322 / 474
第十一章〜王子は誇りを胸へ〜
6.王選二日目
しおりを挟む
王選におけるこの一週間、各街で何をするのかは決められていない。民衆を従えられるのならば、何をやっても良いのだ。
演説でも金銭的な支援でも、魔物を倒すというパフォーマンスだっていい。法に触れていなければ、どんな手段でも許される。しかし、セオリーはある。
王国の広さに比べて一週間という期間は短すぎる。日本の47都道府県を初日と最終日を除く五日で回りきって、尚且つその住民から信頼を得ることは困難だ。
だからこそ、王子はメジャーな街に事前に行くことを告知しておき、そこに市民を集めて演説を行うという形を基本的に取る。この形が多いからこそ市民もそれに慣れており、この期間はその旅費を国が一部負担してくれるため、王選に興味がない国民、子供などにとっても良いやり方だ。
これによって経済も多少は回るからこそ、貴族にとっても受けが良い。だからこそ、これは長い王国の歴史においても定石とされる。
アースが選んだのは、その定石であった。勢力的にも見劣りしないアースが、奇策などを行っても一部の人から反感を買うだけだ。特に昔のアースを知っている人は、余計にそれに対して不信感を抱くだろう。
だからこそまずは王都近郊、ペンドラゴン領へと俺とアースは馬車で向かっていた。
「はぁ!? そりゃあ一体どういう事だよ!」
俺は思わず立ち上がり、そして大声を出してしまう。それ程までにアースが言ったことは信じられなくて、納得がいかない事であったからだ。
「……言った通りだ。スカイは王になりたくなったらしい。」
前日、俺は念押してまで確認したぞ。急に変わった、なんていうもんじゃない。洗脳されていると言われた方が納得がいく。
だって、あの時のスカイの表情にはとても嘘があるようには見えなかった。
「しかも何でよりにもよって王選初日にそれを……何か裏があるんじゃないか?」
「だろうな、何かはある。あいつが自分を曲げてまでして、王になる事に価値を抱いたわけだ。おもしれーじゃねえか。」
「面白く! ねえよ!」
どう考えたって第三者が介入しているに決まっている。ともなればこの王選が何事もなく終わる、なんて考えるのは楽観的だ。
「お前が何を思っているかは分かるぜ。だけど、今までのスカイの発言が全部嘘で、この時の為の布石っていう可能性もあるだろーが。」
「いや、だけどな……」
「反論はできないだろ? 人の腹の内なんて神様ぐらいしかわからねーよ。」
そう言われれば何も言えない。俺が騙されていただけで、スカイが本当は昔から王座を狙っていたとも考えられる。
しかし、どうしても信じたくないという気持ちの方が強い。
「どちらにせよ、勝つのは俺様だ。元からスカイ相手にも勝てるように準備はしてある。」
「それが問題じゃ……いや、それが問題なのか? もう分からなくなってきた……」
俺は何事も平穏に終わればいいなと思っているだけなのに、どうして現実はこうも逆に向かってしまうのだろう。こちとら天界の一件からまだそんなに経ってないぞ。
まさか今回もそうか? 名も無き組織か? マジで勘弁してくれ。今なら遅れは取らないだろうが、やり合うのはどちらにせよ嫌だ。
「だけど、今回は王国内だから安全ッスよね。あのオルグラーさんもいますし。」
俺の隣に座るヒカリはそう言った。
前に決めた通りにヒカリは今回の旅に同行している。こういう事態になるんだったら連れてきて本当に良かった。王城の警護を信頼していないわけではないが、相手が名も無き組織なら絶対はない。
「そうだとは俺も思うけどな。本当に、安全だといいな。」
「何かあった時のお前だろーが。仕事がある事を喜べよ。」
「俺はできるだけ手を抜きたいんだよ。」
俺が忙しくなればなるほど、世界は平和じゃないって事だ。俺は忙しくない方が良いに決まっている。
「……まあ、安心しろよ。今回の危険性は父上も承知してる。今回の旅に同行する騎士の数は本来より多いし、何よりこれを貰ってる。」
アースは首に紐でぶら下げている笛を俺達に見せる。その笛はホイッスルに近い形であり、金属製である事は見て直ぐに分かった。
よくよく見てみると文字が刻まれている。恐らくは魔道具なのだろう。
「オルグラーを呼び出す笛だ。これを吹けば、王国のどこにいてもオルグラーが駆けつける。」
