15 / 137
01
角ウサギ05
しおりを挟む
「大丈夫?」
と、優しく声を掛ける。
「「「…はい」」」
とまだ苦笑いのまま返事をしてくる3人の様子を見てみるが、どうやらケガをしている様子はない。
そのことにほっとしつつ、私は、
「あはは。まずはお茶でも淹れようか」
と、呑気に3人をお茶に誘った。
私はさっそく背嚢からコンロとポットを出してお茶の準備に取り掛かる。
アイビーの3人はまだ座り込んだままだ。
きっと疲れてしまったんだろう。
そんな3人のことを思って、お茶には少し多めに砂糖を入れてあげた。
やがて、お茶が入り、
「甘くしておいたからね」
と言ってアイビーの3人のコップにお茶を注いであげる。
「「「ありがとうございます…」」」
と疲れた様子ながらもどこか充実した表情でそれを受け取ってくれた3人の側に私も座り込んでその甘いお茶をすすった。
「すごかったです…」
というリズの言葉に、
「うん。たくさんいたね」
と返すと、
「…ジルお姉さんのことです」
とマリに言われた。
私が一瞬「?」という表情を浮かべると、3人は一様に、
「「「…あはは」」」
という乾いた笑いを浮かべる。
よくわからないが、私も、
「…ははは」
と苦笑いを返した。
「とりあえず一服したら解体ですね。…なんだか大変な作業になっちゃいそう」
と苦笑いで言うリズの言葉を聞いて、私は改めて辺りを見回す。
いくらなんでもこの群れの数は尋常じゃない。
そう思って私は、アイビーの3人に向かって、
「あのね…」
と話しかけた。
「実は私聖女なの」
と苦笑いで胸元からバッチを取り出して見せる。
アイビーの3人は一様に驚きの表情を浮かべた。
「「「えぇーっ!?」」」
と絶叫する3人に私は苦笑いと照れ笑いの中間くらいの笑顔を見せると、
「まぁ、詳しいことは後で話すから、とりあえず解体はちょっと待ってもらえるかな?あ、たぶん15分くらいで終わるから」
と言って私は逃げるようにというのは変な言い方かもしれないが、そそくさと背嚢から携帯用の浄化の魔導石を取り出す。
そして、いつものようにそれを地面に突き立て、魔力を流しはじめた。
すると、これまたいつものように青白い線が不規則に地面に広がる。
集中して魔素の流れを読んでいくうち、
(…やっぱり、そういうことだったんだ)
と、私の中で全てがつながり、仮説が確信に変わった。
明らかに魔素の流れに淀みがある。
おそらく村の浄化の魔導石が十分にこの周辺の地脈を調節出来ていなかったのだろう。
村で作物が育ちにくいのも、今回、角ウサギが大量に発生した原因もそれだ。
村にある浄化の魔導石を丹念に調べていれば前回だってこの異変には気が付けたはず。
しかし、中央から派遣された聖女はそれを見落とした。
(村の食量生産状況を丹念に聞き取ってきちんと調べていればこの状況には気が付けたはず。ましてや今回の角ウサギだって…)
そんな後悔にも似た気持ちが湧き上がって来る。
しかし、今はそれを悔いている場合じゃない。
私はじっくりとその魔素の流れを読み解きながら、丁寧にその淀みを解消して行った。
そして、やっと浄化の作業が終わる。
(とりあえず応急処置にはなったけど、これは早急に教会本部に報告しておかないと…)
そんなことを考えながら、アイビーの3人のいる方向を振り返るとそこには、ぽかんとした表情でこちらを見る3人の姿があった。
「あはは…。ちょっとびっくりさせちゃったね」
と苦笑いで私がそう言うと、
「聖女様ってすごいんですねぇ…」
とミリアが感心したような、呆けたような表情でそうつぶやく。
そんな言葉に私は照れてしまってやや慌てながら、顔の前で手を振りながら、
