143 / 474
第六章〜自分だけの道を〜
12.睨み合い
しおりを挟む
アルス達の前で、ケラケルウスとグラデリメロスが睨み合う。
ケラケルウスは白く巨大な斧を、グラデリメロスは柄のない光の剣を両手に持っている。
アルスは腹に突き刺さった剣を抜きながら、状況を見守っていた。
グラデリメロスを追う最中に、ケラケルウスに出会えたのは、アルスにとって幸運だったであろう。
「アルス、大丈夫?」
「まあ……体の出来がちょっと違うからな。この程度なら擦りむいたのと一緒だ。」
皮肉な話だが、アルスの中に宿る神、ツクモのおかげでアルスの体は頑丈にできている。多少の傷なら魔法で簡単に塞がってしまうのだ。
それよりもという風に、戦う二人をアルスはよく見る。
両者ともに強いという事は分かっているが、どちらが強いまではアルスには判断がつかない。
「オルゼイ帝国、か。お前は今、確かにそう言ったな。」
「所属を偽るなんて事はしねえよ。今は亡き皇帝陛下に誓おう。」
「……狂言の類でも、なさそうか。」
少なくともグラデリメロスの戦意に衰えは感じない。まだ戦う気であるし、まだガレウを殺す気だ。
だが、ケラケルウスは強い。それはアルスやヘルメスが手も足も出なかった、カリティを追い払った事からも分かる。
「なら、皆殺しだ。正義は必ず執行されなくてはならない。一切合切、全てここで終わりにしてやろう。」
先に動いたのはグラデリメロス。手に持つ光の剣をケラケルウスへと振るう。
しかしそれは、届くより先に自壊を始め、光は黒ずんでその場に落ちていく。得物が手になくなれば、ケラケルウスが有利に出る。
「本気出した方がいいぜ。俺の魔法は、何でも崩しちまうからよ。」
ケラケルウスが振るう斧を、再び構築した光の剣で防ぐ。しかしその光の剣も、即座に崩壊を始めていく。
グラデリメロスは光の剣を捨て、大きく後ろに距離を取り、そして再び光の剣を構えなおす。
光の剣は投擲される。さっきまでと違うのは量。空中にて分裂し、無数の刃となりてケラケルウスに襲いかかった。
対してケラケルウスは大きく斧を振りかぶる。
斧は幼い子供の背丈はあろうほど大きいが、それを片手で容易く持ち、そして鋭く、刹那の間にて斧が振るわれた。
「この程度か?」
「まだ始まったばかりだぞ、そう焦るな。直ぐに素っ首を落としてやろう。」
光の剣は全て叩き落とされた。しかし未だに両者とも底が見える様子はない。
きっと勝負はかなり長く続き、これ以上に派手になっていくだろう。それを悟ったアルスとガレウは顔を一度見合わせる。
そして一緒に逃げ出そうとした瞬間。
「――動くな。」
動きが、止められる。
一瞬にして大地を無数の魔法陣が覆い尽くし、アルスもガレウも、グラデリメロスやケラケルウスすらも動きを止める。
ただの魔法陣じゃない。いくつもの魔法陣が互いに干渉し合って、緻密な一つの魔法陣のようになっている。これを、この一瞬で展開するのは、賢神でも片手で数えられるほどしかいない。
「街の中で暴れ過ぎだ、グラデリメロス。引け。」
声の主はローブを羽織った老人。剣の一つも持てないような腕の細さと、しわだらけの体。ただ溢れ出す魔力は間違いなく冠位に相応しい。
魔導の求道者、賢神第三席『術式王』ハデス。
老いても尚、むしろ老いてからの方が、その魔法には磨きがかかっていた。
「何故、だ。何故止める。大罪人がいるのだぞ。裁くべき神の敵が、我々の敵が、そこにいるのだ。多少の犠牲を払ってでも、必ず殺すべきだ。」
「それは儂には関係ない。少なくともこの街において、勝手は許さん。」
そう言い終えた後にハデスはチラリとケラケルウスを見て、グラデリメロスの方へと視線を戻す。
「それにな、グラデリメロス。彼奴は強い。戦えば一帯の街は吹き飛ぶに違いない。それはこの場にいる誰にとっても本意ではないだろう。」
グラデリメロスはガレウを殺したがっているが、それはあくまでガレウが大罪人であるからであり、罪のない人間を殺す気はないのだろう。
そしてアルス達に戦う気は元からありはしない。
