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伝言ゲームか!?!1
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生まれて直ぐ、両親と思われる男女にそれぞれ重々しく溜め息を吐かれた。
必死に生まれてきた娘に対して、かなり失礼じゃないかな?
どうやら、3代前からの王家との盟約で伯爵家の娘が必要なのに、これまでに生まれたのは男ばかりだったのだとか......実際、父には8人もの弟いて、私には10人もの兄がいるらしい。
あー、王家の色は黒髪に翠の瞳らしくって、伯爵家の色はブルーグレーの瞳らしいよ?
父親が黒髪にブルーグレーの瞳で、母親が金髪に翠の瞳なんだから...そりゃあ王家の色を纏って生まれるよね。
確率高いよね。
「姫様?大丈夫ですよ?
姫様は、これからずっと王宮にて過ごされるのです。
盟約の伯爵家の娘さんが王家のお色を纏われておられるだなんて、とても善いことですわ!
ですから、心配なんていりませんからね?
ゆっくりとお眠りくださいませ。」
この人は、私の出産が諸々終わると、私を見て落胆する両親に対して
『姫様は、盟約通りにお連れ致しますが宜しいでしょうか?』
と声をかけた人。
そして、返事を待たずに滑らかで柔らかなお包みに苦しくないようにしっかりと包んでから、優しく...でも安定感抜群に抱き上げてくれたの。
かっちりしたイメージの人なんだ。
深い海のように青い髪は後頭部できっちりと丸いお団子に纏められていて、髪よりも薄い青い瞳は意思の強そうなキリッとした切れ長という...格好良い女性。
父親は、私を睨み付けながら
『...さっさと連れて行くが良い!忌々しい......。』
だなんて吐き捨ててくださいました。
勿論、喧しく、騒々しく、力の限り泣いてやりましたよ?
ちょっとした報復のつもりでね?
慌てて耳を塞いで、いかにも憎々しげに睨まれたけど...知るか。
「それにしても、伯爵家の方々は、どうしてあんなにも落胆なさっておられたのかしら?
盟約はこれ以上無い程に完璧に成されましたのに...。」
「そうよねぇ?
あ、もしかして、王家のお色を纏う姫様を手放すのが惜しくなられたのかしら?
けれど、もしも姫様が生まれた場合、直ぐに王宮へとお連れするのは伯爵様からの申し出であったとお聞きしておりますわ。
私、姫様へと情が湧く前に、手放すおつもりであったのだとばかり思っておりましたわ。」
「そうよねぇ?」
実は、この馬車の中には女性が2人おりまして...1人は、さっき説明した私を抱っこしてくれてる人。
そして、もう1人は、生まれて直ぐで血塗れだった私を洗ってくれた人。
壮絶な痛みに堪えて生まれてきたのに、光は目に痛いし身体はギシギシしててなんか痛いしで...どうして良いのか分からなくって、泣きじゃくってたんだよねー。
でも、洗ってくれた人の手付きがとーっても優しかったから...ついついうっとりと堪能してしまったの。
ゴッドハンドなんだと思う。
「メリンダはもう王宮へと着いたかしら?」
「えぇ、きっと着いているわ。
メリンダは、馬の名手ですもの。」
後頭部に美味しそうなバニラアイスに見えるクリーム色のお団子を持つ私を洗ってくれた人は、窓を覗いてうっとりとしてる。
メリンダさん?は、男装の麗人的な人なのかな?
「陛下も猊下も、首を長くしてお待ちよね?」
「えぇ、その筈よ?」
「姫様、泣いてしまわれないかしら?」
「大丈夫よ!
陛下も猊下もお優しいもの。」
あー、さっき父親に対しての報復のつもりで泣きじゃくってたからねー。
優しい人なら泣かないよ?...多分。
ま、確証はありませんが...。
*
必死に生まれてきた娘に対して、かなり失礼じゃないかな?
どうやら、3代前からの王家との盟約で伯爵家の娘が必要なのに、これまでに生まれたのは男ばかりだったのだとか......実際、父には8人もの弟いて、私には10人もの兄がいるらしい。
あー、王家の色は黒髪に翠の瞳らしくって、伯爵家の色はブルーグレーの瞳らしいよ?
父親が黒髪にブルーグレーの瞳で、母親が金髪に翠の瞳なんだから...そりゃあ王家の色を纏って生まれるよね。
確率高いよね。
「姫様?大丈夫ですよ?
姫様は、これからずっと王宮にて過ごされるのです。
盟約の伯爵家の娘さんが王家のお色を纏われておられるだなんて、とても善いことですわ!
ですから、心配なんていりませんからね?
ゆっくりとお眠りくださいませ。」
この人は、私の出産が諸々終わると、私を見て落胆する両親に対して
『姫様は、盟約通りにお連れ致しますが宜しいでしょうか?』
と声をかけた人。
そして、返事を待たずに滑らかで柔らかなお包みに苦しくないようにしっかりと包んでから、優しく...でも安定感抜群に抱き上げてくれたの。
かっちりしたイメージの人なんだ。
深い海のように青い髪は後頭部できっちりと丸いお団子に纏められていて、髪よりも薄い青い瞳は意思の強そうなキリッとした切れ長という...格好良い女性。
父親は、私を睨み付けながら
『...さっさと連れて行くが良い!忌々しい......。』
だなんて吐き捨ててくださいました。
勿論、喧しく、騒々しく、力の限り泣いてやりましたよ?
ちょっとした報復のつもりでね?
慌てて耳を塞いで、いかにも憎々しげに睨まれたけど...知るか。
「それにしても、伯爵家の方々は、どうしてあんなにも落胆なさっておられたのかしら?
盟約はこれ以上無い程に完璧に成されましたのに...。」
「そうよねぇ?
あ、もしかして、王家のお色を纏う姫様を手放すのが惜しくなられたのかしら?
けれど、もしも姫様が生まれた場合、直ぐに王宮へとお連れするのは伯爵様からの申し出であったとお聞きしておりますわ。
私、姫様へと情が湧く前に、手放すおつもりであったのだとばかり思っておりましたわ。」
「そうよねぇ?」
実は、この馬車の中には女性が2人おりまして...1人は、さっき説明した私を抱っこしてくれてる人。
そして、もう1人は、生まれて直ぐで血塗れだった私を洗ってくれた人。
壮絶な痛みに堪えて生まれてきたのに、光は目に痛いし身体はギシギシしててなんか痛いしで...どうして良いのか分からなくって、泣きじゃくってたんだよねー。
でも、洗ってくれた人の手付きがとーっても優しかったから...ついついうっとりと堪能してしまったの。
ゴッドハンドなんだと思う。
「メリンダはもう王宮へと着いたかしら?」
「えぇ、きっと着いているわ。
メリンダは、馬の名手ですもの。」
後頭部に美味しそうなバニラアイスに見えるクリーム色のお団子を持つ私を洗ってくれた人は、窓を覗いてうっとりとしてる。
メリンダさん?は、男装の麗人的な人なのかな?
「陛下も猊下も、首を長くしてお待ちよね?」
「えぇ、その筈よ?」
「姫様、泣いてしまわれないかしら?」
「大丈夫よ!
陛下も猊下もお優しいもの。」
あー、さっき父親に対しての報復のつもりで泣きじゃくってたからねー。
優しい人なら泣かないよ?...多分。
ま、確証はありませんが...。
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