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51話 今後の予定1

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「今後について少しに話したいから、カフェにでも行かないか?」

俺は芽依に対してそう聞く。すると、芽依はちらっとこちらを向いてから口を開く。

「敬語を使う翔変だった」

「なっ!」

俺の質問の返答ではない返しに、俺は驚いた。坂口さんとのやりとりのことだろうか。

「変ってなんだよ。冒険者ギルドの職員だぞ?タメ口で話して、悪い印象を持たれたら、今後の冒険者活動に差し支えるだろうが」

「むぅ、そうだけど、なんか変。なんかあの女の人に色目を使ってみたい。よく見せようとするみたいな」

芽依はジト目を俺に向けながらそう言ってきた。

「何言ってるんだか。あれが大人としての対応だろ」

「でも、冒険者の人達に対してはタメ口だった」

「あーあれな。あれは冒険者として舐められないためだよ。いくら冒険者の世界でも、社会的なルールが適応されても、若さによって舐められたり、結局は力が全てみたいな所があるだろ?若いし、ぺこぺこへりくだったら、それこそ面倒事に巻き込まれるからな」

そう言う俺の顔を、芽依はじっと見つめた後、顔を逸らす。

「ふぅーん、色々考えてるんだ。今日のところは許す」

「なっ!なんだよさっきから、急に距離詰めすぎじゃねーか?」

「いいじゃん、パーティーを組むことになったし、もう相棒でしょ?」

「、、、まぁそうだな。それなら改めてこれからよろしく」

「うん、よろしく」

俺と芽依は互いに拳をぶつけ合った。

「んで、話を戻すがカフェに行くでいいか?それとも違う場所にするか?」

「カフェでいい」

「じゃあ行くぞ」

俺達は、町田ダンジョンから近いドントールと言う名のカフェに立ち寄ることにした。

「芽依は何を飲む?」

「私はカフェオレ」

「分かった。他に何か食べるものはいるか?」

「何か甘いもの食べたい。そこは翔のセンスで」

「はぁ、また難易度の高いことを。まーいいや、芽依は先に座っててくれ」

「ありがと、先言ってる」

芽依は先に席を取りに行ってくれた。レジに並び、俺の番になると、芽依の希望のカフェオレとブレンドコーヒー、そして甘いスイーツと軽く食える物を頼む。

「1860円になります」

冒険者証のプレートでの会計を済ませ、芽依の座っているテーブルに向かう。

「ありがとう、これお金」

用意していたのか、芽依が俺に対してお金を払おうとする。

ちなみに、冒険者証同士でのお金のやり取りは可能だ。つくづく便利な世の中になったと思う。

「このくらい気にするな、これからよろしくってことで奢られろ」

「んー、ありがと」

「おう」

俺は芽依の対面に座る。座っているテーブルは2人用テーブルの為、対面以外空いていないが。

お互いに頼んだ飲み物と、食べ物を食べつつ一息つく。

「それでだが、今後はどう活動していく?芽依は高校もあるんだろ?」

「え?」

「え?」

当然のようにうんという肯定が返ってくると思ったのだが、疑問で返ってきた。

「高校ないのか?」

「ないよ?」

「なんでだ?そもそも通ってないのか?」

「ううん、昨日まで通ってた」

「ん?」

芽依の説明に、ますます謎は深まるばかりだ。ちなみに今日は土曜日だ。

「高校辞めるってことか?」

俺の頭の中でたどり着いた答えはこれだった。芽依にそう聞くと、意外とあっさりと頷いた。

「うん、元々今日冒険者になったら辞めるつもりだったから」

「そうだったのか、親は反対しなかったのか?」

「うん、私の家は放任主義って言ったでしょ?私のやりたいようにやりなさいって言われた」

「そうか、いい親だな」

「うん」

俺の言葉に照れたのか、少し俯きながら芽依が頷く。

「なら時間や曜日とかを気にせずダンジョンに挑戦できるな」

「うん、目指せ日給1000万!」

今日一のテンションで芽依がそう宣言する。

「はは、いいぞ。目指せ1000万だ。芽依はお金が好きなのか?」

「お金多い、好き」

「はは、欲望に素直なやつだな。なら頑張らないとな」

「うん、私頑張る」

「俺も頑張るよ」

「どのくらいの頻度でダンジョンに潜りたいとかはあるか?」

「んーない」

芽依らしい返答だ。

「闇雲に潜るのも良くないからな。俺たちの目標は日給1000万だとすると、それなりの魔物を倒せるようにならないとな」

「うん、強くなって、敵をバンバン倒す」

「だな、強くなるということは、レベルを上げる事だと思うんだが、芽依はどう思う?」

「私もそう思う!私の身体強化は、ステータスを3倍にするから、レベルが上がってステータスが上がれば、そこからユニークスキルでさらに上がる。それで私は最強」

「だな、そういえば、今日はまだ自分のステータスを確認するのを忘れてたな」

「私もしてない」

「ならお互いパーティーを組んだんだし、細かいところも共有しておくか」

「うん、それ名案。お互いに確認する」

俺と芽依はそれぞれのステータスを確認することにした。

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