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6,王城に呼ばれます。本当によろしいのでしょうか。2020.2.5訂正
しおりを挟む今回は少し長めです。
若干修正入りました。予告も入れてます。
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オークの中規模集落を潰し終わった、その数日後…。
今僕の手には僕宛ての一通の手紙がある。
王家の紋章入りの。
後から思えば、事件はここから始まったのだと思う。
*
「シエンさん!王城から貴女に招待状が届いてますよ!…はい、これ!」
そう言って、ギルド職員か手渡されたのは一通の手紙…王家の紋章入りの手紙だった。
「…お返しします。」
「いやいや、返却しないでね。この前の北の森のことだと思うから、報告するだけだと思うけど…」
「報告ならギルマスが行けばいいじゃないですか!」
「それがねー?いないのよー。」
「は…?」
「だからー、ギルマスいないの。奥さんと2人仲良く旅行よ。今日の夕方には帰ってくるはずよ。」
「…ギルマスが?奥さんいたんですか?」
「何気にさらっとひどい発言するよね。いるよ?超絶美女な人。私含めて王都民全員がどっかからさらってきたのかと思ったくらい。知らなかったの?有名な話よ。何年か前に結婚したはずなんだけど…。」
「…、ギルマスいなかったら誰がギルドの管理するんですか?」
「副ギルマスじゃね?」
「ああ、」
「…まあ、そんなことはどぉでもいいのよ!シエンさん。王城に呼ばれることはほとんどないんだから!頑張ってね!」
「何を頑張れとおっしゃる!?」
「んー?おめかし?」
「冗談でしょう?」
「…」
「冗談ですよね?!」
「さぁー、仕事仕事!今日も一日頑張っていくよー!」
「ちょっとーおねーさんー?無視しないでー!」
ギルドのお姉さんは、奥へと入っていった。
「(逃げられた…)」
手元を見る。王城からの手紙。一種の召喚状とも言える。…めんどくさい事に巻き込まれる予感しかない。
僕は封筒を開け、中を見る。
*
シエン殿
この度の活躍、見事であった。
貴殿の活躍がなければ、多くの被害が出たことだろう。
感謝する。
詳しい情報が知りたいため、1度王城を訪ねてきてくれ。
これは個人的な手紙であり、お願いであり、強制では無い。ブラフじゃないぞ?
待っている。待っているからな?
*
え、めっちゃ念推してね?…王族からの手紙、招集っていう時点で強制だよね?
「(しゃあねー)…いくか。」
ギルドを出て、王城へと続く道を歩く。
ああ。嫌な予感しかない。
*
ー王城前の城門
「…このまま入っていいのかな?」
城を見上げる。
うん。でかい。さすが王城。
一歩踏み出s…
「おい!そこで何をしている!」
…せなかった。
声がした方を向く。そこには、1匹…失礼、1人の人間っぽい猿、じゃなかった、猿っぽい人間が仁王立ちしていた。猿が鎧を着て兵士みたいな格好している。あ、人間か。
「きこえとんのか!」
「あ、猿が喋った。『聞こえてますよ。』」
「誰が猿じゃ!…お前さん、言いたいことと聞きたいことが逆になっとるぞ。」
「それは失礼しました。…で、何か用ですか?お猿さん。」
「…それは突っ込むべきなのか!?ワシのあだなはそれできまりか!?」
「ええ。ぜひ突っ込んでください。そして、あなたのあだ名はそれで決まりです。諦めて人間から猿になってください。」
「…(鬼畜じゃねぇか。)」
「…まあ、いいです。今回は許してあげます。」
「おお!助かる!…って、なぜに上から目線!?俺は許してもらう立場だったのか!?」
「それはともかく、僕が来た理由ですか?王様に…王族の方々に呼ばれてきました。はい、これ紹介状です。」
「確認させてもらう。…本物のようだな。お前さんが客人だったとは…失礼した。なにせ最近物騒なんでな。」
「むぁ、城の前で立ち止まってましたからね。怪しいものに声をかけるのは当たり前ですし…。…物騒とは?」
「…ここだけの話な?まぁ、既に1部の民には知られているから、そのうち知るだろうがな。
…つい最近の話だ。
とある令嬢、この令嬢は公爵令嬢でとんでもない美少女の完璧令嬢なんだが、婚約者に公衆の面前で婚約破棄されちまってなぁ。しかも、その婚約者っての王弟殿下。そのお相手は市民から成り上がりの男爵令嬢。しかもその男爵令嬢、可愛いが作法も礼儀もなってない、おまけにロリータときたもんだ。男の前と女の前では性格が変わる、猫かぶり。だが、王弟殿下は婚約者を蔑ろにし、その男爵令嬢に惚れ込んだ。それに味をしめたのか、王妃の座が欲しかったのか、その男爵令嬢は、公爵令嬢から虐められたと偽装工作をし王弟殿下に婚約破棄するように願った。それを真実だと受け止めた王弟殿下は男爵令嬢の願いを聞き入れ、公爵令嬢と婚約破棄した。婚約破棄っつーと、基本破棄された方の醜聞になる。ましてや、女性となるともっと酷い。…基本はな。」
「…基本じゃないことが起こったんですね?」
「ああ。その話には続きがあってな。こっからが面白いとこよ!
