思想で溢れたメモリー

やみくも

文字の大きさ
上 下
67 / 206
3章ー邪種編ー

67.ー邪種動乱Ⅴー 誘発 ー(後編)

しおりを挟む
魅「さぁて…最終形態で続行しよっか!」

サニイ「………。(凄い気迫だ…。)」

 先程までも十分な威圧感のあった魅だが、覚醒により、その力のボルテージは、更に増している。

サニイ「望もそうだが、一応俺は高度能力者の中でも上位に君臨する存在だぞ?それを遥かに超えられるポテンシャルのあるお前達、邪種は、どれだけ異次元の存在なんだ?」

魅「さぁね?限り無く完璧に近い存在を討とうとするお兄さんなら、魅達は、道端の小枝同然だと思うけど…。」

サニイ「あぁ、遠い道のりだ…。」

 話が済むと、2人は戦闘態勢に戻り、再開した。

 まず、魅が先程のスピードに付く加え、威力がより高まった鎌を振り降ろし、サニイは斬撃波で軌道をずらそうと試みた。

 しかし、鎌からは斬撃波が放たれ、お互いに喰らった。

サニイ「ぐっ!予想外だった。物理しか無いのかと思っていた…。」

魅「お楽しみは、取っておく物だよ。最初から手の内を明かしてたら、今回みたいに戦闘が長引いた時、魅が負けちゃうからね。」

 立ち上がったサニイは、日戦慄で自分の隙を掻き消しながら接近し、光轟殱で魅に攻撃を仕掛けた。

魅「邪術:死神の舞」

 魅は邪力を纏わせた鎌を前方で回し、サニイの連撃を防いだが、それが狙いだ。

サニイ「槍術:炎傘」

 光轟殱のフィニッシュに、炎傘を放ち、魅を燃やし尽くしたが、彼女は怯む事なく、攻撃終わりに反撃を入れてきた。

サニイ「がっ!」

魅「長引くね~。まぁ、そっちの方が楽しいからね!仕方無いね!」

 言い終えると、滅砕の攻撃ラッシュを入れに魅はサニイに近づくが、サニイは斬撃波で牽制をした。

 だが、魅はそんなの気にせずに鎌を振り降ろした。

サニイ「槍術:日戦慄」

 薙ぎ払いで距離を離せたが、魅は斬撃波に切り替えて攻撃してきた。

サニイ「槍術:炎傘」

 サニイは斬撃波を斬撃波で相殺し、天照突きで魅との距離を詰めてダメージを加え、光轟殱によるコンボ攻撃をした。

魅「ッッ!この距離…近すぎて鎌を振るえない。引き剥がすか…。」

 ダメージが蓄積されていく魅は、小さい鎌を取り出し、邪力を纏わせた。

魅「邪術:鎌投げby180°×4」

 距離を離す為に、魅は鎌でサニイを囲い込むが、これが悪手だったようだ。

 サニイは炎傘で鎌を弾き、魅の武器は全て無力化された。

魅「ッッ!これはまずい!」

サニイ「楽しかったぞ。槍術:日粛清」

 トドメの一撃「日粛清」がヒットし、魅はその場に倒れ込み、崩壊を始めた。

魅「そんな……。」

 負けを悔やむ様子の魅にサニイはそっと近づき、手を頭に置いた。

サニイ「流石だ。出来れば仲間に引き入れてやりたいが、運命の理はそれを許さない。俺は運命に従って、手を降さなければならない。そういう立場の人間だ。話したい事があったら言え。無理せずにな。」

魅「魅はなんで邪種になったのか分からない。確か素体は、嫌われ者だったよ。誰かに好かれる事を夢見ていた。それがなんで今の形に繋がったのかは、分からないよ。」

サニイ「変異者はよく分からないな。何故、邪悪な心の無い者を邪種にしたのか。いや、変異者は関係無いか。邪種が突然変異した個体ってだけだし。」

魅「お兄さんなら、邪種動乱も、全ての引き金も終わらせられる。信じてる…か…ら……。」

 そう言い残し、魅は消滅した。

サニイ「安らかに眠れ…。」

 サニイはその場で黙祷をした。









???B「愁だけだぞ。まさか、魅が負けるとは思っても無かったがな。俺達で倒せる相手なのか?」

???A「お前だろ。後戻りは出来ないと言ったのは。太陽のように人々を照らすあの男……俺の対極のような奴だ…。」

???B「出向く可能性が高いな。俺達も。」

???A「その時はその時だ。変異によって、邪種すら超越した器を持つ俺等なら、簡単には死なないはずだ。…慢心は出来ないが…。」

???B「今のうちに、能力制御の練習でもしておくか…。」


 潜む者は、何を求めているのか。

 絶望、あるいは……。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

今日の授業は保健体育

にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり) 僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。 その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。 ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。

処理中です...