グラデリメロスも言い返す言葉が見つからないからか、ハデスを睨んだまま押し黙る。
「そしてこれから先、このような事例が何度も起こるのは困る。約束しろグラデリメロス。そこの少年を殺しにかかるのは誰もいない場所でだ。」
「……良いだろう。それは確かに、教会の考えと合致している。」
「アルスと、そこの奴らもそれでいいな?」
そうハデスが尋ねるが、アルスには納得できない部分もあった。
そもそもガレウは何もしていない。理不尽に思うのは当然であるし、こんな口約束を信用できないのも至極当然であろう。
「……二つ、条件がある。」
だが、ここで全てを突っぱねるのは無理だ。相手は格上であり、あまりにも制限を増やせば、まとまりかけている話を無下にしかけない。
「一つは、一年はガレウを襲うな。」
「認めぬッ!」
「認めよう。」
前者はグラデリメロス、後者はハデスの声だ。
「元より今回に関してはグラデリメロス、お前に非がある。恨むならさっさと殺してしまわなかった自分の不手際を恨め。」
「……チィッ!」
グラデリメロスは決して狂人の類ではない。
教会のルールには恐らく従順であり、物事の道理も理解している。だから話を聞いてさえくれれば、交渉の余地はあるのだろう。
話しを聞いてもらうまでが一番難しいという事に、目をつむりさえすれば。
「二つ目は今回のが確実で、安心だという証明を何か寄越せ。」
「それは元々用意するつもりだった。まあ、グラデリメロスは約束を破る人間ではないがな。」
ハデスは手を開き、手のひらの上に魔法陣を出現させる。
契約魔法だ。定められた契約を魂に刻み、破れば相応の重い罰が与えられることになる。
「どこに刻んでほしい、グラデリメロス。」
「心臓でいい。私は決して嘘は吐かない。嘘を神は嫌う。」
そうグラデリメロスが言うと、ハデスの手元にあった魔法陣が真っすぐグラデリメロスの所へ進み、その心臓部に確かに刻まれた。
その瞬間に足場にあった魔法陣は消失して、動けるようになる。
しかし恐らく、ケラケルウスとグラデリメロスならば、その気になれば動けたのであろうが。
「ならば夜も遅い。帰って寝ろ。儂もそうする。」
ハデスはそう言って、魔法で空を飛んで闇夜の中へ溶けていった。
グラデリメロスも俺達へ背を向け、手の光の剣を消してこの場を去っていく。さっきまでが嘘のように大人しい。
「次は必ず殺す。一年後、覚悟しておけ。」
大人しいのは、外見だけではあるが、まあ、大人しい。
「……取り敢えず、二人とも俺についてきてくれ。簡単な説明は歩きながらする。深い説明は……アルドール先生の別荘についた後で。」
色々と話すべきことはあった。
何故ケラケルウスがこの街にいて、今まで何をしていたのか。ガレウが何故襲われていて、何を隠していたのか。
そもそもガレウとケラケルウスは初対面だ。自己紹介をする必要もあるだろう。
暗い街の中、三人は別荘へと向かって行った。
ケラケルウスは白く巨大な斧を、グラデリメロスは柄のない光の剣を両手に持っている。
アルスは腹に突き刺さった剣を抜きながら、状況を見守っていた。
グラデリメロスを追う最中に、ケラケルウスに出会えたのは、アルスにとって幸運だったであろう。
「アルス、大丈夫?」
「まあ……体の出来がちょっと違うからな。この程度なら擦りむいたのと一緒だ。」
皮肉な話だが、アルスの中に宿る神、ツクモのおかげでアルスの体は頑丈にできている。多少の傷なら魔法で簡単に塞がってしまうのだ。
それよりもという風に、戦う二人をアルスはよく見る。
両者ともに強いという事は分かっているが、どちらが強いまではアルスには判断がつかない。
「オルゼイ帝国、か。お前は今、確かにそう言ったな。」
「所属を偽るなんて事はしねえよ。今は亡き皇帝陛下に誓おう。」
「……狂言の類でも、なさそうか。」
少なくともグラデリメロスの戦意に衰えは感じない。まだ戦う気であるし、まだガレウを殺す気だ。
だが、ケラケルウスは強い。それはアルスやヘルメスが手も足も出なかった、カリティを追い払った事からも分かる。
