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2章ー英雄編ー(巨龍)

43.悪魔無双

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 言い終えるとラゴは、復活への思念を宿し、オーラを纏った。

ラゴ「私は直接戦闘が嫌いですので……。」

 ラゴは隣に自分の石像を生成した。

ラゴ「分身体に頑張ってもらいましょうか!」

 すると、ラゴを模した石像が戦闘態勢へと移行し、飛び掛かってきた。

曖人「剣術:地合金」

 俺は隆起させ、ブロックした。

ラゴ「分身体はこれだけではないですよ…!」

 背後から4体の分身が同じように攻めてきていた。

チェイン「魔術:鎖の狂乱舞」

 4体の分身は、チェインの鎖に絡まり、締め付けられ、破壊された。

ファーマ「背中は俺たちがカバーする!お前は本体を!」

曖人「ああ。」

 少し離れた場所に立っていたラゴが近づいてきた。

ラゴ「やれやれ。1対3とは卑怯な……。私が手を下すのは英雄だけで十分!」

 すると、ラゴは首長竜や蝙蝠の石像を複数生成した。

ラゴ「魔術:ディメンション・ラゴ」

 そう唱えると、俺とラゴのいる空間だけが孤立した。

ラゴ「私の邪魔をする者は排除しますよ。」

曖人「ああ。掛かってこいよ!」




     ーディメンション外ー


 先程戦った首長竜が2体、約60cm程の白い蝙蝠が5体生成され、チェインとファーマの前に現れた。

チェイン「首長竜は両方倒す。ファーマは蝙蝠と、こちらの援護を。」

ファーマ「分かった。」

 チェインは蒼炎を纏った鎖を首長竜の首に引っ掛け、フックショットのようにして接近した。

 それを振り払おうと、首長竜は首を振り、もう1体の首長竜はブレスを放った。

 しかし、チェインは華麗に空中で躱しながら、射線を首長竜にずらした。

首長竜A「ギャァァァ!!」

 その後、鎖の先端を爆破させ、ブレスでダメージを負った首長竜にとどめを刺した。

 動揺するもう一体にも勢いを利用して飛び掛かった。

首長竜B「ギャァァァ!!」

 首長竜はブレスを放ったが、チェインは鎖を天井に絡ませ回避して、落下しながら、魔力を練った。

チェイン「魔術:命散の鎖文字」

首長竜B「ギャァァァ!」

 2体の首長竜は、流れるように撃破された。



白蝙蝠「ハュュュ!」

 咆哮を放った白蝙蝠は、牙に魔力を纏い、ファーマに接近した。

ファーマ「魔術:原始の咆哮」

 爆発矢を白蝙蝠の口に当て、爆破した。

 それに怯んだ残りの白蝙蝠は、距離を取った。

ファーマ「吸血攻撃は矢に血を使ってる俺からしたら、相当面倒だからな…。さっさと倒させてもらうぞ!」

 白蝙蝠は羽に魔力を纏い、斬撃波を一斉に飛ばしてきた。

ファーマ「魔術:辛裏前線」

 矢の雨が降り注ぎ、白蝙蝠は全滅した。

白蝙蝠「ハュュュ!!」

 奴らの消滅と同時に、斬撃波は消えた。

 こちらも圧勝である。



チェイン「全然強く無かったな。」

ファーマ「さっきの首長竜より明らかに弱そうに見えたが……。」

チェイン「実際、比べ物にならない位弱かった。恐らく、奴らの生成に使った魔力量が少ないのだろう。曖人の方にリソースは割いたかもな…。」

ファーマ「まぁ…曖人なら上手くやり過ごしてくれるだろうな。結界が貼られてる以上、信じて待つとするか…。」


     ーディメンション内ー


 ラゴは大剣の石像を生成し、抜いた。

 その後、魔力を大剣に纏った。

ラゴ「英雄狩りを始めます…。」

 俺もラビリンスに魔力を纏い、ラゴに向けた。

曖人「英雄2回目の大仕事。絶対に勝たせてもらう!」
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