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お役目、果たしましたが?7
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「呪うよりも、拐う方が容易かっただけだ。
丁度リーリアーナ王女も望んでいたことだし、問題は何も無い。」
「ウフフ、アンジェリカ?決して、拐ったのではないのよ?
リーリアーナ王女様が、こちらに来たいと強く強く望んでおられましたから...私達は、それを察してここから少ーーしだけ手伝っただけなのよ?
結界に...リーリアーナ王女様が部屋にいると誤認させたりとか、馬鹿の守護だけを断ち切って騒ぎを起こしてみたりとか...ね?ウフフ!」
母様方?少しくらい悪いことをしたとは思わ......ないんですね。
そうだよね...お淑やかな人の多い巫女なのに、意外と破天荒な母様達だもんね。
ルイーゼ母様には、何を簡単なことを問うのか?と、まるでこちらのことを分かっていない顔をして...頑張ったんだぞ?と、少し強めに頭を撫でられると何も言えません。
それに、ナターリア母様に至っては、自分達は良いことをしたのよ?と、リーリアーナ王女様を満足気に優しく抱き締めています。
それ、私もやりたい!
「娘の意見も聞かずに、軟禁するなんて酷い親だわ。
リーリアーナ王女様?ここにいれば、あの馬鹿は1歩も入れませんからね?
もう意思に反することをされるなんて無いのだから、安心していいのよ?」
《あ、ここを出たいっていうお願いは聞けないよ?
リーリアーナは僕の聖女だもん!》
「そんなこと!!?
やっとここに来られましたのに、そんなことは願いませんわ!」
《ホント?!じゃあ、ずーっと一緒だね!》
モフモフの身体で体当たりするようにじゃれつく...さっきよりも少し大きくなった狛犬姿の神様を、リーリアーナ王女様は笑顔で抱き留めて全身で撫でていて、どちらも幸せそう。
私も母様方も、そんな幸せそうに微笑むリーリアーナ王女様を代わる代わる撫でてます。
皆でリーリアーナ王女様を囲んでチヤホヤしていたら、礼服の採寸をされていたジルが戻ってきたんだけど、なんだか浮かない表情をしてるみたい。
「あ、ここにいたんだ...なら大丈夫だね。」
「ん?ジル?どうかしたの?」
「ん?あぁ、さっき大神官様から、
『どうやら第3王女様が行方不明になったらしい』
って聞いたんだけど...ここにいるなら大丈夫でしょ?」
「あぁ、母様達が呼んだみたいなの。」
「あー、それで...。
あ、リーリアーナ王女様、聖域にいらっしゃいませ。」
いない筈のリーリアーナ王女様がいるのにも関わらず、ジルの反応が妙にあっさりとしていない?
まぁ、母様達に関しては、何をやらかすか分からない所があるけどね?
お姉様達はあまり心配しなくても大丈夫なのに...ねぇ?
うーん、そう言えば...ジル的には、リーリアーナ王女様って土偶に見えてるの?
それとも、人として見えてるの?
なんか、めっちゃくちゃ気になるぅー。
「ジルフォード様、結婚式の礼服の採寸はもう終わられたのですか?
どんな礼服になさいますの?
燕尾服でしょうか?それとも、タキシード?ジルフォード様ならば、神官服も格好よいと思いますわ!
あぁ、そうですわ!
結婚式の礼服とは、新婦であるアンジェリカ様のドレスと対にするのですから、今聞いてしまえば...当日の楽しみにしようと思っておりますのに、アンジェリカ様のドレスの予想をしてしまいますわ!!
やっぱり、教えないでくださいませ!
結婚式まで、お2人のお姿を楽しみに待ちますわ!
あぁ、とっても楽しみですわ!
暫くは眠れないかもしれません!」
「そうか...。
やはり、あの王命は君の意思では無かったのか?」
「えぇ、私、アンジェリカ様のこともジルフォード様のことも大好きですわ!
お2人が私の兄や姉であれば、どんなに幸せであったことか...ジルフォード様には、兄や弟はいらっしゃらなかったんですわよね?
これでは、私は義理の妹にもなれませんわね......。
これからは、アンジェリカ様の後継の聖女として、きちんと学習して無理の無いように励みますわ!」
リーリアーナ王女様?
