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冒険者シエンの日常

僕の名は 裏side

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???side

「あー、やっといったか…」

屋根の上から、外の世界へと歩き出す少女を見送る。
去り際に、最上級の『自動防御』『絶対不可侵』、上級の『倍反射』『状態絶対保存』、中級の『魔力探知』『通達』『監視鳥』を並列でかけるとか、どんだけ常識外れなんだよ…俺でも無理だぞ?
しかも解除しない限り永久に、とか…どんだけ俺のことを…



はぁ…ははっ…元気でやれよ…

そんな言葉が空気中へと消えた。


シエン…幼い少女が家出をしてきてから約数年間。彼女は俺を師匠と呼び、俺は、あいつを育て上げた。

勿論、彼女の家族には連絡済みだ。
何せ、俺はその家族の専属シエンの親のなんでも屋だから。

勿論、表向きの職業はな。

本当は情報屋兼暗殺者。
これでも有名なんだぞ?上部での話だが…。


つまりは、あいつの親は俺の主。

主は不思議な方だ。子供のシエンアレも充分おかしいが…。

普通10歳にも見たない女の子に旅に行かせろ、とか命令するか?
家の方針らしい。可愛い子には旅をさせろ、だってさ。

全ては親の掌の上ってか…こえーわ。

先程も言ったとおり、シエンアレはおかしい。

何故、俺が何年もかけて習得した気配遮断や気配察知をたったの数日でできるんだ?

なんで、俺よりも剣や魔法が上手いんだ?

その才能が、恐ろしいのさえ思ってしまう。


ただ、アレに足りないものは、経験だ。

その点では、俺がかなり上をいく。
しかし、それさえ積めば…アイツは…最強の化け物になるんじゃねーのか…?

「うわ、俺化け物育てたことになるのかぁ」
「なんの話だ?」
「うおっ!?…っと、主!?」
「さっさと降りてこい。俺より高い位置にいてどーする。」
「……」

「で、俺の可愛い娘は?」
「先程、旅にでました」
「どこに?」
「ここからまっすぐいけば、スカイニュータウンに着きますね…」
「はじまりの村か」
「ですね」
「……」
「……主?」
「…成長…したんだな…パパは悲しいぞ…元気でやれるよな…?」
「…ええ、きっと」
「山賊に襲われたり」
「瞬殺でしょうね。山賊の心配をしないといけないくらい」
「可愛いから襲われたり」
「返り討ちでしょうね。まぁ、シエン嬢オリジナルの幻影の魔法で男装してるから普通に見たら平凡な男の子に見えるはずですよ。」
「魔物が現れたり」
「現れるでしょうが、多分瞬きもしないうちに蒸発しますよ」
「文句やいちゃもんつけてくる輩が現れたり」
「口も達者ですし、何より強いですし、大丈夫ですよ」
「口説く奴がおるかもしれんな」
「鈍感だから、大丈夫な筈です」
「パパが裏から手を回して、危険が及ばないようにしてやるからな、俺の愛しい娘よ」
「権力の無駄遣い」
「そのような阿呆共には生きてることを後悔させてやるわ…」
「この親父こえー」

「こうしちゃいられんな、ほら、帰るぞ」
「…仰せのままに、ユークレナ帝国皇帝我が主よ」



「またな、シエン」




シエンの師匠
ノルンside  完



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
補足

ノルン
元 SS冒険者『黒闇』
元闇ギルド『常闇』のNo.3

現 ユークレナ帝国国王専属
  情報屋兼暗殺者


他にもキャラの詳細が知りたい方は教えてくださると私が作者がとてもとても非常ぉぉおに助かります!

個人的にはノルン大好きです!

引き続き、よろしくお願いします!
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