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第二章 異世界観光

異世界観光 最終日 2/2

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「『氷ノ矢アイスアロー』」

魔物に当たる。
しかし、そいつは何も無いかのようにこちらに歩み寄ってくる。
殺意マシマシで。

「『大地ノ槍アースランス』」

「『火炎槍かえんそう』」

皆が魔法を放つ。
炎魔法って、横文字じゃないんだなぁ。
と思っている自分がいる。現実逃避だろうか。

「なっ、キマイラ⁉︎」

「なんで分かるんですか?」

「鑑定ですよ! 知らないんですか⁉︎」

鑑定?
鑑定って、魔物にも使えるんだ!
初めて知った!

じゃ、『鑑定』っと。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
キマイラ Aランク
頭は獅子、体は山羊、尾は蛇の、翼が生えている魔物。
とても素早い。
尾の蛇は毒を持っているため、注意が必要。
弱点は氷・雪魔法。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

Aランク⁉︎
これ太刀打ちできるのか……?
氷魔法が弱点か……
氷ノ矢アイスアローは効いてない様子だったけど、あれでも効いている方なのか。
これだったら、雪ノ結界スノードメインは良いかもな。

「『雪ノ結界スノードメイン』」

俺がそう唱えると、俺の周り半径30mはありそうな範囲が雪国のようになった。
それと同時に、若干、キマイラの動きが鈍ったように感じた。
まぁ、キマイラは今は歩いているだけなので、単なる勘違いかもしれないが。

「皆さん、俺のそばから離れないで下さい。あいつは雪と氷が弱点らしいので」

そんなことは分かってると思うが、言っておくに越したことはない。

「ーーエクスカリバー 顕現ーー」

聖剣を顕現させる。
これだけで倒れてくれるといいんだが……

「ホーリースラッシュ!」

キマイラは、サッと横によけて、こちらに猛スピードで駆けてくる。

「アレ避けるってマ⁉︎」

ボケてる場合じゃねぇ!
速すぎる……!

ーーキィィン‼︎ーー

危なっ! 爪硬っ!
剣と打ち合えるってどんな硬さだよ……

「氷雪斬!」

「グルゥ⁉︎」

キマイラが斬りつけられ、後退する。
てかなんだ今の。
魔法剣的な?

「大丈夫か?」

「あ、はい。大丈夫です」

「なら良かった」

「今のって、なんですか?」

「後で話そう。今はそんな時間は無い」

「それもそうですね」

キマイラをなんとかしないと。
討伐するのが手っ取り早いけど、どうしようか……
今、水魔法のレベルは7だし、もう1レベル上がると、新しい氷魔法か雪魔法を習得できるはず。
それなら、魔法打ちまくろう。

「『氷弾アイスボール』」

使う予定がなかったこれも、今なら役に立つかもな。

「『雪ノ霧スノーフォグ』」

……あんま役に立ってないわ。
まあいい。
魔法は『氷弾アイスボール』と『氷ノ矢アイスアロー』だけで十分だな。

「グルァ!」

こっち来た!

「『水壁ウォーターウォール』」

足止めなら水の方が良いはずだ。

【『水魔法』のレベルが上がりました】

グッドタイミング!
レベル8は…… 氷魔法だ!

「すいません、誰か、キマイラを足止めできる人はいますか⁉︎」

多分、これは弾速が速くはないはずだから、足止めしてもらわないと当てられない。

「じゃあ、僕が。『光ノ輪ライトリング』」

キマイラの体に、4つの光の輪が巻きつく。
キマイラは抵抗するが、すぐには抜け出せなさそうだ。
これなら当たるはず。

「『落チル氷柱アイスピラー』」

キマイラの上に、大きな氷柱が現れ、落ちる。
キマイラはそれに貫かれ、動かなくなる。

「ふぅ、終わった」

死ぬかと思った。
一回だけだが。

……あれ?
溶岩無くなってない?
なんで⁉︎
ついさっきまであそこにあったのに!
怖っ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

登場魔物紹介
キマイラ Aランク
頭は獅子、体は山羊、尾は蛇の、翼が生えている魔物。
速い。とにかく速い。
爪や牙はとても硬いが、その分体は柔らかめ。
雪と氷に弱い。
……火には強くないのに。
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