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再び「烈火」と01
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チト村が本格的な夏を迎え、楽しい夏祭りが終わった翌日。
教会長さんから手紙が届く。
私は15日ほど続いた穏やかな日々が中断させられることにげんなりしつつその手紙を開いた。
手紙を読み終えると、急いでみんなの所へ向かう。
今回の依頼は少し厄介だった。
みんなの家に着き、
「次の依頼が来たんだけど…」
と少し歯切れ悪く言う私に、みんなが、「どうしたの?」というような顔を向けてくる。
私はみんなに指示書を見せながら、
「『烈火』っていうパーティーも同行することになってるみたい。どうやらギルドからも依頼が出てるらしくて…。猿の魔物の討伐だそうよ」
と今回の依頼内容を簡単に説明した。
「あちゃー…」
とアイカが頭を掻く。
「…猿なら仕方ないわね。っていうか、むしろその『烈火』ってパーティーと私たちだけで大丈夫かしら?」
というユナに、
「ああ、『烈火』とは一度一緒に仕事をしたことがあるけど、実力は保証できるわ。かなりの上級者よ」
と「烈火」のことを簡単に紹介した。
「…なるほど。ジルがそう言うってことはかなりなのね」
と言うベルに、
「ええ。きっとみんなにとってもいい勉強になるわよ」
と言うと、ベルはどことなく嬉しそうな顔になる。
(ほんと、ベルって真面目よね)
と心の中で苦笑いしつつ、
「そういうわけだから明後日には出発しましょう。待ち合わせはニルスの町らしいわ。ここから北西に真っすぐ6日くらいだから、そのくらいでちょうどいいはずよ」
と言って、簡単に日程を決めた。
翌日から準備に取り掛かる。
とはいえ、慣れたものでほんの少し食料や物品を買い足す程度で、午前中にはすっかり終わってしまった。
午後は、寂しそうにするユリカちゃんとたっぷり時間をすごす。
「お姉ちゃん、またお仕事頑張ってくるね」
という私にユリカちゃんは、
「うん。応援してるね」
と、真剣な顔で答えてくれた。
そのまっすぐな気持ちと優しさに感動しながらユリカちゃんの頭を撫でてあげる。
「えへへ」
とはにかむユリカちゃんと一緒に微笑み合って、束の間、幸せな時間を過ごした。
翌朝。
「いってきます」
「いってらっしゃい。がんばってね!」
「いってらっしゃい」
という挨拶を交わし、やや後ろ髪を引かれつつエリーに跨る。
そして、村の門の前でみんなと落ち合うと、
「頼んだわよ」
「おう」
といういつもの挨拶をジミーと交わし、私たちは村の門をくぐった。
村から伸びる田舎道をのんびり進みながら、みんなと楽しく会話をする。
「ねぇ。その『烈火』っていう人達ってそんなにすごいの?」
というベルの質問に、
「ええ。アインさんっていう人が剣士なんだけど、あの強化魔法はちょっと見ものよ。それに剣技もかなりのものだから勉強になると思うわ」
と答えると、次に、
「サーシャさんって人が弓と魔法って話だったわね。どんな感じなの?」
とユナも聞いてきた。
「弓も魔法も専門外だけど、あれは一見してすごいってわかったわ。何しろ、オオトカゲの魔物…20匹くらいはいたかしら?それを一瞬で全滅だったから」
「それはすごいわね…。全部の魔法を制御できてたってことでしょ?」
「ええ。ものすごい精度だったわ」
と私が見たあの光景を思い出しながらそう話す。
そして最後に、
「ねぇねぇ。盾の…なんて名前だっけ?おじさんは?」
と聞いてくるアイカに、
「ああ、ガンツのおっさんね。酒癖が悪くて性格もなんだかガサツ。でも、オークの一撃を止めるくらいの防御魔法の使い手だったわ」
と苦笑いで答えると、アイカは驚いた顔で、
「へぇ…。それは、すごいね」
とひと言つぶやいた。
私はそんなみんなに目を向けて、
