ＧＩＶＥＮ〜与えられた者〜

布石編

【番外編】囲碁棋士の勘違い

　とある日の岡本門下の研究会。

　三嶋大成は研究会部屋の本棚に、毛色の違う表紙の漫画本を見つけた。

　その本は、表紙はピンク色主体で男性二人が絡み合うように抱き合っている。

「……これ、京子のだよな？」

　確認するまでもないが、一応聞いてみた。

「ああ、それ。はい。先日買いました」

「へぇー。こういうジャンルにも興味があったのか」

「違いますよ。帯に『受け』とか『攻め』とか書いてあったんで、囲碁か将棋の漫画かと思って」