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Chapter Ⅲ:Friendship
No37.Predicted as a sign of youth
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あれから一週間後、商業地区の復興も進行しており、平和な日常が流れていた。
撫戯の件といいまだ嵐の前の静けさ感が否めないが、狡猾なLeviathanならしばらくはおとなしいだろう。…動き始めたら凶悪だが。
ある日の放課後。俺は日課のように羽崎さんの楽器店に向かっていた。
だが、今日は手ぶらだ。凛に招集されたからだ。
「歪君やっほー!」
「今日は何用だ?他は誰もいないようだけど……。」
「ちょっと修羅場になりそうでね…。見守りにいきたいんだ。」
何一つ話が見えてこない。多分知ってる前提で話を進めているのだろう。
「ごめん何の事?」
「あれ?知らなかった?明日波瑠と紫藤さんデートするらしいよ?」
初知りだ。確かに最近よく出掛けてていい感じだとは思ってるし、流石に俺もそこまで察し悪くない。
しかし、まずこれまでのはデートじゃなかったのかとツッコミたい。
いや、俺が口出し出来る事では無いのは理解しているつもりだが。
「あ……修羅場ってそういうこと!」
「多分意見合致したね。その通りだよ。」
紫藤旋梨は競争率が激しい男だ。流石はギターボーカルといった所。
波瑠は確かに可愛くはあるものの、我々と同じ感じの消極的な人だ。誰かに遭遇すれば事情を知らない人からすると修羅場になりそうだ。
それに俺も凛も気づいている。波瑠にとって友であり、仲間であり、最大のライバルの存在に。
「見たくない。」
「駄目だよ。親友の恋愛に興味無いの?」
「いやぶっちゃけきょ……」
「じゃあ私一人だと怖いから来て。」
詰んだ。そう言われると行くしかなくなる。俺は押しと頼み事に極端に弱い。
認めたくないが、彩良に言われた通りだ。
「…はい。」
こうして、旋梨達の行く先と結末を“ストーキング”する事となった。
前回の襲撃がLeviathanと関係している可能性があると聖薇君と励領君から報告を受け、私は内通者に情報提供をお願いしたり、現在の外の世間事情を調べていた。
「柊よ。調子はどうだい?」
「お前は私の母上か?今調べてる。消息不明だったイレギュラーが顔を出したようだ。」
「そうか。気をつけろ。我々政府に絶対に服従する気がない国民が、何か企んでる気がしてな。必ず無力化するように。」
それだけ言って、清心は帰っていった。旧友はそう言っているが、私は旧友の事も怪しんでいる。
だが、まだ知らないフリをするべきだ。国民がこんな調子では、今の奴には敵わない。私が何とかしなければ……。
廃倉庫。Leviathanの三人に加え、シークレットである撫戯の姿もあった。
「サイレンスに恐らくバレたぞ。」
「恐らくじゃなくて確実。そこの自由人が全部ほのめかした。」
何も知らない映人と観覧していた八がそんな会話をしていると、撫戯が声を掛けた。
「まぁ良いだろ。どうせLeviathanが直々に動く事が決まったんだからさ。にしても滲襲先輩らしく無い判断だな。」
「痺れを切らした。Enterも順調のようだし、僕らの目的は関東を堕とす事。政府陣地が狭い程奴らは成り下がる。」
プレデスタンスはEnter中心に回っている。甘採も自分達の目的はEnterの果たすべき事の過程で果たせると分かってるいるのだ。
その後裏切るのかついて行くかは定かでは無いが、彼らはLeviathanの名を捨てて統合されたわけではない。
彼らが何を考えているのかは誰も分からないのである。
休日の朝。俺はそれなりにお洒落して集合場所に来ていた。今日は波瑠と丸々一日使って外出するのだ。
