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やみくも

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1章ー精霊編ー

11.ー精霊試練Ⅳー 無 ー

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 大地試練後、奇襲によって与えられたダメージを近くの村で回復して、俺たちはエレメン廃工業区域へと向かった。

ファーマ「エレメン廃工業区域……。聞いたことがある。」

と、ファーマが話し始めた。

曖人「何か知ってるのか?」

ファーマ「ああ。人間がかつて兵器開発を行っていた施設だ。悪魔含め、多種族はあの能力兵器によって一時、人間の支配領域から手を引いたらしい。その後はレジスターの軍勢に潰されたが、焼け野原となったエレメン廃工業区域は能力生物がエネルギーを得るために必要な環境らしい。」

 しばらく移動すると施設が見えてきた。
ファーマの話の通り焼け焦げた野原に巨大な工場が建っていた。
骨組みは露呈していて、錆が見受けられる。
何年も無人のはずだが、ついこの前まで稼働していた形跡はある。
 
 しばらく見物していると、警報が鳴り、精霊の幻が空に現れた。

アルフィティ「我ガ名ハ「アルフィティ」。施設ノ最深部ニテ待ツ。」

そう言い残すと幻は消えた。

曖人「工場の最深部に祠があるって事だな。そこに辿り着くのが試練と…」

ファーマ「何が仕掛けられてるか分からない。慎重に進まねばな…」

 俺たちは施設内へと入った。
無数のパイプとベルトコンベア。そして未完成の兵器が立ち並び、異質な空気を放つ。
 腕が砲台なパルスとなった機械兵が旋回していて、先に進みづらいが見つからないように進んだ。しかし、センサーにかかり見つかった。
ざっと8体は確認できる。

ファーマ「曖人!お前は 4体 相手しろ!残りは俺が片付ける!」

曖人「分かった!」

 そして俺たちは戦闘を始めた。
俺は機械兵の放つ光弾を躱しながら接近し、まとめて斬り裂いた。

 ファーマはレーザー持ちの機械兵を矢の雨で一掃した。

機械兵「(バチッバチッ ) エラー発生停止シマス」

曖人「遠隔共有も考えられる。先を急ごう。」

 俺はファーマを引き連れて先を急いだ。
昔ハマっていたSF映画を思い出して攻略のヒントを得たのだ。




 最深部直前の場所へと辿り着いた。

ファーマ「うわっ…これ行けるか?」

 赤外線センサーで入口が封鎖されていた。
触れたら切断されるタイプか分からない以上先に進めない。

 俺は近くに落ちていたガラスの破片をセンサーの方へ投げた。

曖人「切れはしなさそうだ。明らかに何か出そうな雰囲気はあるが…」

ファーマ「出たら倒せばいいだけさ。試練は力試しなんだしな」

曖人「そうだな」

 俺は剣を取り出し、ファーマは矢を装填し、
恐る恐るセンサーに触れた。

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

 案の定何かが現れた。
全長約4m程の機械兵だ。右手にはレーザーカッター、左手にはガトリング、背中にはキャノン砲が付いた殺意しかない赤い兵器だ。

ファーマ「こいつに矢通るか?」

曖人「でもやるしかなくないか?」

ファーマ「ああ。そうだな…」

 先攻したのは兵器だ。
ガトリングをこちらに乱射してきた。
俺たちはそれを躱し、反撃の態勢を取る。

曖人「何かアクションを起こした後に硬直がありそうだな…。」

ファーマ「ヒットアンドアウェイが重要って事だな。了解!」

 ファーマは言い終え、矢を放った。
しかし、効いた様子は無かった。

ファーマ「やっぱ駄目か…。魔力を込めればいけるか?」

 兵器はガトリングをファーマの方へ打ち、
レーザーをこちらに放った。

曖人「剣術:隆斬」

 床に沿っているレーザーを飛び上がって回避し、着地時に剣を床に叩きつけた。
衝撃が伝い、兵器の立ち位置が隆起した。

ドーン

 ファーマの方もガトリングがオーバーヒートするまで躱し、起爆矢を装填した。

ファーマ「魔術:原始の咆哮」

 放たれた矢は兵器に刺さり、エネルギー爆発を起こした。

ドッカーン

 確かにダメージは与えられたが、まだまだ兵器は停止しなかった。

 兵器はお返しと言わんばかりにレーザーカッターで近づいていた俺たちを薙ぎ払った。

 ファーマは空中に居たため、受け身でダメージを押さえながら吹っ飛んだ。
 俺は姿勢を低くしてレーザーを避け、剣に魔力を込めた。

曖人「剣術:這い上がる濁光」

 這い上がる濁光でガトリングの一部を切断し、それに続いてボディから露呈した回路にファーマが起爆矢を打ち込んだ。

ドカーン

曖人「いいぞ!回路を少しずつ停止させてくぞ!」

ファーマ「了解!」

 兵器はレーザーカッターで反撃してきたが、俺は思念波を剣に纏い、斬り裂いた。

 しかし、レーザーカッターはすぐ復活した。

曖人「芯から破壊しないとな駄目か…」

 続くレーザーカッターの薙ぎ払いを避け、腕の根元を狙って飛び上がった。

曖人「剣術:龍巻斬」

ジャキーン
ドカーン

ファーマ「順調だ。」

 俺とファーマのコンビネーションにより着実に兵器にダメージをしばらく与え続けた、
そして煙が出始めた。

 兵器は背中のキャノンにエネルギーを集め、機械兵を呼び出した。

ファーマ「魔術:辛裏前線」

 ファーマは術を使い、一掃した。


 その後、兵器は貯めたエネルギーを解き放った。

ビューーン  バーン

 俺は兵器の攻撃を避けつつ後ろを捉えた。

曖人「そろそろ遊びは終わりだ!
剣術:揺れ震える地光」

 最大思念と大地のエネルギーを纏い、背中の一番硬いボディを破った。
すると、遂に電源装置が露呈した。

ファーマ「魔術:原始の咆哮  とどめだ。」

ドッカーン

 大爆発と共に兵器は壊れ、停止した。
それと同時に設備が全て停止した。

曖人「よし。これで最深部へ進めるな!」

 俺たちは最深部へと向かった。








 最深部にはカプセルがあり、奇妙な生物が保管されていた。

 その生物は2m位の黒いクリオネのような姿をしていた。すると精霊アルフィティの声が聞こえた。

アルフィティ「試練達成ダ。我ガ力ヲ受ケ取ルガヨイ。」

 そして俺はいつもの儀式を始めた。



アルフィティ「次デ最後ノ試練カ…。
最後ノ試練ハ火ノ試練。危険地帯「ワーニング荒野」ニ祠ガ有ル。我ノ本体ハ人造ダ。コノヨウナ生物ヲ作ル反動デ魔獣ハ生マレル。
次期英雄ハ再ビ巨龍ヲ封印出来ルカ?
真ノ侵略者トワカリ合エルカ?
楽シミニ拝見サセテ貰オウカ」

 無の精霊は意味深な発言を残し、クリオネと共に消えた。

 俺たちはワーニング荒野へと向かった。









???「思想………かぁ♡」
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