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Chapter Ⅰ:Time limit
No14.Beast of blood
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「お前達!集合せい!」
男が声を荒げて叫ぶと、ショゴスの残党がぞろぞろとこちらへ来た。
「奴らを土に還せ。」
すると、群がってきた残党が一斉に射撃や近接武器で襲い掛かってきた。
「…白薔薇。あんたにおっさんをまかせてよいか。俺が全方位最高の戦場にしてやるから。」
「お前に実行できるか?」
「フッ。いつまであの時と同じだと思ってやがる。全員まとめて停止させてやるよ。」
そう言って絆は鋭いナイフを正確な軌道で投げ、宙から飛び掛かってくるテロリストを処した。
その後、四方八方から迫るテロリストの僅かな隙間を軽々と躱しながら刺していった。
「な?人の心配してる暇があるなら、無駄な犠牲を出させるな。戦意を奪うキッカケを作れ。」
「お前にそれを言われるとは、俺もまだまだ人間の域だな。ほっとした。」
俺は地面を強く蹴り、群がるテロリストの包囲から抜けた。
横から飛び交う流れ弾を避け、男の方に前進した。
「紅月のせいで余計な手間がかかりそうだわい。白薔薇めぇ!」
男はガトリングガンを連射して、こちらにダメージを負わせようとしているが、その程度の攻撃回避は容易だ。
うねるような蛇行で男の射線を上手くきりながら、接近してまずは一発撃ち込んだ。
しかし、腕に装着している金属製の何かを腹部に持っていき、弾を防いだようだ。
「冷や冷やする弾速だわい。ゼロ距離射撃を防がれた気分はどうかいな。」
男はガトリングガンを振り回し、物理的に殴りかかってきた。奴の所持するガトリングガンの新モデルは持った事があるが、リコイル制御やエイムなんて合わせる余裕がない程重たい鈍足武器だ。それを軽々と持ち上げてやがる。
とは言え、俺の身軽さには追いつけていないようだ。
「遅い。」
相手に一瞬背を向けバックステップをして、奴の頭部を撃ち抜いた。
すると、男は血を流して倒れた。流石に次は立ち上がりそうな様子はない。
「……ショゴスはこれで崩壊か?ここで暴れた事をあの世で悔め。来世はすんなよ。」
そう口に零し、俺は絆の方へと歩いた。彼の周りには、帰らぬ反逆者が数多く転がっていた。
「死体処理班は既に呼んでいる。怪しまれないうちにあんたは戻れ。」
「……なんだ、気づいてるのか。」
「あんたが居合わせなかったら、更に大事となっただろう。感謝する。ほら、返り血は浴びて無いから。死んだと勘違いされるぞ?」
絆に催促され、俺は二丁拳銃と靴裏の刃物を預けて市民達が逃げた方向へ向かった。
「大分静かになったな。」
俺と彩良は深くフードを被り込んで外にいたテロリストを全滅させた。ホール内でも銃口が止んでおり、恐らく決着が着いたのだろう。
「旋梨。彩良。」
すると、歪がこちらに走ってきた。
「ひずみん!そっちは終わった?」
「ああ。絆から伝言だ。彩良はホール内で合流。俺と旋梨は一般に紛れるぞ。返り血は無いな?」
「羽織りに着いた。彩良頼める?」
「任せて。」
俺は彩良に羽織りを預け、歪と共に避難場所へと向かった。
「………。」
「励領さん。お疲れ様でした。」
「処理は任せたぞ。ホール内の状況は既にデータに残してある。」
「了解しました。」
俺は軽く相づちを打ち、ホールの外に歩いていった。すると、彩良が合流してきた。
「外部の状況は報告出来る状態か?」
「ううん。大分荒れてるよ。ただ言える事は一般人の被害がかなり大きいよ。」