令嬢…あ、公爵令嬢の方な?その令嬢の周りの人間が真実を突き止め、その現場で、婚約破棄された現場でだぞ?王弟殿下とその男爵令嬢を糾弾したんだ。王のいる前でな。
要するにどんでん返しってわけだ!」
「…それはすごいね。」
「そうだろう!そうだろう!…それでな?
王は判断を下された。男爵令嬢は、王族に魔法を使ったとして、庶民に降格。それで、王弟殿下は…」
「ちょっと待って?魔法?」
「おう。魅了魔法。禁忌魔法のひとつだな。あくまでこの国ではの話だが…。使える人が少ないが、それを使っていたみたいだ。」
「へぇー?(僕も使えるのになぁ。)」
「?…続き言うぞ?
王弟殿下は、幼少期から一緒だった公爵令嬢と婚約破棄してまで結婚したいなら…と、男爵令嬢…今は元だな。その元男爵令嬢の元に行かせるらしい。要するに王族から庶民への降格。廃嫡だな。それに納得が行かなかったのか知らんが、元王弟殿下は、王族を殺して、自分が王になろうと、もしくは王族に戻ろうと、そこら辺の考えは分からんが…、暗殺者を送り込むようになった。だが、ここは王城。庶民にやとえる暗殺者は高が知れている。というわけで今は安全といやー、安全つーわけだ。」
「なんで、送り込まれた暗殺者がその元?王弟殿下からだってわかるんだ?」
「そりゃー、捕まえて吐かせたからだろ?」
「あぁー、納得。…公爵令嬢の方は?」
「公爵令嬢には、好いていた奴がいたみたいだからその人と婚約するみたいだ。…確か王国騎士団の1人って聞いたぞ?」
「…もしかして…(アレが最近婚約者ができたっていう連絡があった気がする。ってことは、公爵令嬢は義姉になる?…挨拶しとくべきか??)」
「ん?」
「…あ、いえ。ちょっと考え事を…」
「急に黙ったからなんかと思ったぞ!」
「猿さん!心配してくれてありがとう。」
「…おい、それわざと言ってるな?わざとだよな?」
「あ、バレました?」
「…」
「…」
「…っと、長居させてしまったな。ついつい話し込んじまった。すまねぇな。」
「いえいえ。僕も楽しかったですし。とても、面白い話が聞けました。(ええ、とても面白い話が。)」
「そいつぁーよかった。またな。…あ、王都内外にまだその元男爵令嬢と元王弟殿下がいるかもしれねぇーからきぃーつけな。」
「ええ。一応気をつけときます。会うかどうか分かりませんけど。では…。」
猿(みたいな)おじさん兵士と別れを告げ、門をくぐる。
さぁ、ここからが正念場かな?
伝令が伝わっていたのか、執事さんがいた。待たせてしまったかも…。まぁいっか、終わったことだし。そう思いながら、案内を頼む。執事さんの後ろをついて行く。1つのドアの前で立ち止まった。道を譲られる。
え、ノックして勝手に入れと?
