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もしも「笠地蔵」だったら
もしもみんなが「笠地蔵」のおじいさんだったら
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黄おじいさんと紫おじいさんと赤おじいさんと青おじいさんは、正月の餅を買うため、市で笠を売っていました。
しかし四人とも全く笠が売れず、仕方なくみんなそれぞれの家に帰ることにしました。
黄おじいさんは、雪に埋もれているお地蔵さまに気づきました。
「これはこれは寒かろうに。お地蔵さま、この笠でよければかぶってください」
黄おじいさんは売れなかった笠をお地蔵さまにかぶせてやりました。
しかし一体だけ笠が足りませんでした。
すると、黄おじいさんは自分が被っていた手拭いを外し、お地蔵さまにかぶせてやりました。
青おじいさんも雪に埋もれたお地蔵さまを見つけました。
青おじいさんもお地蔵さまに笠をかぶせてやりましたが、同じく笠が一つ足りませんでした。
「これは困ったな。さてどうしよう。一人だけかわいそうだ」
しばらく思案し、自分がかぶっていた手拭いをかぶせようかと思いましたが、自分の汗が染み込んだ臭い手拭いでは失礼だと思い、やめました。
結局いい案が思い浮かばなかった青おじいさんは、一体だけ何もかぶせず、そのままにして帰りました。
紫おじいさんもお地蔵さまに気付きました。
紫おじいさんは笠をかぶせる前に、笠の数とお地蔵さまの数を数え、笠が一つ足りない事に気付きました。
「さて、どうするかな‥‥」
突然、紫おじいさんは道端の雪かきを始めました。
そして雪の下になっていた枯れ草を毟り、笠を編み始めました。
即興で作った笠ですが、なかなかの出来栄えでした。
一方、赤おじいさんは笠が一つも売れなくてすっかり気落ちし、おばあさんに餅を買えなかった言い訳を考えていてずっと下を向いて歩いていたため、お地蔵さまに気づきませんでしたとさ。
しかし四人とも全く笠が売れず、仕方なくみんなそれぞれの家に帰ることにしました。
黄おじいさんは、雪に埋もれているお地蔵さまに気づきました。
「これはこれは寒かろうに。お地蔵さま、この笠でよければかぶってください」
黄おじいさんは売れなかった笠をお地蔵さまにかぶせてやりました。
しかし一体だけ笠が足りませんでした。
すると、黄おじいさんは自分が被っていた手拭いを外し、お地蔵さまにかぶせてやりました。
青おじいさんも雪に埋もれたお地蔵さまを見つけました。
青おじいさんもお地蔵さまに笠をかぶせてやりましたが、同じく笠が一つ足りませんでした。
「これは困ったな。さてどうしよう。一人だけかわいそうだ」
しばらく思案し、自分がかぶっていた手拭いをかぶせようかと思いましたが、自分の汗が染み込んだ臭い手拭いでは失礼だと思い、やめました。
結局いい案が思い浮かばなかった青おじいさんは、一体だけ何もかぶせず、そのままにして帰りました。
紫おじいさんもお地蔵さまに気付きました。
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「さて、どうするかな‥‥」
突然、紫おじいさんは道端の雪かきを始めました。
そして雪の下になっていた枯れ草を毟り、笠を編み始めました。
即興で作った笠ですが、なかなかの出来栄えでした。
一方、赤おじいさんは笠が一つも売れなくてすっかり気落ちし、おばあさんに餅を買えなかった言い訳を考えていてずっと下を向いて歩いていたため、お地蔵さまに気づきませんでしたとさ。
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