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やみくも

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6章―A  ー心別編ー

124.害悪

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 心明達は別空間へと飛ばされた。しかし、肉体は本来な位置に存在している。

エヴィセル「せいぜい楽しんでください。枢術:隠れ身迷彩」 

 すると、エヴィセルは視界から姿を消した。

ファーマ「っく!何も見えない!視界が真っ白になってる。」

チェイン「こっちは上下左右が反転している。方向感覚が狂いそうだ。」

 視界がそれぞれ違った見え方になった彼らに対し、エヴィセルはエネルギー弾を飛ばした。

心明「ッッ!深雅左!」

深雅「剣術:薙梨」

 深雅は逆鱗にオーラを纏って薙ぎ払ったが、エネルギー弾を受けた。

深雅「くっ!面倒な能力だ。幸い火力は大したことないが。」

エヴィセル「そう言ってられるのも今のうちですよ。枢術:位置転換」

 彼らの視界は急に真っ白になり、晴れると違う場所にいた。

エヴィセル「視界を入れ替えました。身体がリンクしない状態で躱せるんですか?無理でしょう。」

 すると今度は大量のエネルギー弾が乱雑に放たれた。

チェイン「魔術:鎖の狂乱舞」

 チェインは鎖に蒼炎を纏い、元いた位置を基準に鎖を泳がせ、エネルギー弾を相殺した。

エヴィセル「ほう。」

チェイン「皆動くな。変化したのは視覚だけだ。俺が奴を何とか炙り出す。自分の元いた位置に奴が現れたらコントロールするように攻撃しろ。」
 
 チェインの指示の元、彼らは連携態勢を取った。

エヴィセル「これはこれは困りました。翻弄だけが取り柄ですから……これが最大出力だと思うか?枢術:狂視膜」

 すると、彼らの視界は再び入れ替わり、ランダムな見え方に変わった。

萌愛「定期的に変えさせる気?でもきっと連携すれば……」

 刹那、萌愛の腹部に強大な衝撃が走った。

心明「萌愛!うっ!」

 2人は大きなダメージを負った。

ファーマ「お前ら何やってんだよ!」

李朱樹「躱されたか……。っく!」

 すると、李朱樹はエネルギー弾を受け、ダウンした。

チェイン「……何が起こっている。まさか!」 

エヴィセル「そのまさかだ。彼らの視覚に俺の姿を重ねさせた。俺は火力不足なので、仲間同士で潰し合ってください。どうせ君らじゃ俺を見つけられない。」

チェイン「クッ!ふざけやがって…!」












 俺とギルムはとにかく先を急いでいた。押し寄せる教徒の波を掻き分けながら。

ギルム「王室まで後少しだ!……面倒な奴がいるようだがな。」

 ギルムは不機嫌なトーンでそう言って刀にエネルギーを纏い、扉の前にいる男に斬り掛かった。

デルタ「それは宣戦布告とみて良いよなぁ?」

 すると、そのレジスターは大剣にエネルギーを纏い、振り上げた。

デルタ「剣術:断絶碑」

ギルム「剣術:密林の騎士伝・碧守」

 3本の剣がかち合い、ギルムは一歩退いた。

ギルム「久々だなぁ!デルタ。……生きて帰らせねぇよ。」

デルタ「そっくり返すわ。裏切り者には裏切り者の生き方があるからな。その生き方こそ否定したくてたまらない。」

 ギルムは間を置いて、俺に小声で言った。

ギルム「先に行け。セギンの事は任せた。リヴォリーターなら大罪人と渡り合えるのだろ?俺はこいつを倒す責務がある。」

曖人「…了解。任せろ。」

 俺はセギンのいる王室へと飛行で急いだ。







ギルム「さっさと終わらせてやる。デルタ。最初からガチでな。」 

デルタ「ハッそうか。なら……こっちも応えるのが礼儀だな!」

 2人は両目に光を灯し、纏うオーラの出力を増幅させた。

デルタ「本気とは言え、第三の目を開眼するまででは無い。」

ギルム「切り札は最後まで残す主義なのでね。こっちも保留だ。」

 それから少し間が置かれ、2人は同時に攻撃を仕掛けに出た。

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