なるほど、確かにそれに勝る警備はない。強さで言うなら師匠、つまりは最強の魔法使いに並ぶ化け物だ。そのオルグラーが解決できないならどちらにせよ無理だ。
カリティは強かったし、クリムゾンだって強敵だった。しかし決して常識の埒外にいるわけじゃない。あれは勝てる敵だ。個人で勝てる域にいないオルグラーの方がおかしい。
「だからもう何も考えるな、アルス。お前は考え過ぎなんだよ。今回の行動は全部俺が指示を出す。休みだと思ってドンと構えてろ。」
「……分かった。アースがそう言うなら信じるよ。」
俺は背もたれにもたれかかって、息を吐く。
アースは俺なんかよりよっぽど頭がいい。そのアースが俺が考えている不安を考慮していないわけがない。それでも大丈夫って言うんだから、信じる他あるまい。
俺が考えたところで、どうせ良い案が思いつくわけじゃないしな。護衛の任務だけに集中するようにしよう。
「それよりも、今日行く場所だ。まずペンドラゴン伯爵に会って、早めに準備を済ませる必要がある。」
ペンドラゴン伯爵家は俺でも名前が聞いた事がある有名な武家だ。文武両道を掲げており、とても誠実で真面目な傾向がある家だと聞いている。
「ペンドラゴン伯爵家は九代目勇者を輩出してるし、王家の血を引く由緒正しき家柄だ。本来なら侯爵になってもおかしくないが、それを固辞するほど欲が薄い家でもある。だからこそあそこは安定しているんだろーがな。」
「俺が何かする必要はあるか?」
「いや、ねーな。しっかり俺様の安全を守ってればそれでいい。基本的にはお前の仕事はそれだけだ。」
だけど、とアースは言葉を続ける。
「言った通りペンドラゴン伯爵は真面目だ。それは悪い事じゃねーんだが……多分お前はちょっと忙しくなるかもな。」
「え、俺が?」
「やあやあ、殿下! 本日は御足労頂き誠にありがとうございます!」
領主であるペンドラゴン伯爵の館について馬車から降りると、開口一番にそう言われた。門前で既に伯爵が待っていたのだ。
その伯爵は少し暗い黄色の髪で、その体は領主にしては信じられない程に大きい。冒険者でもここまで体を鍛えている人は中々いないだろう。
第一声の調子からしても、明るく誠実な人柄が見て取れる。少し気安いようにも感じるが、その巨体であれば雰囲気を和らげてくれるだけで、不真面目という風には感じなかった。
「やや、そちらのお二人は例の方ですかな?」
「そうだ。」
「それなら、自己紹介をさせて頂いても宜しいでしょうか!」
アースは無言で頷く。すると、その人は俺とヒカリ、どちらかと言うと俺の方へと目線を合わせる。
「お初にお目にかかる! 私こそはペンドラゴン伯爵家当主、ウーゼル・フォン・ペンドラゴンと申します! 本日は宜しくお願い致します!」
伯爵は手を差し出す。俺はその大きい手を握り握手をして、その後にヒカリとも握手をした。
「初めまして、俺の名前はアルス・ウァクラート。こっちは助手のヒカリ・アマノだ。」
「勿論! 存じておりますとも! 貴族であればアルス・ウァクラートの名を知らぬ者はおりませぬ!」
異様なまでに歯切れが良い。話していてこれ程までに気持ちの良い相手も早々いないだろう。真面目、というアースの言葉も間違いあるまい。
「さて、どうぞお上がりください。話は中で致しましょう。アルス殿にも聞きたい事が山程ありますが故!」
俺達は勧められるままに、伯爵の館へと入って行った。
演説でも金銭的な支援でも、魔物を倒すというパフォーマンスだっていい。法に触れていなければ、どんな手段でも許される。しかし、セオリーはある。
王国の広さに比べて一週間という期間は短すぎる。日本の47都道府県を初日と最終日を除く五日で回りきって、尚且つその住民から信頼を得ることは困難だ。
だからこそ、王子はメジャーな街に事前に行くことを告知しておき、そこに市民を集めて演説を行うという形を基本的に取る。この形が多いからこそ市民もそれに慣れており、この期間はその旅費を国が一部負担してくれるため、王選に興味がない国民、子供などにとっても良いやり方だ。
これによって経済も多少は回るからこそ、貴族にとっても受けが良い。だからこそ、これは長い王国の歴史においても定石とされる。
