの胸に口付けた。

 柔らかな白い双球の感触を確かめてから乳首を口に含む。
 女の胸はどうしてこんなに癒されるんだろう。大好きな子のものだと尚更だ。
 空いている乳首を弄る指先はそのままに、俺は夢中でレスリーの胸にむしゃぶりついた。
 時々吸い付く胸を左右入れ替え、舐めたり吸ったりしていると、くすくすとレスリーが笑った。
「ネイト様、赤ちゃんみたい」
 頭を撫でられたので、乳首をかり、と甘噛みした。
 ぺろぺろと見せつけるように舐めたり、わざと下品な音を出して吸い付いたり、決して赤子がしないやり方でレスリーのおっぱいを攻めてやる。

「んっ……」
 レスリーの喉から微かな声が漏れた。
「赤ちゃんに吸われて感じるなんて、いやらしいママだ」
「赤ちゃんはそんな吸い方しません!」
「俺は赤ちゃんじゃないからね」
 一旦胸から口を離すと、俺はレスリーの下肢に手を這わせた。

「凄いね。髪が白金だと、ここもこんな色になるんだ」
「言わないでください」
 俺の呟きに反応し、レスリーは体全体を赤く染めた。
「どうして? 綺麗でいやらしくて可愛いよ」
 おれはしげしげとレスリーのそこを観察した。
 陰毛は髪と同色でしかも控えめなので、一見すると生えていないようにも見える。
 茂みを掻き分けながらぴったりと閉じられた割れ目に手を這わせると、湿り気を帯びており、俺は思わずほくそ笑んだ。
 キスと、胸を弄られて感じたんだ。

「本当にレスリーは俺でいいの? 妻を寝とられる様な男だよ?」
「それは、あの方の見る目がなかっただけです! ネイト様は素敵な人なのに……」
「そんなこと言ってくれるのはレスリーだけだ。だからレスリー、俺は君を縛り付けるよ。他の誰にも取られない様に」
「はい。ネイト様に縛って下さっ、あっ…!」
 可愛らしい答えに嬉しくなって、俺は割れ目の中に指を侵入させた。
 ゆっくりと足を広げさせると、レスリーの女の子の部分が顕わになる。割れ目をめくると、ピンク色の襞が誘うようにひくついていた。

 これが、レスリーのおまんこ。

 今まで見たどの女のものよりも美しかった。
 ――と言っても、俺が抱いたことがあるのは、閨の教育係だった商売女だけなのだが。
 娼婦のそれと比較するなんて、処女おとめに対する冒涜だ。娼婦という仕事を蔑むつもりはないのだが……。

 ここに、今すぐ思い切り俺のものを突き立てて、滅茶苦茶に蹂躙して穢してやりたい。
 ここが俺のものを咥え込む様子を想像するだけで暴発しそうだ。
 逸る獣欲を、俺は理性で必死に押さえつけた。

 そんな事をしては駄目だ。
 もっと優しく、手順を踏んでとろとろに蕩かせてからじゃないと。

「ここに、俺のモノを入れて、徹底的に仕込んであげる。俺なしじゃ生きていけないように。レスリーは誰にも奪わせない」
 だから俺は妄想を言葉にするだけで一旦抑えた。
 すると、レスリーのそこはひくつき、とろりといやらしい液体を中から分泌させた。

 もしかして、レスリーは言葉で責められるのに弱いのだろうか。

 俺は、中から溢れ出た愛液を指に纏わせ、慎重に指先を中に埋めた。

「痛くない?」
 尋ねると、レスリーはこくりと頷いた。

 ゆっくりと少しずつ、俺は指をレスリーの中に侵入させる。
 レスリーの中は熱くて濡れていて、襞のざらざらがぎゅうぎゅうと俺の指を喰い締めてきた。

(エッロ……)
 ここに俺のものをぶち込んだら、どれだけの快感だろう。

「狭いね」
 囁きながら俺はレスリーの中を探った。
 同時に女が一番感じる部分である、クリトリスを親指で刺激する。

「ふっ……」
 レスリーは身を捩りながら微かな喘ぎ声を漏らした。

 確か、この辺り。
 閨の教師に教わった、女が一番感じる場所を俺は探す。
 少し浅めのお腹側、この辺だったと思うんだが……

 ぴくんとレスリーの体が跳ねた。
「見つけた」
 俺はにんまりと笑うと、そこを何度もなぞった。

「ネイト様、んっ、そこ、やっ……」
「どうして? 気持ちよさそうだよ」
「いや……へん、変になりますっ……!」
「変になっていいよ」
「やだ! やっ、あああっ!」
 しつこくそこばかりを攻めると、レスリーの体がビクビクと痙攣し、大きく目を見開いた。

「イッた?」
「わ、かりません。やだって、言った、のに」
 涙目で抗議されても可愛いだけだ。

「ぐちょぐちょ。これなら指を増やしても大丈夫かな」

 レスリーのそこは、気をやった事でぐちょぐちょになり、柔らかく解れてきていた。
 俺は中指に続き、人差し指を中に侵入させる。
 入口付近はきつかったが、そこを通過すればレスリーのおまんこは易々と俺の二本目の指を受け入れた。

「まだだよ。もう少し解さないと入らないからね」
 俺は身を硬くするレスリーを宥めるように頭を撫でた。
 そして、中を解すために指を抜き差ししながら、唇を再び奪う。
 素直に口を開け、俺を受け入れるレスリーの口腔を貪ると、上からも下からも卑猥な水音がした。

「んっ、ふっ……」
 微かな声を漏らしながら、レスリーのアクアマリンの瞳が蕩けるのを俺は確認した。

 彼女は気付いていないようだが、既に中では三本目を受け入れている。
 彼女の中は狭くギチギチだが、これくらい解せば恐らくもう俺のものを受け入れられるだろう。

 俺は指を引き抜くと、愛液を自身の性器にまぶすように纏わせた。
 そこは、早くレスリーの中に入りたいと駄々をこね、先走りをだらだらと零している。
 俺はレスリーの唇を解放すると、自分のもので濡れ、てらてらと光る亀頭を彼女の入口へと押し当てた。

「ゆっくりするから。受け入れて……」
 囁くとレスリーは大きく目を見開いた。
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