「……」
「……」
仕方なく、ドアに向き直る。
コンコンッ
「…なんだ?」
「…呼ばれて参上しました。冒険者シエンです。」
「入れ。」
「失礼致します。」
ドアを開ける。
執務室…かな?サイドには本棚があり、正面にはソファーと机。正面奥には執務机と思われる机が置いてある。
ソファーに座っているのは3人。正確には、金髪で瞳がエメラルドグリーンのイケメンなナイスミドルである王様。同じく金髪で瞳がライトブルーの美女、王妃様。そして、王様の血を受け継いだと思われる、金髪で瞳がエメラルドグリーンだが、顔は王妃様似の美少女でどこか幼さを感じさせる第1王女さまだ。
「よく来たな、SSSランク冒険者シエン殿。」
「…お久しぶりです、王族の皆様。」
「ええ、久しぶりね。お変わりないかしら?」
「ええ。…最近パーティ追放され、幼なじみから縁を切られましたが…。」
「あらあら…。それは…良かったわね?と言った方がいいのかしら?それとも、おめでとう?もしくは残念だったわね?」
「王妃様、面白がっていません?…そうですね、後者はやめてください。」
「ふふっ、良かったわね?」
「はい。」
「お父様、お母様この綺麗な方はどなたですの?エリーにも紹介してくださいませ。」
「綺麗?僕が?」
「はい!お綺麗です!」
「…ありがとう、王女様。でも、王女様の方が綺麗で、可愛いよ。天使様みたいだ。もし宜しければ、僕に貴女の名前を教えて貰えるかな?」
「///…そんな、天使だなんてっ…。クラウン王国第1王女エリザベス=クラウンですの。5歳ですの。エリーと呼んでくださいまし!」
「では、お言葉に甘えて。エリー様。冒険者のシエンです。お好きなようにお呼びください。」
「シエンくん。早速うちの娘を誑かさないでくれるかな?うちの娘はやらんよ?」
「…僕は女ですよ。」
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「…!?」
「…おんなのこ?エリーと同じなの?こんなにカッコイイのに!」
「…そうですよ、エリー様。…え、御二方、伝えてなかったんですか?ってそもそもなんでお二人が驚いているんですか?」
「「……」」
「(かっこいい…シエン様が…エリーの…王子様が…女…?)」
「…エリー様大丈夫ですか?」
「(いや、カッコイイからありかも…?)」
「エリー様ー。」
「あ、あ!はいっ!女でも大丈夫だと思いますわ!」
「…何の話ですか?」
「え、いや、あ、ま、間違えてしまいましたの!お父様!お母様!少し席を外しますわ!それではシエン様!ごきげんよう!」
「あ、ああ。またね。」
慌ただしく、顔を真っ赤にさせながら可愛らしい王女様は部屋を出ていった。うん、なんだったんだろう。でも可愛い。
「…シエン殿。うちの子が失礼した。」
「いや、王様も大概失礼ですからね?思いっきし子供に責任おわせていますけども。」
「…ごほんっ!それはいいのだ。うん。いいのだ。…とまぁ、おふざけはここまでにして…」
その瞬間、空気が変わった。
「話を聞かせてもらおうか、SSSランク冒険者『幻光』殿?」
ピリリとした、空気が漂う。
そこには、さっきまでの優しいお父さんみたいな感じの人はどこにもおらず『粛清王』もしくは『覇王』として恐れられる王の姿があった。
「はっ!仰せのままに。」
『幻光』ねぇ。誰がつけたんだろう。まぁいいや。
こうして僕は話し始めた。追放からの出来事を全て。だが、倒し方は言っていない。あれは特殊なものだから。まだ、伝えない。
「…そうか。中規模のオーク村…。放っておけば、冒険者及び王国民、行商人に莫大な被害が及んだだろう。この度の活躍誠に感謝する。」
「ありがたきお言葉。」
「これからもSSSランカーとして、後輩の育成、活動に励んでくれ。」
「はっ!」
「(なんか私忘れられてる気がするわ)」
「「……」」
「…公式の場はこのくらいにして、今からは個人の場だ、好きにして構わない。(王妃も飽きてきてることだしな)」
「何か言いまして?」
「お、おお。何も言ってないよ?」
「そう。…ところでシエンさん。」
「静かに…誰か来ます。」
「…?」
コンコンッ
「アルフレッドです。入室の許可を。」
「アルフレッドか。入れ。」
ガチャ
ドアを開け、入ってきたのはこの国の王太子アルフレッド=クラウンだった。
金髪碧眼のイケメンだ。かっこいい。これはモテそう。いや、絶対モテる。比べちゃ悪いだろうけど、そこそこイケメンなアキと比べても目劣りする思う。いや、比べること自体がおこがましい。
そんなイケメンがなぜかこっちを見つめてくる。目を見開いて。まるで息を飲んでいるかのような…。ん?なんかついてるのかな?思わず、自分の姿を確認するが、なにもない。なんで見つめてくるんだろう?
と思っていると、真っ直ぐ僕の方に向かって歩いてくる。
僕の目の前に綺麗なご尊顔が。イケメンだ。
目が合う。笑いかけられる。王子様スマイルだ。…まって、イケメンだ。
「初めまして、お嬢さん。貴女ほどの美人なお嬢さんは初めて見ました。私の名前はアルフレッド=クラウンです。どうか私に貴女のお名前をお教え下さい。」
「…お嬢…さん?美人…?僕のことですか?」
思わずそう聞いてしまった。いや、だってね?初対面で女って認識されたこと今まで1度もないんだよ?