「なら、皆殺しだ。正義は必ず執行されなくてはならない。一切合切、全てここで終わりにしてやろう。」
先に動いたのはグラデリメロス。手に持つ光の剣をケラケルウスへと振るう。
しかしそれは、届くより先に自壊を始め、光は黒ずんでその場に落ちていく。得物が手になくなれば、ケラケルウスが有利に出る。
「本気出した方がいいぜ。俺の魔法は、何でも崩しちまうからよ。」
ケラケルウスが振るう斧を、再び構築した光の剣で防ぐ。しかしその光の剣も、即座に崩壊を始めていく。
グラデリメロスは光の剣を捨て、大きく後ろに距離を取り、そして再び光の剣を構えなおす。
光の剣は投擲される。さっきまでと違うのは量。空中にて分裂し、無数の刃となりてケラケルウスに襲いかかった。
対してケラケルウスは大きく斧を振りかぶる。
斧は幼い子供の背丈はあろうほど大きいが、それを片手で容易く持ち、そして鋭く、刹那の間にて斧が振るわれた。
「この程度か?」
「まだ始まったばかりだぞ、そう焦るな。直ぐに素っ首を落としてやろう。」
光の剣は全て叩き落とされた。しかし未だに両者とも底が見える様子はない。
きっと勝負はかなり長く続き、これ以上に派手になっていくだろう。それを悟ったアルスとガレウは顔を一度見合わせる。
そして一緒に逃げ出そうとした瞬間。
「――動くな。」
動きが、止められる。
一瞬にして大地を無数の魔法陣が覆い尽くし、アルスもガレウも、グラデリメロスやケラケルウスすらも動きを止める。
ただの魔法陣じゃない。いくつもの魔法陣が互いに干渉し合って、緻密な一つの魔法陣のようになっている。これを、この一瞬で展開するのは、賢神でも片手で数えられるほどしかいない。
「街の中で暴れ過ぎだ、グラデリメロス。引け。」
声の主はローブを羽織った老人。剣の一つも持てないような腕の細さと、しわだらけの体。ただ溢れ出す魔力は間違いなく冠位に相応しい。
魔導の求道者、賢神第三席『術式王』ハデス。
老いても尚、むしろ老いてからの方が、その魔法には磨きがかかっていた。
「何故、だ。何故止める。大罪人がいるのだぞ。裁くべき神の敵が、我々の敵が、そこにいるのだ。多少の犠牲を払ってでも、必ず殺すべきだ。」
「それは儂には関係ない。少なくともこの街において、勝手は許さん。」
そう言い終えた後にハデスはチラリとケラケルウスを見て、グラデリメロスの方へと視線を戻す。
「それにな、グラデリメロス。彼奴は強い。戦えば一帯の街は吹き飛ぶに違いない。それはこの場にいる誰にとっても本意ではないだろう。」
グラデリメロスはガレウを殺したがっているが、それはあくまでガレウが大罪人であるからであり、罪のない人間を殺す気はないのだろう。
そしてアルス達に戦う気は元からありはしない。
グラデリメロスも言い返す言葉が見つからないからか、ハデスを睨んだまま押し黙る。
「そしてこれから先、このような事例が何度も起こるのは困る。約束しろグラデリメロス。そこの少年を殺しにかかるのは誰もいない場所でだ。」
「……良いだろう。それは確かに、教会の考えと合致している。」
「アルスと、そこの奴らもそれでいいな?」
そうハデスが尋ねるが、アルスには納得できない部分もあった。
そもそもガレウは何もしていない。理不尽に思うのは当然であるし、こんな口約束を信用できないのも至極当然であろう。
「……二つ、条件がある。」
だが、ここで全てを突っぱねるのは無理だ。相手は格上であり、あまりにも制限を増やせば、まとまりかけている話を無下にしかけない。
「一つは、一年はガレウを襲うな。」
「認めぬッ!」
「認めよう。」
前者はグラデリメロス、後者はハデスの声だ。
「元より今回に関してはグラデリメロス、お前に非がある。恨むならさっさと殺してしまわなかった自分の不手際を恨め。」
「……チィッ!」
グラデリメロスは決して狂人の類ではない。
教会のルールには恐らく従順であり、物事の道理も理解している。だから話を聞いてさえくれれば、交渉の余地はあるのだろう。