「いやいや。たいしたことじゃないって。普通の魔法使いの方がよっぽどすごいから」
と釈明し、
「そんな事より、さっさと解体しちゃおっか」
とやや強引に話題を変えた。
「「「は、はい!」」」
とアイビーの3人も気を取り直したように返事をすると、さっそく角ウサギの解体に取り掛かる。
角ウサギの素材は毛皮、角、魔石の3つ。
毛皮は私がやや乱暴に討ち取ったせいで綺麗に取れたものは少なかった。
(緊急事態だったし、それは仕方ないよね…)
と言い訳しながら、せっせと魔石と角を取っていく。
やっと解体が終わって数を確認してみると、魔石と角はそれぞれ50個だった。
魔石はおおよそ大銀貨1枚。
角は大体銀貨1枚くらいで買い取ってもらえるから、今回の稼ぎはおよそ金貨7枚と大銀貨5枚になる。
毛皮は粒銀貨2枚くらいで10枚ほどしか取れなかったから大銀貨2枚ほどだろうか。
一人頭にすると金貨2枚弱になるから、危険度を考えるとあまり割のいい仕事とは言えない。
そんな計算をしつつ、私は、
(帰ったらせめて打ち上げは奢ってあげよう)
と思いつつ、取った素材を人数割にして麻袋に詰め込むと。遠慮するアイビーの3人にやや強引に押し付けた。
気が付けば日は西に傾きかけている。
無理して進めば、昨日野営した地点まで戻ることもできるだろう。
しかし、みんなの疲労も考慮して、今日はこの場で野営することにした。
ちなみに、角ウサギの肉は不味い。
普通のウサギ肉とは違ってなぜか赤黒い色をしているし、臭みが強く、よほど食料に困っている状況でなければ誰も口にしないだろう。
過去に一度だけ好奇心に駆られて食べてみたことがあるが、ものすごくげんなりしたのを覚えている。
そんな若気の至りで経験した不味い味を思い出しながら、私はまたアイビーの3人に教えながら村で分けてもらった野菜で簡単なポトフを作った。
出来上がった簡単ポトフをみんなで食べながら話をする。
私が聖女なのになぜ冒険者を兼業しているのかも話したし、過去に角ウサギの肉を食べてひどい目にあった話もした。
アイビーの3人は驚いたり笑ったり。
そんな楽しい話をしながらみんなでご飯を食べる。
その時間はなんだかとても楽しくて、私はつい、
(パーティーで冒険って楽しそうでいいなぁ)
と羨ましく思ってしまった。
翌日早く。
村への帰路につく。
途中薬草の見分け方なんかを軽く教えながらも順調に進み、夕方には村に着くことが出来た。
さっそくアイビーの3人も連れて村長を訪ね、簡単な報告をする。
私の話に村長は驚きを隠せなかったようで、私が、
「このことは教会本部に報告するつもりです、おそらくすぐに動いてもらえるとは思いますが、あまり動きが無いようだったらギルドを通して教会本部に催促してください。その時、私の名前を出してもらって構いませんから」
と伝えると、大袈裟に感謝してくれた。
私はいつものように照れて、
「私は自分の仕事をしたまでですから…」
と言い、顔の前で手を振る。
そして、その日は、
「せめてものお礼にうちに泊まってゆっくりしてください」
という村長のご厚意に甘えてお風呂までいただき、ゆっくりと体を休めた。
次の日。
夕方、またあの宿の酒場で落ち合って打ち上げをしようという約束を交わして、村の入り口でアイビーの3人とはいったん別れる。
私はのんびりとエリーの背に揺られ、ルシアの町へと戻っていった。
夕方。
無事、アイビーの3人と合流する。
「今日は奢りだから思う存分飲み食いしてね」
という私の言葉に、
「「「やったー!」」」
と素直に喜んでくれるアイビーの3人を微笑ましく思いながらみんなで楽しく食べて飲んだ。
宿の新作だというチーズたっぷりピザのチーズをビヨーンと伸ばしながらみんな笑顔でテーブルを囲む。
