【R18】恋をするということ

朱音の手作り晩ご飯！

「ふんふふ～ん」

朱音は、鼻歌を歌いながら料理をしている。
なぜこうなったかというと、朱音が家に来た後、勝手に冷蔵庫を覗いて、料理作ろうか？　と言われたので、OKしたらこうなったのだ。
美味しそうだから良いんだが。
何せ、弁当でもあんなに美味いのに、作りたてが美味くない筈が無い。

「健～～、ご飯できたよ～～」

母さんかよ。

「どう？　美味しい？」

「まだ食べてない。いただきます」

今日の献立は、
お米
味噌汁
鮭のホイル焼き
冷奴
です。
家庭的すぎませんか？
健康に良さそう。
まずは…… 
お味噌汁ですよね～～

あったか～い
具は…… わかめと豆腐だな。
もしかしてお母さん？　本物？

鮭のホイル焼き、お米、冷奴、と食べていく。
色々あるけど、一言にまとめると、
美味しいということですね！　ありがとうございます！
こういうの毎日食べたいな～～

「そうだ！　結婚しよう！」

え？　何でこんな言葉が俺の口から出てんの？

「ふえっ⁉︎    きゅ、急に言われても…… それにまだ高校生だし……心の準備が……」

「あ…… ええっと…… こういうのを毎日食べたいな～と、思っていたら、こういう言葉が出た所存です……」

「あ、ありがとう……」

「……」

「……」

何だ？　気まずくなったぞ？
こういう時は話題を探せば良いんだよな？

「…… 朱音って、何でこんなに料理が上手なんだ？」

「ん～～、小さい頃からお母さんの料理を手伝ってたからかな？」

「そうなんだ。調理実習とかでチヤホヤされることあるのか？」

「チヤホヤなのかは分からないけど、すごいすごいって言われるよ」

「まぁ、それほどの腕前ならそうだよな」

「それほどのって、私もまだまだだよ」

「んなわけ。朱音のご飯ははっきり言うと母さんのよりも美味しい」

「そうなの⁉︎」

朱音が何故か目を輝かせながら問いかけてくる。

「そうだけど…… 何でそんなに嬉しそうなんだ？」

「誰でも、自分の作ったご飯を『母さんのよりも美味しい』って言われると嬉しいもんだよ？」

「そうなんだな」

「そうだ。文化祭、あと2ヶ月でしょ？　何しようと思ってるの？」

「…… まだ会議もしてないけど、個人的には、お化け屋敷かたこ焼きが良いかなと」

「たこ焼きかぁ…… いいねぇ。ウチのクラスは、まだ本格的にではないけど、パンケーキ屋にしようって感じなんだよね。健来てね」

「あ、ああ…… 朱音もウチの出し物こいよ？」

「行くよ～～。だって…… か、彼氏のクラスだよ？」

「何か恥ずかしいな」

彼氏と言われると恥ずかしい。
彼女と呼ぶのも恥ずかしい。
やっぱり彼氏とか彼女とかって、他人が〇〇の～～って言うもんでしょ。





鮭うまっ