アースが選んだのは、その定石であった。勢力的にも見劣りしないアースが、奇策などを行っても一部の人から反感を買うだけだ。特に昔のアースを知っている人は、余計にそれに対して不信感を抱くだろう。
だからこそまずは王都近郊、ペンドラゴン領へと俺とアースは馬車で向かっていた。
「はぁ!? そりゃあ一体どういう事だよ!」
俺は思わず立ち上がり、そして大声を出してしまう。それ程までにアースが言ったことは信じられなくて、納得がいかない事であったからだ。
「……言った通りだ。スカイは王になりたくなったらしい。」
前日、俺は念押してまで確認したぞ。急に変わった、なんていうもんじゃない。洗脳されていると言われた方が納得がいく。
だって、あの時のスカイの表情にはとても嘘があるようには見えなかった。
「しかも何でよりにもよって王選初日にそれを……何か裏があるんじゃないか?」
「だろうな、何かはある。あいつが自分を曲げてまでして、王になる事に価値を抱いたわけだ。おもしれーじゃねえか。」
「面白く! ねえよ!」
どう考えたって第三者が介入しているに決まっている。ともなればこの王選が何事もなく終わる、なんて考えるのは楽観的だ。
「お前が何を思っているかは分かるぜ。だけど、今までのスカイの発言が全部嘘で、この時の為の布石っていう可能性もあるだろーが。」
「いや、だけどな……」
「反論はできないだろ? 人の腹の内なんて神様ぐらいしかわからねーよ。」
そう言われれば何も言えない。俺が騙されていただけで、スカイが本当は昔から王座を狙っていたとも考えられる。
しかし、どうしても信じたくないという気持ちの方が強い。
「どちらにせよ、勝つのは俺様だ。元からスカイ相手にも勝てるように準備はしてある。」
「それが問題じゃ……いや、それが問題なのか? もう分からなくなってきた……」
俺は何事も平穏に終わればいいなと思っているだけなのに、どうして現実はこうも逆に向かってしまうのだろう。こちとら天界の一件からまだそんなに経ってないぞ。
まさか今回もそうか? 名も無き組織か? マジで勘弁してくれ。今なら遅れは取らないだろうが、やり合うのはどちらにせよ嫌だ。
「だけど、今回は王国内だから安全ッスよね。あのオルグラーさんもいますし。」
俺の隣に座るヒカリはそう言った。
前に決めた通りにヒカリは今回の旅に同行している。こういう事態になるんだったら連れてきて本当に良かった。王城の警護を信頼していないわけではないが、相手が名も無き組織なら絶対はない。
「そうだとは俺も思うけどな。本当に、安全だといいな。」
「何かあった時のお前だろーが。仕事がある事を喜べよ。」
「俺はできるだけ手を抜きたいんだよ。」
俺が忙しくなればなるほど、世界は平和じゃないって事だ。俺は忙しくない方が良いに決まっている。
「……まあ、安心しろよ。今回の危険性は父上も承知してる。今回の旅に同行する騎士の数は本来より多いし、何よりこれを貰ってる。」
アースは首に紐でぶら下げている笛を俺達に見せる。その笛はホイッスルに近い形であり、金属製である事は見て直ぐに分かった。
よくよく見てみると文字が刻まれている。恐らくは魔道具なのだろう。
「オルグラーを呼び出す笛だ。これを吹けば、王国のどこにいてもオルグラーが駆けつける。」
なるほど、確かにそれに勝る警備はない。強さで言うなら師匠、つまりは最強の魔法使いに並ぶ化け物だ。そのオルグラーが解決できないならどちらにせよ無理だ。
カリティは強かったし、クリムゾンだって強敵だった。しかし決して常識の埒外にいるわけじゃない。あれは勝てる敵だ。個人で勝てる域にいないオルグラーの方がおかしい。
「だからもう何も考えるな、アルス。お前は考え過ぎなんだよ。今回の行動は全部俺が指示を出す。休みだと思ってドンと構えてろ。」
「……分かった。アースがそう言うなら信じるよ。」
俺は背もたれにもたれかかって、息を吐く。
アースは俺なんかよりよっぽど頭がいい。そのアースが俺が考えている不安を考慮していないわけがない。それでも大丈夫って言うんだから、信じる他あるまい。
俺が考えたところで、どうせ良い案が思いつくわけじゃないしな。護衛の任務だけに集中するようにしよう。
「それよりも、今日行く場所だ。まずペンドラゴン伯爵に会って、早めに準備を済ませる必要がある。」
ペンドラゴン伯爵家は俺でも名前が聞いた事がある有名な武家だ。文武両道を掲げており、とても誠実で真面目な傾向がある家だと聞いている。