楽しい時はあっという間に過ぎ、私たちは笑顔でそれぞれの部屋に戻っていった。
(やっぱりお酒は楽しく飲まないとね)
と、お父さんの言葉を思い出しながら、ひとりベッドの上で微笑む。
(やっぱり仲間っていいものだね…)
と思うと少し寂しいような気持ちも湧いてきた。
それでも、ここ数日の楽しさを思い出すと私の顔はまた自然とほころぶ。
そして、私はチト村で待つアンナさんやユリカちゃんのことを思った。
(帰ったらアンナさんは何を作ってくれるかな?やっぱりシチュー?いや、この時期なら白菜たっぷりの鶏団子鍋なんてのもいいかもしれない)
と想像すると、さっきあんなに食べたはずなのに、少しお腹が空いたように感じた。
そんな自分にそっと苦笑いを浮かべる。
そして、今度はユリカちゃんの笑顔を思い浮かべた。
(さて、ユリカちゃんへのお土産は何にしよっか?やっぱり本かな?あ。服なんかもいいかもしれない。ちょっとお姫様っぽい可愛らしい服を買っていってあげたらきっと喜んでくれるわ。…うふふ。一緒にリリトワちゃんごっこでもしてあげようかな?)
と想像してまた微笑む。
私は今回も無事に仕事を終えたことを喜び、みんなのことを思って一人微笑みながら幸せな気分でそっと目を閉じた。
と、優しく声を掛ける。
「「「…はい」」」
とまだ苦笑いのまま返事をしてくる3人の様子を見てみるが、どうやらケガをしている様子はない。
そのことにほっとしつつ、私は、
「あはは。まずはお茶でも淹れようか」
と、呑気に3人をお茶に誘った。
私はさっそく背嚢からコンロとポットを出してお茶の準備に取り掛かる。
アイビーの3人はまだ座り込んだままだ。
きっと疲れてしまったんだろう。
そんな3人のことを思って、お茶には少し多めに砂糖を入れてあげた。
やがて、お茶が入り、
「甘くしておいたからね」
と言ってアイビーの3人のコップにお茶を注いであげる。
「「「ありがとうございます…」」」
と疲れた様子ながらもどこか充実した表情でそれを受け取ってくれた3人の側に私も座り込んでその甘いお茶をすすった。
「すごかったです…」
というリズの言葉に、
「うん。たくさんいたね」
と返すと、
「…ジルお姉さんのことです」
とマリに言われた。
私が一瞬「?」という表情を浮かべると、3人は一様に、
「「「…あはは」」」
という乾いた笑いを浮かべる。
よくわからないが、私も、
「…ははは」
と苦笑いを返した。
「とりあえず一服したら解体ですね。…なんだか大変な作業になっちゃいそう」
と苦笑いで言うリズの言葉を聞いて、私は改めて辺りを見回す。
いくらなんでもこの群れの数は尋常じゃない。
そう思って私は、アイビーの3人に向かって、
「あのね…」
と話しかけた。
「実は私聖女なの」
と苦笑いで胸元からバッチを取り出して見せる。
アイビーの3人は一様に驚きの表情を浮かべた。
「「「えぇーっ!?」」」
と絶叫する3人に私は苦笑いと照れ笑いの中間くらいの笑顔を見せると、
「まぁ、詳しいことは後で話すから、とりあえず解体はちょっと待ってもらえるかな?あ、たぶん15分くらいで終わるから」
と言って私は逃げるようにというのは変な言い方かもしれないが、そそくさと背嚢から携帯用の浄化の魔導石を取り出す。
そして、いつものようにそれを地面に突き立て、魔力を流しはじめた。
すると、これまたいつものように青白い線が不規則に地面に広がる。
集中して魔素の流れを読んでいくうち、
(…やっぱり、そういうことだったんだ)
と、私の中で全てがつながり、仮説が確信に変わった。
明らかに魔素の流れに淀みがある。
おそらく村の浄化の魔導石が十分にこの周辺の地脈を調節出来ていなかったのだろう。