「調べますか……。」
俺と彩良は早速作業に取り掛かった。
俺と旋梨は無事に避難場所に辿り着いて、中に入れた。
男が声を荒げて叫ぶと、ショゴスの残党がぞろぞろとこちらへ来た。
「奴らを土に還せ。」
すると、群がってきた残党が一斉に射撃や近接武器で襲い掛かってきた。
「…白薔薇。あんたにおっさんをまかせてよいか。俺が全方位最高の戦場にしてやるから。」
「お前に実行できるか?」
「フッ。いつまであの時と同じだと思ってやがる。全員まとめて停止させてやるよ。」
そう言って絆は鋭いナイフを正確な軌道で投げ、宙から飛び掛かってくるテロリストを処した。
その後、四方八方から迫るテロリストの僅かな隙間を軽々と躱しながら刺していった。
「な?人の心配してる暇があるなら、無駄な犠牲を出させるな。戦意を奪うキッカケを作れ。」
「お前にそれを言われるとは、俺もまだまだ人間の域だな。ほっとした。」
俺は地面を強く蹴り、群がるテロリストの包囲から抜けた。
横から飛び交う流れ弾を避け、男の方に前進した。
「紅月のせいで余計な手間がかかりそうだわい。白薔薇めぇ!」
男はガトリングガンを連射して、こちらにダメージを負わせようとしているが、その程度の攻撃回避は容易だ。
うねるような蛇行で男の射線を上手くきりながら、接近してまずは一発撃ち込んだ。
しかし、腕に装着している金属製の何かを腹部に持っていき、弾を防いだようだ。
「冷や冷やする弾速だわい。ゼロ距離射撃を防がれた気分はどうかいな。」
男はガトリングガンを振り回し、物理的に殴りかかってきた。奴の所持するガトリングガンの新モデルは持った事があるが、リコイル制御やエイムなんて合わせる余裕がない程重たい鈍足武器だ。それを軽々と持ち上げてやがる。
とは言え、俺の身軽さには追いつけていないようだ。
「遅い。」
相手に一瞬背を向けバックステップをして、奴の頭部を撃ち抜いた。
すると、男は血を流して倒れた。流石に次は立ち上がりそうな様子はない。
「……ショゴスはこれで崩壊か?ここで暴れた事をあの世で悔め。来世はすんなよ。」
そう口に零し、俺は絆の方へと歩いた。彼の周りには、帰らぬ反逆者が数多く転がっていた。
「死体処理班は既に呼んでいる。怪しまれないうちにあんたは戻れ。」
「……なんだ、気づいてるのか。」
「あんたが居合わせなかったら、更に大事となっただろう。感謝する。ほら、返り血は浴びて無いから。死んだと勘違いされるぞ?」
絆に催促され、俺は二丁拳銃と靴裏の刃物を預けて市民達が逃げた方向へ向かった。
「大分静かになったな。」
俺と彩良は深くフードを被り込んで外にいたテロリストを全滅させた。ホール内でも銃口が止んでおり、恐らく決着が着いたのだろう。
「旋梨。彩良。」
すると、歪がこちらに走ってきた。
「ひずみん!そっちは終わった?」
「ああ。絆から伝言だ。彩良はホール内で合流。俺と旋梨は一般に紛れるぞ。返り血は無いな?」
「羽織りに着いた。彩良頼める?」
「任せて。」
俺は彩良に羽織りを預け、歪と共に避難場所へと向かった。
「………。」
「励領さん。お疲れ様でした。」
「処理は任せたぞ。ホール内の状況は既にデータに残してある。」
「了解しました。」
俺は軽く相づちを打ち、ホールの外に歩いていった。すると、彩良が合流してきた。
「外部の状況は報告出来る状態か?」
「ううん。大分荒れてるよ。ただ言える事は一般人の被害がかなり大きいよ。」
「調べますか……。」
俺と彩良は早速作業に取り掛かった。
俺と旋梨は無事に避難場所に辿り着いて、中に入れた。
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