「ええ。貴女です。」
「…シエンです。」
「素敵な名前ですね。」
「あ、ありがとうございます。…王太子様は「アルと呼んでください。」…アルフレッド様は、何故僕が女だとお分かりに?」
「今回はそれでいいです。(いつか絶対呼ばせてやる。)…私は魔眼を持ってまして。」
なんか若干寒気がする気がする。気の所為と思いたい。
「魔眼?」
「ええ。『真実の瞳』というものです。」
「あー、」
「ご存知みたいですね。」
「アルフレッドは、生まれた時から持っててね?紫と碧のオッドアイなんだけれど…あ、紫の方が魔眼よ?それでね?ほかの貴族…王弟殿下派の連中から、偏見の目で見られてたのよ。今は隠しているけれど。」
「…なるほど。」
真実の瞳。それは聞いての通り、魔眼である。その効果は名前の通り瞳に映したものの真実を知れる。ものだけではなく、それは嘘や隠していることなども分かると言われている。
「シエン…あ、シエンと呼んでも?」
「いいですよ。」
「シエンは…紫の目を気持ち悪いと思う?」
「…それを僕に聞きますか?貴方には…アルフレッド様には僕の本当の姿が見えているのでしょう?なら、返す言葉も決まっています。気持ち悪くない。自分で自分を否定したくはないですね。」
「ふふ…そうだね。…ありがとう。」
「いえ。」
「…本当の姿?アルフレッド?シエン殿?どういうことだ?」
「そのままの意味ですよ。父上。僕は真実を知れる目を持っています。彼女は…シエンはいま幻影の魔法をつかっている。」
「あら。それでは今私たちが見ているs…」
「姿が違うと言うことか?」
「(…私の言葉を取らないでくださいな?貴方?)」
「(すまん。)」
「…ええ。王様と王妃様のご察しの通りです。姿を変えていますね。」
「…私たちに本当の姿を見せてもらうことは出来ないかしら?」
「……」
2人には悪いが、できない事情がある。まだバレる訳には行かないのだ。
そんな気持ちを察したのか、アルフレッド様が助言してくる。
「母上。無理を言ってはいけませんよ。彼女なりの事情があるのでしょう。」
「…ええ、そうね。いつか見せてくださいね?」
「ええ。いつか、きっと。」
「それならいいわ。」
ふと、外を見る。だいぶ辺りが暗くなってきた。そろそろ帰るか。
「外も暗くなってきましたし、報告も終わりましたので、お暇させていただきます。」
「あら、もうそんな時間?」
「長話してしまったな。」
「私はまだあまりシエンと話せていません。」
「そうだわ!もし良かったら、王城に泊まっていかない?(アルと進展するかもしれないし)」
「!?」
「いい考えです、母上。(既成事実さえあれば…)」
「え、いや、」
「そうだな。(ついにアルフレッドに春が来ている状態だからね。)」
「「「どうかな?(いいでしょう?)」」」
「…(ここで断らないとやばい気がする。)申し訳ないのですが、既に宿をとっておりまして…。」
「そう。それは残念ね…。(上手く逃げられたわ…)」
「また来てくれると嬉しい。(次会った時覚悟しとけよ。)」
「また、近いうちに。(いっその事アルフレッドの婚約者に…)」
「ええ、また。(なんか妙に寒気がする。)」
こうして、王族との対面、及び王太子アルフレッド様との初対面は終わった。
この日、シエンは、王族の皆様からある意味目をつけられたことに気づかなかった。
もし、この時王族の思惑に気がついていて王都を去っていれば、別の未来が待ち受けていたかもしれない。
物語は進んでいく。
これが、そう遠くない未来、最もクラウン王国が栄えたと言われる時の王様とお妃様の出会い。
これは、誰もが憧れる恋物語でもあり、ヒロイン最強物語でもあるのかもしれない。
「…実は初めましてじゃない、って君が知ったら、なんていうんだろうね、シエン…」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
レイです。
シエンの正体は後半部分で知らせる予定です。お楽しみを。
そろそろ、登場人物をまとめて、投稿する予定です。
今回の話の中で出てきた婚約破棄についての話を、スピンオフとしていつか、いつか、詳しく描きたいと思っております。
お楽しみを。
急いで書いたので、読みにくいかもしれません。なので、修正等後々入れるかもしれません。ご了承ください。
次は
『7,元パーティメンバーはやらかします。本当によろしいのでしょうか。』
ですね。
書き終わり次第、また投稿したいと思います。頑張ります。引き続きご覧下さい。よろしくお願いします。
修正はいりました(2020.2.5)
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