村で作物が育ちにくいのも、今回、角ウサギが大量に発生した原因もそれだ。
村にある浄化の魔導石を丹念に調べていれば前回だってこの異変には気が付けたはず。
しかし、中央から派遣された聖女はそれを見落とした。
(村の食量生産状況を丹念に聞き取ってきちんと調べていればこの状況には気が付けたはず。ましてや今回の角ウサギだって…)
そんな後悔にも似た気持ちが湧き上がって来る。
しかし、今はそれを悔いている場合じゃない。
私はじっくりとその魔素の流れを読み解きながら、丁寧にその淀みを解消して行った。
そして、やっと浄化の作業が終わる。
(とりあえず応急処置にはなったけど、これは早急に教会本部に報告しておかないと…)
そんなことを考えながら、アイビーの3人のいる方向を振り返るとそこには、ぽかんとした表情でこちらを見る3人の姿があった。
「あはは…。ちょっとびっくりさせちゃったね」
と苦笑いで私がそう言うと、
「聖女様ってすごいんですねぇ…」
とミリアが感心したような、呆けたような表情でそうつぶやく。
そんな言葉に私は照れてしまってやや慌てながら、顔の前で手を振りながら、
「いやいや。たいしたことじゃないって。普通の魔法使いの方がよっぽどすごいから」
と釈明し、
「そんな事より、さっさと解体しちゃおっか」
とやや強引に話題を変えた。
「「「は、はい!」」」
とアイビーの3人も気を取り直したように返事をすると、さっそく角ウサギの解体に取り掛かる。
角ウサギの素材は毛皮、角、魔石の3つ。
毛皮は私がやや乱暴に討ち取ったせいで綺麗に取れたものは少なかった。
(緊急事態だったし、それは仕方ないよね…)
と言い訳しながら、せっせと魔石と角を取っていく。
やっと解体が終わって数を確認してみると、魔石と角はそれぞれ50個だった。
魔石はおおよそ大銀貨1枚。
角は大体銀貨1枚くらいで買い取ってもらえるから、今回の稼ぎはおよそ金貨7枚と大銀貨5枚になる。
毛皮は粒銀貨2枚くらいで10枚ほどしか取れなかったから大銀貨2枚ほどだろうか。
一人頭にすると金貨2枚弱になるから、危険度を考えるとあまり割のいい仕事とは言えない。
そんな計算をしつつ、私は、
(帰ったらせめて打ち上げは奢ってあげよう)
と思いつつ、取った素材を人数割にして麻袋に詰め込むと。遠慮するアイビーの3人にやや強引に押し付けた。
気が付けば日は西に傾きかけている。
無理して進めば、昨日野営した地点まで戻ることもできるだろう。
しかし、みんなの疲労も考慮して、今日はこの場で野営することにした。
ちなみに、角ウサギの肉は不味い。
普通のウサギ肉とは違ってなぜか赤黒い色をしているし、臭みが強く、よほど食料に困っている状況でなければ誰も口にしないだろう。
過去に一度だけ好奇心に駆られて食べてみたことがあるが、ものすごくげんなりしたのを覚えている。
そんな若気の至りで経験した不味い味を思い出しながら、私はまたアイビーの3人に教えながら村で分けてもらった野菜で簡単なポトフを作った。
出来上がった簡単ポトフをみんなで食べながら話をする。
私が聖女なのになぜ冒険者を兼業しているのかも話したし、過去に角ウサギの肉を食べてひどい目にあった話もした。
アイビーの3人は驚いたり笑ったり。
そんな楽しい話をしながらみんなでご飯を食べる。
その時間はなんだかとても楽しくて、私はつい、
(パーティーで冒険って楽しそうでいいなぁ)
と羨ましく思ってしまった。
翌日早く。
村への帰路につく。
途中薬草の見分け方なんかを軽く教えながらも順調に進み、夕方には村に着くことが出来た。
さっそくアイビーの3人も連れて村長を訪ね、簡単な報告をする。
私の話に村長は驚きを隠せなかったようで、私が、
「このことは教会本部に報告するつもりです、おそらくすぐに動いてもらえるとは思いますが、あまり動きが無いようだったらギルドを通して教会本部に催促してください。その時、私の名前を出してもらって構いませんから」
と伝えると、大袈裟に感謝してくれた。
私はいつものように照れて、
「私は自分の仕事をしたまでですから…」
と言い、顔の前で手を振る。
そして、その日は、
「せめてものお礼にうちに泊まってゆっくりしてください」
という村長のご厚意に甘えてお風呂までいただき、ゆっくりと体を休めた。
次の日。
夕方、またあの宿の酒場で落ち合って打ち上げをしようという約束を交わして、村の入り口でアイビーの3人とはいったん別れる。
私はのんびりとエリーの背に揺られ、ルシアの町へと戻っていった。
夕方。
無事、アイビーの3人と合流する。
「今日は奢りだから思う存分飲み食いしてね」
という私の言葉に、
「「「やったー!」」」
と素直に喜んでくれるアイビーの3人を微笑ましく思いながらみんなで楽しく食べて飲んだ。
宿の新作だというチーズたっぷりピザのチーズをビヨーンと伸ばしながらみんな笑顔でテーブルを囲む。
楽しい時はあっという間に過ぎ、私たちは笑顔でそれぞれの部屋に戻っていった。
(やっぱりお酒は楽しく飲まないとね)
と、お父さんの言葉を思い出しながら、ひとりベッドの上で微笑む。
(やっぱり仲間っていいものだね…)
と思うと少し寂しいような気持ちも湧いてきた。
それでも、ここ数日の楽しさを思い出すと私の顔はまた自然とほころぶ。
そして、私はチト村で待つアンナさんやユリカちゃんのことを思った。
(帰ったらアンナさんは何を作ってくれるかな?やっぱりシチュー?いや、この時期なら白菜たっぷりの鶏団子鍋なんてのもいいかもしれない)
と想像すると、さっきあんなに食べたはずなのに、少しお腹が空いたように感じた。
そんな自分にそっと苦笑いを浮かべる。
そして、今度はユリカちゃんの笑顔を思い浮かべた。
(さて、ユリカちゃんへのお土産は何にしよっか?やっぱり本かな?あ。服なんかもいいかもしれない。ちょっとお姫様っぽい可愛らしい服を買っていってあげたらきっと喜んでくれるわ。…うふふ。一緒にリリトワちゃんごっこでもしてあげようかな?)
と想像してまた微笑む。
私は今回も無事に仕事を終えたことを喜び、みんなのことを思って一人微笑みながら幸せな気分でそっと目を閉じた。
102
お気に入りに追加
211
あなたにおすすめの小説
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@12/27電子書籍配信
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
好色一代勇者 〜ナンパ師勇者は、ハッタリと機転で窮地を切り抜ける!〜(アルファポリス版)
朽縄咲良
ファンタジー
【HJ小説大賞2020後期1次選考通過作品(ノベルアッププラスにて)】
バルサ王国首都チュプリの夜の街を闊歩する、自称「天下無敵の色事師」ジャスミンが、自分の下半身の不始末から招いたピンチ。その危地を救ってくれたラバッテリア教の大教主に誘われ、神殿の下働きとして身を隠す。
それと同じ頃、バルサ王国東端のダリア山では、最近メキメキと発展し、王国の平和を脅かすダリア傭兵団と、王国最強のワイマーレ騎士団が激突する。
ワイマーレ騎士団の圧勝かと思われたその時、ダリア傭兵団団長シュダと、謎の老女が戦場に現れ――。
ジャスミンは、口先とハッタリと機転で、一筋縄ではいかない状況を飄々と渡り歩いていく――!