何か薔薇のように刺々しい視線と爽やかな暑い視線を感じるが、気のせいだろう。……気のせいだと思っておこう。
「お待たせ……しました。」
すると波瑠が到着したようだ。
撫戯の件といいまだ嵐の前の静けさ感が否めないが、狡猾なLeviathanならしばらくはおとなしいだろう。…動き始めたら凶悪だが。
ある日の放課後。俺は日課のように羽崎さんの楽器店に向かっていた。
だが、今日は手ぶらだ。凛に招集されたからだ。
「歪君やっほー!」
「今日は何用だ?他は誰もいないようだけど……。」
「ちょっと修羅場になりそうでね…。見守りにいきたいんだ。」
何一つ話が見えてこない。多分知ってる前提で話を進めているのだろう。
「ごめん何の事?」
「あれ?知らなかった?明日波瑠と紫藤さんデートするらしいよ?」
初知りだ。確かに最近よく出掛けてていい感じだとは思ってるし、流石に俺もそこまで察し悪くない。
しかし、まずこれまでのはデートじゃなかったのかとツッコミたい。
いや、俺が口出し出来る事では無いのは理解しているつもりだが。
「あ……修羅場ってそういうこと!」
「多分意見合致したね。その通りだよ。」
紫藤旋梨は競争率が激しい男だ。流石はギターボーカルといった所。
波瑠は確かに可愛くはあるものの、我々と同じ感じの消極的な人だ。誰かに遭遇すれば事情を知らない人からすると修羅場になりそうだ。
それに俺も凛も気づいている。波瑠にとって友であり、仲間であり、最大のライバルの存在に。
「見たくない。」
「駄目だよ。親友の恋愛に興味無いの?」
「いやぶっちゃけきょ……」
「じゃあ私一人だと怖いから来て。」
詰んだ。そう言われると行くしかなくなる。俺は押しと頼み事に極端に弱い。
認めたくないが、彩良に言われた通りだ。
「…はい。」
こうして、旋梨達の行く先と結末を“ストーキング”する事となった。
前回の襲撃がLeviathanと関係している可能性があると聖薇君と励領君から報告を受け、私は内通者に情報提供をお願いしたり、現在の外の世間事情を調べていた。
「柊よ。調子はどうだい?」
「お前は私の母上か?今調べてる。消息不明だったイレギュラーが顔を出したようだ。」
「そうか。気をつけろ。我々政府に絶対に服従する気がない国民が、何か企んでる気がしてな。必ず無力化するように。」
それだけ言って、清心は帰っていった。旧友はそう言っているが、私は旧友の事も怪しんでいる。
だが、まだ知らないフリをするべきだ。国民がこんな調子では、今の奴には敵わない。私が何とかしなければ……。
廃倉庫。Leviathanの三人に加え、シークレットである撫戯の姿もあった。
「サイレンスに恐らくバレたぞ。」
「恐らくじゃなくて確実。そこの自由人が全部ほのめかした。」
何も知らない映人と観覧していた八がそんな会話をしていると、撫戯が声を掛けた。
「まぁ良いだろ。どうせLeviathanが直々に動く事が決まったんだからさ。にしても滲襲先輩らしく無い判断だな。」
「痺れを切らした。Enterも順調のようだし、僕らの目的は関東を堕とす事。政府陣地が狭い程奴らは成り下がる。」
プレデスタンスはEnter中心に回っている。甘採も自分達の目的はEnterの果たすべき事の過程で果たせると分かってるいるのだ。
その後裏切るのかついて行くかは定かでは無いが、彼らはLeviathanの名を捨てて統合されたわけではない。
彼らが何を考えているのかは誰も分からないのである。
休日の朝。俺はそれなりにお洒落して集合場所に来ていた。今日は波瑠と丸々一日使って外出するのだ。
何か薔薇のように刺々しい視線と爽やかな暑い視線を感じるが、気のせいだろう。……気のせいだと思っておこう。
「お待たせ……しました。」
すると波瑠が到着したようだ。
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