「みんなそれぞれに参考になると思うわよ」
と「烈火」が参考になる存在だと教える。
するとみんなは笑顔になって、
「ふふっ。楽しみだわ」
「ええ。いい勉強になりそう」
「だね!」
と楽しそうにそう言った。
やがて、旅は順調に進み待ち合わせをしているニルスの町に到着する。
「まずはお風呂かな?」
というアイカの言葉に、ユナも、
「ええ。今回は野営続きだったものね。いい加減汗と埃を流したいわ」
と苦笑いで答えたので、私たちは宿を取ると、さっそく銭湯に向かった。
夕方前。
まだ客の少ない銭湯で、のんびりとお湯につかる。
「ふいー…」
と声を漏らして、ぼんやりしていると、ここまでの旅の疲れが一気にお湯に溶けていった。
「あはは。相変わらずだね」
とアイカが笑い、
「うふふ。そうね」
とベルも笑う。
私は、ちょっとむくれながら、
「えー…。いいじゃん、この方が気持ちいいんだから」
とちょっとふてくされ気味にそう答えた。
「ふふっ」
とベルが小さく笑った。
「もう、ベルまで…」
という私の小さな抗議にみんながまた笑う。
「まったく、もう…」
と私も苦笑いをして、のんびりお風呂を楽しんだ。
風呂から上がり、まずはギルドへ報告に行く。
すると、「烈火」の3人はまだ到着していないということだったので、私たちはさっそく夕方で混み始めた町へと繰り出していった。
ニルスの町はそれほど大きな町じゃない。
それでも、一応、街道沿いにあるから、行商人なんかを相手にした飲み屋がけっこうな数ある。
その中から私たちは、うなぎ屋を選んだ。
この辺りはうなぎが美味しい。
独特の醤油ダレにつけて焼かれる匂いがそこかしこから漂ってきている。
この匂いの魔法には相当な猛者でないかぎり対抗できないだろう。
私たちは匂いに釣られて、その中でも老舗らしい雰囲気の店へと入っていった。
まずは、ビールで喉を潤す。
「どうする?先にご飯?それとも軽くつまんでからご飯で〆る?」
と聞くと、アイカとベルは先にご飯、私とユナは後からご飯で〆るというふうに意見が分かれた。
「じゃぁ、私とユナは先にうな玉とうざくあたりで一杯ひっかけて、小さめの丼で〆るから、アイカとベルは先に食べてて」
とそれぞれの腹具合に応じた注文をすることにして、さっそく注文を取りに来た見習いらしきお兄さんに注文を出す。
アイカとベルはビールを追加で頼み、私とユナは米酒を冷やでもらった。
やがてお酒とうな丼3つ、つまみ2品がやって来てにぎやかな食事が始まる。
さっそく1杯目のうな丼に箸をつけ、がっつりと掻き込むアイカの姿を気持ちよく思いながら、私とユナはゆっくりと盃を傾けた。
やがて、アイカが2杯のうな丼をお腹に入れ終わった頃。
私たちのお酒もようやく空になる。
「じゃあ、私たちも丼をもらいましょうか」
というユナが店員さんを呼び、
「うな丼2つ」
と頼むと、横からアイカが、
「あ。3つで!」
と声を掛けた。
「「「え?」」」
と私たちの声がそろう。
するとアイカが、
「あはは…。つい…」
と照れたような表情を浮かべて、申し訳なさそうな感じで頭を掻いた。
「じゃぁ、私もうざくで1杯やろうかしら」
というベルの言葉で、うざくと米酒も頼み、楽しい食事の2回戦が始まる。
ユナの実験料理が失敗して大変な目にあった話や、剣術談議、チト村の人とずいぶん仲良くなったことなんかを話して2回戦も楽しく進んで行った。
やがて、身も心も満足して店を出る。
「美味しかったね!」
と、本当に嬉しそうな顔でお腹をさすりながらアイカがそう言った。
「もう、アイカったら…」
と言って、ユナが呆れたような微笑ましいような顔を向ける。
私とベルも、
「あはは。3杯目はさすがにびっくりしたよ」
「そうね。すごかったわ」
とどこか感心したような笑顔をアイカに向けた。
「あはは…」
というアイカの照れ笑いを合図に私たちの間に笑顔が広がる。
そんな笑顔を浮かべ、明日への活力を漲らせながら、私たちは、足取りも軽く宿屋へ続く石畳の道を朗らかな気持ちで歩いていった。
教会長さんから手紙が届く。
私は15日ほど続いた穏やかな日々が中断させられることにげんなりしつつその手紙を開いた。
手紙を読み終えると、急いでみんなの所へ向かう。
今回の依頼は少し厄介だった。
みんなの家に着き、
「次の依頼が来たんだけど…」
と少し歯切れ悪く言う私に、みんなが、「どうしたの?」というような顔を向けてくる。
私はみんなに指示書を見せながら、
「『烈火』っていうパーティーも同行することになってるみたい。どうやらギルドからも依頼が出てるらしくて…。猿の魔物の討伐だそうよ」
と今回の依頼内容を簡単に説明した。
「あちゃー…」
とアイカが頭を掻く。
「…猿なら仕方ないわね。っていうか、むしろその『烈火』ってパーティーと私たちだけで大丈夫かしら?」
というユナに、
「ああ、『烈火』とは一度一緒に仕事をしたことがあるけど、実力は保証できるわ。かなりの上級者よ」
と「烈火」のことを簡単に紹介した。
「…なるほど。ジルがそう言うってことはかなりなのね」
と言うベルに、
「ええ。きっとみんなにとってもいい勉強になるわよ」
と言うと、ベルはどことなく嬉しそうな顔になる。
(ほんと、ベルって真面目よね)
と心の中で苦笑いしつつ、
「そういうわけだから明後日には出発しましょう。待ち合わせはニルスの町らしいわ。ここから北西に真っすぐ6日くらいだから、そのくらいでちょうどいいはずよ」
と言って、簡単に日程を決めた。
翌日から準備に取り掛かる。
とはいえ、慣れたものでほんの少し食料や物品を買い足す程度で、午前中にはすっかり終わってしまった。
午後は、寂しそうにするユリカちゃんとたっぷり時間をすごす。
「お姉ちゃん、またお仕事頑張ってくるね」
という私にユリカちゃんは、
「うん。応援してるね」
と、真剣な顔で答えてくれた。
そのまっすぐな気持ちと優しさに感動しながらユリカちゃんの頭を撫でてあげる。
「えへへ」
とはにかむユリカちゃんと一緒に微笑み合って、束の間、幸せな時間を過ごした。
翌朝。
「いってきます」
「いってらっしゃい。がんばってね!」
「いってらっしゃい」
という挨拶を交わし、やや後ろ髪を引かれつつエリーに跨る。
そして、村の門の前でみんなと落ち合うと、
「頼んだわよ」
「おう」
といういつもの挨拶をジミーと交わし、私たちは村の門をくぐった。
村から伸びる田舎道をのんびり進みながら、みんなと楽しく会話をする。
「ねぇ。その『烈火』っていう人達ってそんなにすごいの?」
というベルの質問に、
「ええ。アインさんっていう人が剣士なんだけど、あの強化魔法はちょっと見ものよ。それに剣技もかなりのものだから勉強になると思うわ」
と答えると、次に、
「サーシャさんって人が弓と魔法って話だったわね。どんな感じなの?」
とユナも聞いてきた。
「弓も魔法も専門外だけど、あれは一見してすごいってわかったわ。何しろ、オオトカゲの魔物…20匹くらいはいたかしら?それを一瞬で全滅だったから」
「それはすごいわね…。全部の魔法を制御できてたってことでしょ?」
「ええ。ものすごい精度だったわ」
と私が見たあの光景を思い出しながらそう話す。
そして最後に、
「ねぇねぇ。盾の…なんて名前だっけ?おじさんは?」
と聞いてくるアイカに、
「ああ、ガンツのおっさんね。酒癖が悪くて性格もなんだかガサツ。でも、オークの一撃を止めるくらいの防御魔法の使い手だったわ」
と苦笑いで答えると、アイカは驚いた顔で、
「へぇ…。それは、すごいね」
とひと言つぶやいた。
私はそんなみんなに目を向けて、
「みんなそれぞれに参考になると思うわよ」
と「烈火」が参考になる存在だと教える。
するとみんなは笑顔になって、
「ふふっ。楽しみだわ」
「ええ。いい勉強になりそう」
「だね!」
と楽しそうにそう言った。
やがて、旅は順調に進み待ち合わせをしているニルスの町に到着する。
「まずはお風呂かな?」
というアイカの言葉に、ユナも、
「ええ。今回は野営続きだったものね。いい加減汗と埃を流したいわ」
と苦笑いで答えたので、私たちは宿を取ると、さっそく銭湯に向かった。
夕方前。
まだ客の少ない銭湯で、のんびりとお湯につかる。
「ふいー…」
と声を漏らして、ぼんやりしていると、ここまでの旅の疲れが一気にお湯に溶けていった。
「あはは。相変わらずだね」
とアイカが笑い、
「うふふ。そうね」
とベルも笑う。
私は、ちょっとむくれながら、
「えー…。いいじゃん、この方が気持ちいいんだから」
とちょっとふてくされ気味にそう答えた。
「ふふっ」
とベルが小さく笑った。
「もう、ベルまで…」
という私の小さな抗議にみんながまた笑う。
「まったく、もう…」
と私も苦笑いをして、のんびりお風呂を楽しんだ。
風呂から上がり、まずはギルドへ報告に行く。
すると、「烈火」の3人はまだ到着していないということだったので、私たちはさっそく夕方で混み始めた町へと繰り出していった。
ニルスの町はそれほど大きな町じゃない。
それでも、一応、街道沿いにあるから、行商人なんかを相手にした飲み屋がけっこうな数ある。
その中から私たちは、うなぎ屋を選んだ。
この辺りはうなぎが美味しい。
独特の醤油ダレにつけて焼かれる匂いがそこかしこから漂ってきている。
この匂いの魔法には相当な猛者でないかぎり対抗できないだろう。
私たちは匂いに釣られて、その中でも老舗らしい雰囲気の店へと入っていった。
まずは、ビールで喉を潤す。
「どうする?先にご飯?それとも軽くつまんでからご飯で〆る?」
と聞くと、アイカとベルは先にご飯、私とユナは後からご飯で〆るというふうに意見が分かれた。
「じゃぁ、私とユナは先にうな玉とうざくあたりで一杯ひっかけて、小さめの丼で〆るから、アイカとベルは先に食べてて」
とそれぞれの腹具合に応じた注文をすることにして、さっそく注文を取りに来た見習いらしきお兄さんに注文を出す。
アイカとベルはビールを追加で頼み、私とユナは米酒を冷やでもらった。
やがてお酒とうな丼3つ、つまみ2品がやって来てにぎやかな食事が始まる。
さっそく1杯目のうな丼に箸をつけ、がっつりと掻き込むアイカの姿を気持ちよく思いながら、私とユナはゆっくりと盃を傾けた。
やがて、アイカが2杯のうな丼をお腹に入れ終わった頃。
私たちのお酒もようやく空になる。
「じゃあ、私たちも丼をもらいましょうか」
というユナが店員さんを呼び、
「うな丼2つ」
と頼むと、横からアイカが、
「あ。3つで!」
と声を掛けた。
「「「え?」」」
と私たちの声がそろう。
するとアイカが、
「あはは…。つい…」
と照れたような表情を浮かべて、申し訳なさそうな感じで頭を掻いた。
「じゃぁ、私もうざくで1杯やろうかしら」
というベルの言葉で、うざくと米酒も頼み、楽しい食事の2回戦が始まる。
ユナの実験料理が失敗して大変な目にあった話や、剣術談議、チト村の人とずいぶん仲良くなったことなんかを話して2回戦も楽しく進んで行った。
やがて、身も心も満足して店を出る。
「美味しかったね!」
と、本当に嬉しそうな顔でお腹をさすりながらアイカがそう言った。
「もう、アイカったら…」
と言って、ユナが呆れたような微笑ましいような顔を向ける。
私とベルも、
「あはは。3杯目はさすがにびっくりしたよ」
「そうね。すごかったわ」
とどこか感心したような笑顔をアイカに向けた。
「あはは…」
というアイカの照れ笑いを合図に私たちの間に笑顔が広がる。
そんな笑顔を浮かべ、明日への活力を漲らせながら、私たちは、足取りも軽く宿屋へ続く石畳の道を朗らかな気持ちで歩いていった。
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