天下無敵の色事師ジャスミン。
新米神官パーム。
傭兵ヒース。
ダリア傭兵団団長シュダ。
銀の死神ゼラ。
復讐者アザレア。
…………
様々な人物が、徐々に絡まり、収束する……
壮大(?)なハイファンタジー!
*表紙イラストは、澄石アラン様から頂きました! ありがとうございます!
・小説家になろう、ノベルアッププラスにも掲載しております(一部加筆・補筆あり)。
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
【完結】聖女にはなりません。平凡に生きます!
暮田呉子
ファンタジー
この世界で、ただ平凡に、自由に、人生を謳歌したい!
政略結婚から三年──。夫に見向きもされず、屋敷の中で虐げられてきたマリアーナは夫の子を身籠ったという女性に水を掛けられて前世を思い出す。そうだ、前世は慎ましくも充実した人生を送った。それなら現世も平凡で幸せな人生を送ろう、と強く決意するのだった。
小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします
藤なごみ
ファンタジー
※2024年10月下旬に、第2巻刊行予定です
2024年6月中旬に第一巻が発売されます
2024年6月16日出荷、19日販売となります
発売に伴い、題名を「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、元気いっぱいに無自覚チートで街の人を笑顔にします~」→「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします~」
中世ヨーロッパに似ているようで少し違う世界。
数少ないですが魔法使いがが存在し、様々な魔導具も生産され、人々の生活を支えています。
また、未開発の土地も多く、数多くの冒険者が活動しています
この世界のとある地域では、シェルフィード王国とタターランド帝国という二つの国が争いを続けています
戦争を行る理由は様ながら長年戦争をしては停戦を繰り返していて、今は辛うじて平和な時が訪れています
そんな世界の田舎で、男の子は産まれました
男の子の両親は浪費家で、親の資産を一気に食いつぶしてしまい、あろうことかお金を得るために両親は行商人に幼い男の子を売ってしまいました
男の子は行商人に連れていかれながら街道を進んでいくが、ここで行商人一行が盗賊に襲われます
そして盗賊により行商人一行が殺害される中、男の子にも命の危険が迫ります
絶体絶命の中、男の子の中に眠っていた力が目覚めて……
この物語は、男の子が各地を旅しながら自分というものを探すものです
各地で出会う人との繋がりを通じて、男の子は少しずつ成長していきます
そして、自分の中にある魔法の力と向かいながら、色々な事を覚えていきます
カクヨム様と小説家になろう様にも投稿しております
捨てられた王妃は情熱王子に攫われて
きぬがやあきら
恋愛
厳しい外交、敵対勢力の鎮圧――あなたと共に歩む未来の為に手を取り頑張って来て、やっと王位継承をしたと思ったら、祝賀の夜に他の女の元へ通うフィリップを目撃するエミリア。
貴方と共に国の繁栄を願って来たのに。即位が叶ったらポイなのですか?
猛烈な抗議と共に実家へ帰ると啖呵を切った直後、エミリアは隣国ヴァルデリアの王子に攫われてしまう。ヴァルデリア王子の、エドワードは影のある容姿に似合わず、強い情熱を秘めていた。私を愛しているって、本当ですか? でも、もうわたくしは誰の愛も信じたくないのです。
疑心暗鬼のエミリアに、エドワードは誠心誠意向に向き合い、愛を得ようと少しずつ寄り添う。一方でエミリアの失踪により国政が立ち行かなくなるヴォルティア王国。フィリップは自分の功績がエミリアの内助であると思い知り――
ざまあ系の物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる