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02.レベルカンスト
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俺は伯爵家の三男に生まれた。妾の子として生まれた。しかし代々続いてきた家系が俺と専属メイドのラミルを残して滅んだ。滅んだ理由はウイルスだ。流行していた病気によって代々続いてきた伝統ある
家系は滅んだ。当時俺は8歳、専属メイドのラミルは12歳。あれから二人冒険者として生活をした。俺が前世の記憶を思い出したのが10歳の時だ。
当時の心境としては不幸すぎる、前世よりも悲惨なんだが、マリア死ねと心の中で何度も念仏のように唱えた。
前世の記憶を思い出してから、5年の歳月が流れた。俺が15歳、ラミルが19歳。剣術や魔法の知識など全てラミルに習った。ラミルは優秀なメイドで俺のために人生の全てを捧げてくれている。感謝しかない。
そして転生して前世の記憶を思い出した10歳の時、脳内で女神マリアの声が聞こえた。
当時の会話を振り返ってみようではないか。
「お久しぶりです出雲さん。無事に転生できたようで何よりです」
「今の俺はイズモ・リゼル・アルフォードだ。無事じゃねえよ、一族全滅だ。何で転生させた」
「悲惨なイズモさんに幸せな人生を送って欲しくて、頑張ってくださいね。それと転生前に伝え忘れていた事がありましたので伝えますね」
「さっさと伝えろ」
「この世界はレベルという概念がある世界です。魔法も存在します。以上女神マリアからの連絡事項です」
「レベル!?」
「何か不明な点があれば脳内で語りかけてください。いつでも24時間お相手致します」
「暇人かよ、女神仕事しろ」
これが当時の会話の内容だ。この世界はレベルという概念が存在するらしい。最も俺以外にレベルは目に見えることはない。俺は特別にステータス画面を見ることができる。女神マリアの粋な計らいらしい。
面倒くさい世界だ。俺が最初にステータスを確認したのは10歳だ。10歳の時俺は驚いた、何せレベルがカンストしているのだから。
当時を振り返ろう。
「ステータスオープン」
俺の言葉に反応し、空中に透明なディスプレイが出現する。俺にしか見えない特別なディスプレイ。
通称ステータスボード
ステータス
レベル:∞
名前:イズモ・リゼル・アルフォード
種族:人族
武器:鋼の剣
防具:布の服
職業:チーター
攻撃力:∞
防御力:∞
魔法力:∞
俊敏性:∞
幸運 :1
ユニークスキル:視認強奪
スキル説明:視認した対象の能力を奪うことができる。無限ストック。
アイテムボックス:アイテムなし
ステータスを見て初見の俺は口に含んでいたミルク多めのコーヒーを吹き出した。強すぎだろ、前世の苦労が報われた、やった。
だが一つ待ってほしい幸運だけ低すぎだろ。一番改善してほしいステータスだ。女神マリアに早速クレームを入れよう。
「幸運だけ低すぎだろ、どうなってるんだマリア」
「幸運だけはカンストしたら面白くないと思いまして、ええ決して手違いでは……ありま……せんよ」
挙動不審すぎるだろ。姿形は見えなくても声色が上ずっているのが分かる。はあ~どうりで一族が滅んだわけだ。
「幸運を上げるにはどうすればいい。ステータスはカンストしているぞ。レベルは上がらない筈だ」
「この世界には幸運の種がありまして、それを食べると幸運が上がります」
国民的RPGに出てきそうだ。学生時代を思い出す。ここは一種のゲーム世界だと思えばいいのだろうか。
「探してみる」
「では頑張ってください。応援しています」
さてこれが俺が10歳の頃の出来事だ。
現在15歳、ラミルと共に各地を回り目的のない生活をしている。
「イズモ様、夢は見つかりましたか?」
「うーん、幸運の種探しじゃ駄目?」
「男ならハーレム作るとか、魔王倒すとか、大きい夢を持ってください」
「のんびり生きたい」
ラミルの大きなため息が聞こえた。だって幸運以外カンスト状態だし、魔王なんて一撃だろ。
仕方ないハーレムほのぼの生活でも目指しますか。
先ずはラミルのハートを射抜こう。
家系は滅んだ。当時俺は8歳、専属メイドのラミルは12歳。あれから二人冒険者として生活をした。俺が前世の記憶を思い出したのが10歳の時だ。
当時の心境としては不幸すぎる、前世よりも悲惨なんだが、マリア死ねと心の中で何度も念仏のように唱えた。
前世の記憶を思い出してから、5年の歳月が流れた。俺が15歳、ラミルが19歳。剣術や魔法の知識など全てラミルに習った。ラミルは優秀なメイドで俺のために人生の全てを捧げてくれている。感謝しかない。
そして転生して前世の記憶を思い出した10歳の時、脳内で女神マリアの声が聞こえた。
当時の会話を振り返ってみようではないか。
「お久しぶりです出雲さん。無事に転生できたようで何よりです」
「今の俺はイズモ・リゼル・アルフォードだ。無事じゃねえよ、一族全滅だ。何で転生させた」
「悲惨なイズモさんに幸せな人生を送って欲しくて、頑張ってくださいね。それと転生前に伝え忘れていた事がありましたので伝えますね」
「さっさと伝えろ」
「この世界はレベルという概念がある世界です。魔法も存在します。以上女神マリアからの連絡事項です」
「レベル!?」
「何か不明な点があれば脳内で語りかけてください。いつでも24時間お相手致します」
「暇人かよ、女神仕事しろ」
これが当時の会話の内容だ。この世界はレベルという概念が存在するらしい。最も俺以外にレベルは目に見えることはない。俺は特別にステータス画面を見ることができる。女神マリアの粋な計らいらしい。
面倒くさい世界だ。俺が最初にステータスを確認したのは10歳だ。10歳の時俺は驚いた、何せレベルがカンストしているのだから。
当時を振り返ろう。
「ステータスオープン」
俺の言葉に反応し、空中に透明なディスプレイが出現する。俺にしか見えない特別なディスプレイ。
通称ステータスボード
ステータス
レベル:∞
名前:イズモ・リゼル・アルフォード
種族:人族
武器:鋼の剣
防具:布の服
職業:チーター
攻撃力:∞
防御力:∞
魔法力:∞
俊敏性:∞
幸運 :1
ユニークスキル:視認強奪
スキル説明:視認した対象の能力を奪うことができる。無限ストック。
アイテムボックス:アイテムなし
ステータスを見て初見の俺は口に含んでいたミルク多めのコーヒーを吹き出した。強すぎだろ、前世の苦労が報われた、やった。
だが一つ待ってほしい幸運だけ低すぎだろ。一番改善してほしいステータスだ。女神マリアに早速クレームを入れよう。
「幸運だけ低すぎだろ、どうなってるんだマリア」
「幸運だけはカンストしたら面白くないと思いまして、ええ決して手違いでは……ありま……せんよ」
挙動不審すぎるだろ。姿形は見えなくても声色が上ずっているのが分かる。はあ~どうりで一族が滅んだわけだ。
「幸運を上げるにはどうすればいい。ステータスはカンストしているぞ。レベルは上がらない筈だ」
「この世界には幸運の種がありまして、それを食べると幸運が上がります」
国民的RPGに出てきそうだ。学生時代を思い出す。ここは一種のゲーム世界だと思えばいいのだろうか。
「探してみる」
「では頑張ってください。応援しています」
さてこれが俺が10歳の頃の出来事だ。
現在15歳、ラミルと共に各地を回り目的のない生活をしている。
「イズモ様、夢は見つかりましたか?」
「うーん、幸運の種探しじゃ駄目?」
「男ならハーレム作るとか、魔王倒すとか、大きい夢を持ってください」
「のんびり生きたい」
ラミルの大きなため息が聞こえた。だって幸運以外カンスト状態だし、魔王なんて一撃だろ。
仕方ないハーレムほのぼの生活でも目指しますか。
先ずはラミルのハートを射抜こう。
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