「ペンドラゴン伯爵家は九代目勇者を輩出してるし、王家の血を引く由緒正しき家柄だ。本来なら侯爵になってもおかしくないが、それを固辞するほど欲が薄い家でもある。だからこそあそこは安定しているんだろーがな。」
「俺が何かする必要はあるか?」
「いや、ねーな。しっかり俺様の安全を守ってればそれでいい。基本的にはお前の仕事はそれだけだ。」
だけど、とアースは言葉を続ける。
「言った通りペンドラゴン伯爵は真面目だ。それは悪い事じゃねーんだが……多分お前はちょっと忙しくなるかもな。」
「え、俺が?」
「やあやあ、殿下! 本日は御足労頂き誠にありがとうございます!」
領主であるペンドラゴン伯爵の館について馬車から降りると、開口一番にそう言われた。門前で既に伯爵が待っていたのだ。
その伯爵は少し暗い黄色の髪で、その体は領主にしては信じられない程に大きい。冒険者でもここまで体を鍛えている人は中々いないだろう。
第一声の調子からしても、明るく誠実な人柄が見て取れる。少し気安いようにも感じるが、その巨体であれば雰囲気を和らげてくれるだけで、不真面目という風には感じなかった。
「やや、そちらのお二人は例の方ですかな?」
「そうだ。」
「それなら、自己紹介をさせて頂いても宜しいでしょうか!」
アースは無言で頷く。すると、その人は俺とヒカリ、どちらかと言うと俺の方へと目線を合わせる。
「お初にお目にかかる! 私こそはペンドラゴン伯爵家当主、ウーゼル・フォン・ペンドラゴンと申します! 本日は宜しくお願い致します!」
伯爵は手を差し出す。俺はその大きい手を握り握手をして、その後にヒカリとも握手をした。
「初めまして、俺の名前はアルス・ウァクラート。こっちは助手のヒカリ・アマノだ。」
「勿論! 存じておりますとも! 貴族であればアルス・ウァクラートの名を知らぬ者はおりませぬ!」
異様なまでに歯切れが良い。話していてこれ程までに気持ちの良い相手も早々いないだろう。真面目、というアースの言葉も間違いあるまい。
「さて、どうぞお上がりください。話は中で致しましょう。アルス殿にも聞きたい事が山程ありますが故!」
俺達は勧められるままに、伯爵の館へと入って行った。
0
お気に入りに追加
374
あなたにおすすめの小説
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
異世界に転生をしてバリアとアイテム生成スキルで幸せに生活をしたい。
みみっく
ファンタジー
女神様の手違いで通勤途中に気を失い、気が付くと見知らぬ場所だった。目の前には知らない少女が居て、彼女が言うには・・・手違いで俺は死んでしまったらしい。手違いなので新たな世界に転生をさせてくれると言うがモンスターが居る世界だと言うので、バリアとアイテム生成スキルと無限収納を付けてもらえる事になった。幸せに暮らすために行動をしてみる・・・

貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する
美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」
御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。
ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。
✳︎不定期更新です。
21/12/17 1巻発売!
22/05/25 2巻発売!
コミカライズ決定!
20/11/19 HOTランキング1位
ありがとうございます!

これダメなクラス召喚だわ!物を掌握するチートスキルで自由気ままな異世界旅
聖斗煉
ファンタジー
クラス全体で異世界に呼び出された高校生の主人公が魔王軍と戦うように懇願される。しかし、主人公にはしょっぱい能力しか与えられなかった。ところがである。実は能力は騙されて弱いものと思い込まされていた。ダンジョンに閉じ込められて死にかけたときに、本当は物を掌握するスキルだったことを知るーー。
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる