上 下
4 / 20

04.生産スキル

しおりを挟む
激しい取り合いになったクエストボードの依頼書。ビリビリに紙が破れ、クエストの詳細が分からなくなった。

 「いい加減にしてください。どう責任取るつもりですか」

 「知らねえよ。俺が最初に手にしたんだ、早いもの勝ちだろ」

 俺のドヤ顔に頬をパンパンに膨らませ講義してくるロリロリの美少女がいる。うん、可愛い、俺もしかしたらロリコンかも。

 俺は赤髪の美少女を持ち上げて、お尻をペンペンした。

 「何するんですか? 変態。大体貴方年齢は、名前は?」

 「俺はイズモ・リゼル・アルフォードだ。伯爵家の三男だ、年齢は15歳」

 「ぐぬぬ、私は子爵家の三女です。名前はアフィア・レゼル・ミルフィーユ。年齢は12歳」

 ははは勝った、勝ったぞ。伯爵という身分、そして年齢でも。大体ミルフィーユってケーキの名前かよ。

 ラミルが俺の耳元で一言呟いた。

 「元伯爵家ですけどね」

 「分かってる。一々言わなくていい。血統は優秀だ」

 ラミルよ、水を差すな。俺は今勝ち誇った気分なんだ。こんな生意気な美少女は俺の性奴隷にでもなって貰おうではないか。

 「アフィアよ。条件付きの勝負をしないか?」

 「条件付き? 条件次第です」

 俺は口元を歪ませてニヤリと不敵な笑みを浮かべてアフィアの耳元で囁く。

 「クエストのボス巨大グレムリンを先に討伐できたほうが、相手を自由にできる。どうだいい条件だろ」

 「変態、セクハラ、最低ですね。人を性的な目で見るなんて」

 「でも貧乳だ」

 「ひ……貧乳は関係ないです」

 ああ図星だった。貧乳なの気にしていたのか、いや~ロリはやっぱり貧乳だよな。巨乳ロリもありだが。

 「で受けるのか、逃げるのか」

 俺の煽りスキルは中々の物らしい。昔横にいる専属メイドのラミルに習った。使い道など昔は見当もつかなかったが、今ならハッキリ分かる。ズバリハーレムを作るための必須スキルだ。

 「いいでしょう受けて立ちます。負けたら私の為に人生全てを捧げて頂きます」

 それなんてご褒美。この際負けても……俺の頬が緩んだ顔を見てラミルが殺気立てる。よーし勝つぞ、勝って性奴隷にでもなってもらおうではないか。

 
 「ステータスオープン」


 ステータス
 レベル:∞
 名前:イズモ・リゼル・アルフォード
 種族:人族
 武器:鋼の剣
 防具:布の服
 職業:チーター

 攻撃力:∞
 防御力:∞
 魔法力:∞
 俊敏性:∞
 幸運 :1

 ユニークスキル:視認強奪ストック

 スキル説明:視認した対象の能力を奪うことができる。無限ストック。

 アイテムボックス:アイテムなし


 スキル使って見るか。ターゲットをアフィアに絞り、アフィアを視認する。

 「スキル発動」

 俺が厨二病のように目の下を指で支えて、ポーズを決める。

 突如脳内で声が聞こえた。

 『どのスキルを奪いますか』

 女神マリアの声じゃねーか。

 『これは女神マリアの自動音声です。所謂イズモ様のナビゲーターです』

 成る程。あいつサボりやがったな。

 俺の目の前のステータスボードにアフィアのスキルがズラーッと並ぶ。

 =============

 奪取可能スキル

 魔力コントロール
 身体能力強化
 生産スキル

 =============

 全部貰うのは気が引けるな。一つずつ考察するとするか。

 魔力コントロールはいらない、理由は単純明快で俺は魔力も一流だ。魔力量を自在にコントロールできる。

 身体能力強化これもいらない。ステータスが幸運を除きカンストしている現在、不必要なスキルだ。

 残った生産スキルこれで何が出来るか分からないが、便利そうだ貰っておこう。

 「生産スキルを奪取する」

 『畏まりました。では生産スキルをステータスボードで確認してください』

 「ステータスオープン」


 ステータス
 レベル:∞
 名前:イズモ・リゼル・アルフォード
 種族:人族
 武器:鋼の剣
 防具:布の服
 職業:チーター

 攻撃力:∞
 防御力:∞
 魔法力:∞
 俊敏性:∞
 幸運 :1

 ノーマルスキル:生産スキル

 スキル説明:素材から生産可能な物質を生産することができる。

 ユニークスキル:視認強奪ストック

 スキル説明:視認した対象の能力を奪うことができる。無限ストック。

 アイテムボックス:アイテムなし


 便利そうなスキルだ。後々使用してみよう。幸運の種とか生産できないものか。

 『これにて一連の動作は完了いたしました。またの機会をお待ちしております』

 本当に自動音声なんだな。感情がまるで感じられない。無駄な会話は一切ないようだ。

 しかし生産スキルを手に入れたのなら鑑定スキルも欲しいところだ。

 ラミル辺りが持っていないだろうか。

 俺はラミルの巨乳を視認し、詠唱する。

 「スキル発動」

 『どのスキルを奪いますか』

 =============

 奪取可能スキル

 ノーマルスキル

 魔力コントロール
 身体能力強化
 生産スキル
 鑑定スキル
 職業スキル
 武具スキル
 基本属性魔法スキル

 レアスキル

 錬金術
 魅了
 
 エクストラスキル

 ダンジョンマスター
 精霊操作コントロール
 

 =============

 うわあ大量だ。さすが俺の専属メイドのラミルである。

 ええと鑑定スキルはあったあった。他のスキルも奪いたいが、流石に長年共に生活してきたラミルから多数のスキルを奪うのは気が引ける。一旦鑑定スキルのみに留めておこう……
うん!? ノーマルスキルの下に何かあるな。俺はスキルボードを下にスクロールするとレアスキル、エクストラスキルの2つを見つけた。

 これは奪おう。レアスキルから錬金術と、エクストラスキルからダンジョンマスターを俺は選択した。

 「鑑定スキル、錬金術、ダンジョンマスターの3つを奪う」

 『畏まりました。では奪取したスキルをステータスボードで確認してください』

 一々言うのは面倒くさいが格好いいから許す。

 「ステータスオープン」


 ステータス
 レベル:∞
 名前:イズモ・リゼル・アルフォード
 種族:人族
 武器:鋼の剣
 防具:布の服
 職業:チーター

 攻撃力:∞
 防御力:∞
 魔法力:∞
 俊敏性:∞
 幸運 :1

 ノーマルスキル:生産スキル

 スキル説明:素材から生産可能な物質を生産することができる。

 ノーマルスキル:鑑定スキル

 スキル説明:この世界のあらゆる物質を鑑定することができる。

 レアスキル:錬金術

 スキル説明:素材の合成や分離などができる

 エクストラスキル:ダンジョンマスター

 スキル説明:ダンジョンの管理者権限が与えられる

 ユニークスキル:視認強奪ストック

 スキル説明:視認した対象の能力を奪うことができる。無限ストック。

 アイテムボックス:アイテムなし

 所持金0ゴールド


 おお、沢山スキルが増えたぞ。ラミルすまない、しかしラミルは俺が守るから大丈夫だ。

 所持金の項目も追加されたな。しかし0ゴールドだ。てか1ゴールドって日本円に換算すると何円?

 「おいマリア1ゴールドは日本円で何円だ?」

 「今ゲーム途中なんですから邪魔しないでくださいよ」

 ゲーム!? アニメの次はゲームかよ、この引きこもりニートめ。

 「1円=1ゴールドです。某国民的RPGと同じです」

 「そうか分かりやすくて助かる。計算は苦手だからな」

 「知ってます。前世の頭の悪さを私はよーく知っていますから」

 「黙れ女神、いや駄女神が」

 こうして俺は生産スキルと鑑定スキル、レアスキルの錬金術、エクストラスキルのダンジョンマスターを奪取した。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

転生した体のスペックがチート

モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。 目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい このサイトでは10話まで投稿しています。 続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!

「残念でした~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~ん笑」と女神に言われ異世界転生させられましたが、転移先がレベルアップの実の宝庫でした

御浦祥太
ファンタジー
どこにでもいる高校生、朝比奈結人《あさひなゆいと》は修学旅行で京都を訪れた際に、突然清水寺から落下してしまう。不思議な空間にワープした結人は女神を名乗る女性に会い、自分がこれから異世界転生することを告げられる。 異世界と聞いて結人は、何かチートのような特別なスキルがもらえるのか女神に尋ねるが、返ってきたのは「残念でした~~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~~ん(笑)」という強烈な言葉だった。 女神の言葉に落胆しつつも異世界に転生させられる結人。 ――しかし、彼は知らなかった。 転移先がまさかの禁断のレベルアップの実の群生地であり、その実を食べることで自身のレベルが世界最高となることを――

神様のミスで繋がる異世界転生

暇人太一
ファンタジー
ありきたりな勇者召喚に巻き込まれた高校1年生の九十九麟慈。しかもこれまたありきたりな神様のミス召喚。 せめてもの償いにと補償盛りだくさんでの転生になったが、これまたミスが重なって……。

不死の大日本帝國軍人よ、異世界にて一層奮励努力せよ

焼飯学生
ファンタジー
1945年。フィリピンにて、大日本帝国軍人八雲 勇一は、連合軍との絶望的な戦いに挑み、力尽きた。 そんな勇一を気に入った異世界の創造神ライラーは、勇一助け自身の世界に転移させることに。 だが、軍人として華々しく命を散らし、先に行ってしまった戦友達と会いたかった勇一は、その提案をきっぱりと断った。 勇一に自身の提案を断られたことに腹が立ったライラーは、勇一に不死の呪いをかけた後、そのまま強制的に異世界へ飛ばしてしまった。 異世界に強制転移させられてしまった勇一は、元の世界に戻るべく、異世界にて一層奮励努力する。

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

前世は最悪だったのに神の世界に行ったら神々全員&転生先の家族から溺愛されて幸せ!?しかも最強➕契約した者、創られた者は過保護すぎ!他者も!?

a.m.
ファンタジー
主人公柳沢 尊(やなぎさわ たける)は最悪な人生だった・・耐えられず心が壊れ自殺してしまう。 気が付くと神の世界にいた。 そして目の前には、多数の神々いて「柳沢尊よ、幸せに出来なくてすまなかった転生の前に前の人生で壊れてしまった心を一緒に治そう」 そうして神々たちとの生活が始まるのだった... もちろん転生もします 神の逆鱗は、尊を傷つけること。 神「我々の子、愛し子を傷つける者は何であろうと容赦しない!」 神々&転生先の家族から溺愛! 成長速度は遅いです。 じっくり成長させようと思います。 一年一年丁寧に書いていきます。 二年後等とはしません。 今のところ。 前世で味わえなかった幸せを! 家族との思い出を大切に。 現在転生後···· 0歳  1章物語の要点······神々との出会い  1章②物語の要点······家族&神々の愛情 現在1章③物語の要点······? 想像力が9/25日から爆発しまして増えたための変えました。 学校編&冒険編はもう少し進んでから ―――編、―――編―――編まだまだ色んなのを書く予定―――は秘密    処女作なのでお手柔らかにお願いします。文章を書くのが下手なので誤字脱字や比例していたらコメントに書いていただけたらすぐに直しますのでお願いします。(背景などの細かいところはまだ全く書けないのですいません。)主人公以外の目線は、お気に入り100になり次第別に書きますのでそちらの方もよろしくお願いします。(詳細は200) 感想お願いいたします。 ❕只今話を繋げ中なためしおりの方は注意❕ 目線、詳細は本編の間に入れました 2020年9月毎日投稿予定(何もなければ)  頑張ります (心の中で読んでくださる皆さんに物語の何か案があれば教えてほしい~~🙏)と思ってしまいました。人物、魔物、物語の流れなど何でも、皆さんの理想に追いつくために! 旧 転生したら最強だったし幸せだった

異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する! 土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。 自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。 『あ、やべ!』 そして・・・・ 【あれ?ここは何処だ?】 気が付けば真っ白な世界。 気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ? ・・・・ ・・・ ・・ ・ 【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】 こうして剛史は新た生を異世界で受けた。 そして何も思い出す事なく10歳に。 そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。 スキルによって一生が決まるからだ。 最低1、最高でも10。平均すると概ね5。 そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。 しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。 そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。 追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。 だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。 『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』 不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。 そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。 その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。 前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。 但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。 転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。 これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな? 何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが? 俺は農家の4男だぞ?

異世界転生!俺はここで生きていく

おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。 同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。 今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。 だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。 意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった! 魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。 俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。 それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ! 小説家になろうでも投稿しています。 メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。 宜しくお願いします。

処理中です...