思想で溢れたメモリー

やみくも

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4章ー前兆編ー

92.突破口

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コード「上等だよ!掛かってこいや!」

 サティリィは骨のケルベロスを出現させて、コードへと突撃させ、骨の槍で援護した。

 コードは目の前の骨の槍を砕き、飛んだ破片を反射壁として、ナイフをブーメランのように投げた。

 骨のケルベロスは白炎のブレスを放つが、コードは回避しながら近づき、ナイフを手元に戻し、ブレスを放つ頭を斬った。

 真ん中の頭は白炎を歯に白炎を纏わせて、接近中のコードを噛み砕こうとしたが、ナイフで顎を封じられ、電撃牢を放たれた。

 そのまま最後の頭も麻痺させて、斬り落とした。

 しかし、やられっぱなしで黙っていないサティリィは、骨の槍を大量に出し、コードを貫いた。

コード「ぐっ…!」

 ガードが崩れて吹っ飛ぶコードを撃破しようと囲んでいる白炎が勢いよく燃え盛るが、コードはナイフに備蓄していた電気を身体へと移し、ゲートを出現させた。

サティリィ「空中に居るにもかかわらず、よくあの緻密な行動が取れるな。重力悪魔はあいつに何を教えた?」

 精神状態が冷静になったサティリィは、何処から攻められても返り討ちに出来るように、臨戦態勢を取ったが、コードは予想外の動きへと出た。

コード「聖術:ゲート・プラズマスタン」

 コード白炎の輪の上空に出て、ナイフを音速で飛ばし、白炎を消し去った。

 その後、ナイフをゲートを経由して遥か上空に飛ばし、自由落下運動で威力を上昇させながら電気を帯びさせて再びゲートへと入れた。

 そして、サティリィを中心とした半径20mに乱雑にゲートを出現させて、勢いが最大級に達したナイフが出てきて、乱雑に置かれた大量のゲートから、まるで重力を無視したかのように落雷が鳴り響いた。

 この攻撃はサティリィを直接負傷させた訳では無いが、周囲の空気がコードの電流に染められ、耐性の無い者は呼吸する度にスタンしそうになる戦場へと切り替わった。

サティリィ「はぁ……!ち、力が…上手く入らない…。」

コード「次はこっちの包囲網から脱出してみな!」

サティリィ「遊びやがって…許さんぞ!」

コード「お前がこれまでしてきた“一方的な蹂躙”の苦痛さを、抵抗すら出来ない非戦闘員であろうとも対等に受けてきた屈辱を、全て受けきってみろ!」

 サティリィは不安定な精神と肉体で鎌を振るうが、コードは軽く躱し、刺した。

サティリィ「グハッ!」

コード「そんな呆気なく死ぬなよ…。まるで俺が悪者みたいになってしまうからさ。」

サティリィ「死を誘う者が簡単に死ぬとでも?魔術:誘い肋骨トンネル」

 地面から、白炎を纏った骨の破片と、バードが襲うが、コードは空波でバードを撃ち落とし、破片はゲートに吸収させて、サティリィの背後から跳ね返させた。

サティリィ「五色死神を舐めるなぁ!」

 サティリィは骨の破片を鎌に取り込み、鎌を巨大化させてコードへと飛び掛かった。

サティリィ「最期だ薄銀の天使!調子に乗るも終わりだ。魔術:ボーンサイスの終幕」

 サティリィは残る全ての魔力を鎌に乗せて、コードへと振り降ろした。

コード「これで、恩師の1人を殺した男との因縁も遂に終わるな。和解するつもりは無い。
聖術・秘技:回帰し連鎖する魂の理」

 コードは雷で翼の幻影を造り、サティリィの最大出力と衝突させた。

 因縁に終止符を打つ力比べが、始まった。









曖人「剣術:魔光・ラビリンス」

 この一撃で埴輪を一網打尽にしたが、次から次へと埴輪は出現していった。

マーリン「本体をなるべく速く!」

リューハ「分かっているが中々に頑丈なんだ!刃術:カギヅメ災風」

 風を纏ったナイフのブレイクで、本体の防護壁を砕き、フュエルが再生より速く、VENOMを撃ち込んだ。

暗黒の異形「サァァァァ!」

 すると、異形の砂岩にヒビが入った。

フュエル「この工程を繰り返せば、いずれ倒せるな。」

 しかし、埴輪や触手、砂嵐は積極的にリューハとフュエルを狙いにいった。

ファーマ「魔術:辛裏前線」

 矢の雨を降らし、埴輪を倒し、俺はドレーク海風で触手を斬り、マーリンはイグリスクで砂嵐を払った。







 一方、スフィンクスの表側では、攻撃が疎かになりつつも、光線と爪の触れたら致命傷の回避ゲーが行われていた。

チェイン「攻撃が激しすぎる!だが、どうやら向こうがダメージを与えてくれているようだ。耐えるぞ。」

戯「再生を遅らせる理由ももう無いしね…。」

 激しい攻防戦は、まもなく終わりを迎えようとしていた。

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