話しを聞いてもらうまでが一番難しいという事に、目をつむりさえすれば。
「二つ目は今回のが確実で、安心だという証明を何か寄越せ。」
「それは元々用意するつもりだった。まあ、グラデリメロスは約束を破る人間ではないがな。」
ハデスは手を開き、手のひらの上に魔法陣を出現させる。
契約魔法だ。定められた契約を魂に刻み、破れば相応の重い罰が与えられることになる。
「どこに刻んでほしい、グラデリメロス。」
「心臓でいい。私は決して嘘は吐かない。嘘を神は嫌う。」
そうグラデリメロスが言うと、ハデスの手元にあった魔法陣が真っすぐグラデリメロスの所へ進み、その心臓部に確かに刻まれた。
その瞬間に足場にあった魔法陣は消失して、動けるようになる。
しかし恐らく、ケラケルウスとグラデリメロスならば、その気になれば動けたのであろうが。
「ならば夜も遅い。帰って寝ろ。儂もそうする。」
ハデスはそう言って、魔法で空を飛んで闇夜の中へ溶けていった。
グラデリメロスも俺達へ背を向け、手の光の剣を消してこの場を去っていく。さっきまでが嘘のように大人しい。
「次は必ず殺す。一年後、覚悟しておけ。」
大人しいのは、外見だけではあるが、まあ、大人しい。
「……取り敢えず、二人とも俺についてきてくれ。簡単な説明は歩きながらする。深い説明は……アルドール先生の別荘についた後で。」
色々と話すべきことはあった。
何故ケラケルウスがこの街にいて、今まで何をしていたのか。ガレウが何故襲われていて、何を隠していたのか。
そもそもガレウとケラケルウスは初対面だ。自己紹介をする必要もあるだろう。
暗い街の中、三人は別荘へと向かって行った。
0
お気に入りに追加
374
あなたにおすすめの小説
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
異世界に転生をしてバリアとアイテム生成スキルで幸せに生活をしたい。
みみっく
ファンタジー
女神様の手違いで通勤途中に気を失い、気が付くと見知らぬ場所だった。目の前には知らない少女が居て、彼女が言うには・・・手違いで俺は死んでしまったらしい。手違いなので新たな世界に転生をさせてくれると言うがモンスターが居る世界だと言うので、バリアとアイテム生成スキルと無限収納を付けてもらえる事になった。幸せに暮らすために行動をしてみる・・・


これダメなクラス召喚だわ!物を掌握するチートスキルで自由気ままな異世界旅
聖斗煉
ファンタジー
クラス全体で異世界に呼び出された高校生の主人公が魔王軍と戦うように懇願される。しかし、主人公にはしょっぱい能力しか与えられなかった。ところがである。実は能力は騙されて弱いものと思い込まされていた。ダンジョンに閉じ込められて死にかけたときに、本当は物を掌握するスキルだったことを知るーー。
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!

クラス召喚に巻き込まれてしまいました…… ~隣のクラスがクラス召喚されたけど俺は別のクラスなのでお呼びじゃないみたいです~
はなとすず
ファンタジー
俺は佐藤 響(さとう ひびき)だ。今年、高校一年になって高校生活を楽しんでいる。
俺が通う高校はクラスが4クラスある。俺はその中で2組だ。高校には仲のいい友達もいないしもしかしたらこのままボッチかもしれない……コミュニケーション能力ゼロだからな。
ある日の昼休み……高校で事は起こった。
俺はたまたま、隣のクラス…1組に行くと突然教室の床に白く光る模様が現れ、その場にいた1組の生徒とたまたま教室にいた俺は異世界に召喚されてしまった。
しかも、召喚した人のは1組だけで違うクラスの俺はお呼びじゃないらしい。だから俺は、一人で異世界を旅することにした。
……この物語は一人旅を楽しむ俺の物語……のはずなんだけどなぁ……色々、トラブルに巻き込まれながら俺は異世界生活を謳歌します!

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる