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冒険者シエンの日常
僕の名は
しおりを挟む???side
これは、物語の前の物語。強いて言えば、始まりの始まり。
とある冒険者の話だよ。
この主人公の女の子は、男の子として、冒険者になるんだ。
冒険者が何かわからない?そーだなぁ…例えばお化けやモンスターがいたとしよう。若しくは、土砂が崩れただとかいう自然災害が起きたとしよう。
村のものだけでは対処できない。
このままだと村人が全滅してしまう。もしくは、国がなくなるかもしれない。
そんな時に、助けてくれるヒーローが、冒険者と呼ばれる人たちだよ。
そう、ヒーロー。あはは、確かにかっこいいね。なりたいって?そうだね…君も訓練すれば…いや、もしくはその気持ちだけでもなれるかもしれない。
ヒーローは人々の光だ。憧れでもある。
誰でもなれるけど、誰でもなれるわけじゃない。そして、ある意味、諸刃の剣であったりする。
人々の期待を嫌でも背負わないといけないからね。失敗すれば責められる…。
ヒーローとはそーゆうものだよ。
あぁ、そうだね。続きを話すとしようか。
少女は、天才だった。
一を聞けば、百…いや、それ以上にできる子だった。
剣を教われば、すぐにその教えた人よりも上手く使えた。
翌日には、その人を瞬殺できるほどにね。
魔法を教われば、それ以上のモノが扱えた。
自分で作るのさえ難しいとされる、オリジナル魔法をぽんぽんと生み出した。
冒険者になる前から、その辺の冒険者よりも一回りも二回りも上だったんだ。
この話はね、そんな天才な少女が、新人冒険者として、男の子として、冒険する話だよ。
その少女の…いや、その冒険者の名前はシエン。
今のSSSランク冒険者『幻光』であり、
この国の王妃でもある方なんだ。
ふふふ…続きはまた今度、また僕の気が向いた時に話すとしよう。
***
僕の名はシエン。
まぁ、訳あって、色々あって、なんやかんやあって、冒険者をしている。
纏めるなら、
貴族令嬢なんてごめんだわっ!
家出した少女は、男装し、冒険者となる!
ってとこかな。
え、分からない?もっと詳しく?
僕の語彙力じゃちょっと…また追々話すよ。
*
さて、ご存知の通り、冒険者登録は8歳から。(詳しくは説明回へ!by作者)
僕は2週間ほど前に、正式に冒険者になった。
正式に、というのは、その前からずっと冒険者活動してきたからなんだけど…勿論、抜け出して。
僕の師匠が僕が登録する際口添えをしてくれていたみたいで、かなり上の…だいぶ上の Sランクから始めることになった。
どうやら僕は異例中の異例らしい。
(注 余裕でドラゴン等を登録前に討伐してきていた為、当然の処置。師匠もシエンの強さと暴走にはお手上げ状態。言わずとも、ギルドマスターは既に遠い目)
なんやかんやで、師匠が消えて、僕は旅に出ることにした。
もう既に冒険者登録終わっていたから、どこはでもいけるしね。
師匠がいつ帰ってきてもいいように、家全体に『状態保存』の魔法をかけ、同時に『防御』の魔法もかける。
「ついでに…コレとコレとコレと…コレも…コレもいるかな…」
ついでといい、複数の魔法も追加でかける。
「よし、行こう!」
僕は、まだ見ぬ世界?へと一歩足を踏み出した。
*
歩き続けること数時間。
盗賊にも魔物にも襲われることはなく、(師匠が既に処理済み)無事にたどり着いた。
「ようこそ!スカイニュータウンへ!!」
そう、はじまりの村に!!
*
「こんにちはー」
「おう、坊主!よくきたなぁ」
「はい!とりあえず旅の資金を貯めにきました」
「そーかそーか!ここにはダンジョンもあるしな。」
「冒険者登録は終わってるのか?」
「はい!2週間ほど前に」
「お、新人か。提示してくれ」
「はい」
「…………は?」
「どうしました?」
「え、2週間前に登録したとか言わなかった…いや、いいませんでした?」
「いいましたよ?」
「………」
「通っても?」
「は、はい!」
*
門の番人 第四騎士団団員side
は?え?なに、あの子 Sランクやったん?
まてまてまて、2週間前に登録とか言わなかったか?
ランク詐称か?いや、ちゃんとギルドの紋章が刻まれてたから、それはないか…
備考欄に刻まれてた紋章…2つあったな…片方は、ギルドのだろ…もう片方どっかでみたことあるんだよなぁ…
とりあえず、あの子は、いや、あの方は目をかけた方がいいということだな。
冒険者と仲良くなっといて損はないし…
上には…伝えなくていいか。
偉い方なら、監視されてるだろ()
*
「さぁ!安いよ安いよぉ!今日取れたばかりのダンジョン豚お買い上げだよ!」
「新鮮な野菜っ!この美しきフォルム!
コレを買わないなんて、もったいないと思わないかっ!」
「ま、魔石うってまーす…」
はじまりの街、とだけあって活気に溢れていて、大賑わいだ。
そう、はじまりの村。
数百年前に勇者が誕生した際、初めて訪れたとされる街だから。というのが名前の由来である。元々の名は、スカイニュータウン。
空の宮殿へと続く道がこの街にあるとされていた、らしい。
火のないところに…というし、きっとどこかにあるんだろう…
「いつか行ってみたいな…」
さて、何故ここに向かったかというと、
ここにはダンジョンがあるからである。
それも大規模な。
そのため、資源も豊富であり、街全体もこのように賑わっており、食べ物が美味しいと聞いた。
ほぼ無一文であるシエンにはちょうどいいと思ったのである。主に師匠が。
いく理由としては充分である。
とりあえずは…
「冒険者ギルドによるか…」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
補足説明入れさせてくださぁい!!
ここはまだユークレナ帝国内です!
そして、シエンの冒険者カードに刻まれている紋章は二つ!
ユークレナ帝国国内冒険者ギルド本部、ギルド長
ユークレナ帝国国王紋
ふーん、程度に記憶に留めておいてくだされば幸いですっ!!
引き続きよろしくお願いします!
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