その、ギュッと握り込んだ拳は直ぐにでも下ろしてね?
*
丁度リーリアーナ王女も望んでいたことだし、問題は何も無い。」
「ウフフ、アンジェリカ?決して、拐ったのではないのよ?
リーリアーナ王女様が、こちらに来たいと強く強く望んでおられましたから...私達は、それを察してここから少ーーしだけ手伝っただけなのよ?
結界に...リーリアーナ王女様が部屋にいると誤認させたりとか、馬鹿の守護だけを断ち切って騒ぎを起こしてみたりとか...ね?ウフフ!」
母様方?少しくらい悪いことをしたとは思わ......ないんですね。
そうだよね...お淑やかな人の多い巫女なのに、意外と破天荒な母様達だもんね。
ルイーゼ母様には、何を簡単なことを問うのか?と、まるでこちらのことを分かっていない顔をして...頑張ったんだぞ?と、少し強めに頭を撫でられると何も言えません。
それに、ナターリア母様に至っては、自分達は良いことをしたのよ?と、リーリアーナ王女様を満足気に優しく抱き締めています。
それ、私もやりたい!
「娘の意見も聞かずに、軟禁するなんて酷い親だわ。
リーリアーナ王女様?ここにいれば、あの馬鹿は1歩も入れませんからね?
もう意思に反することをされるなんて無いのだから、安心していいのよ?」
《あ、ここを出たいっていうお願いは聞けないよ?
リーリアーナは僕の聖女だもん!》
「そんなこと!!?
やっとここに来られましたのに、そんなことは願いませんわ!」
《ホント?!じゃあ、ずーっと一緒だね!》
モフモフの身体で体当たりするようにじゃれつく...さっきよりも少し大きくなった狛犬姿の神様を、リーリアーナ王女様は笑顔で抱き留めて全身で撫でていて、どちらも幸せそう。
私も母様方も、そんな幸せそうに微笑むリーリアーナ王女様を代わる代わる撫でてます。
皆でリーリアーナ王女様を囲んでチヤホヤしていたら、礼服の採寸をされていたジルが戻ってきたんだけど、なんだか浮かない表情をしてるみたい。
「あ、ここにいたんだ...なら大丈夫だね。」
「ん?ジル?どうかしたの?」
「ん?あぁ、さっき大神官様から、
『どうやら第3王女様が行方不明になったらしい』
って聞いたんだけど...ここにいるなら大丈夫でしょ?」
「あぁ、母様達が呼んだみたいなの。」
「あー、それで...。
あ、リーリアーナ王女様、聖域にいらっしゃいませ。」
いない筈のリーリアーナ王女様がいるのにも関わらず、ジルの反応が妙にあっさりとしていない?
まぁ、母様達に関しては、何をやらかすか分からない所があるけどね?
お姉様達はあまり心配しなくても大丈夫なのに...ねぇ?
うーん、そう言えば...ジル的には、リーリアーナ王女様って土偶に見えてるの?
それとも、人として見えてるの?
なんか、めっちゃくちゃ気になるぅー。
「ジルフォード様、結婚式の礼服の採寸はもう終わられたのですか?
どんな礼服になさいますの?
燕尾服でしょうか?それとも、タキシード?ジルフォード様ならば、神官服も格好よいと思いますわ!
あぁ、そうですわ!
結婚式の礼服とは、新婦であるアンジェリカ様のドレスと対にするのですから、今聞いてしまえば...当日の楽しみにしようと思っておりますのに、アンジェリカ様のドレスの予想をしてしまいますわ!!
やっぱり、教えないでくださいませ!
結婚式まで、お2人のお姿を楽しみに待ちますわ!
あぁ、とっても楽しみですわ!
暫くは眠れないかもしれません!」
「そうか...。
やはり、あの王命は君の意思では無かったのか?」
「えぇ、私、アンジェリカ様のこともジルフォード様のことも大好きですわ!
お2人が私の兄や姉であれば、どんなに幸せであったことか...ジルフォード様には、兄や弟はいらっしゃらなかったんですわよね?
これでは、私は義理の妹にもなれませんわね......。
これからは、アンジェリカ様の後継の聖女として、きちんと学習して無理の無いように励みますわ!」
リーリアーナ王女様?
その、ギュッと握り込んだ拳は直ぐにでも下ろしてね?
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