引っ越先はファンタジーな島でした。

ハジマリ

うん、そりゃあ荒れてるよね。3

ふと暗いなと気付いて、懐中電灯を探り出してきてからはなんとかなったかな？
嵩張るけど、大きめのを買っといて大正解！
横倒しにしたスーツケースに水入りのペットボトル２リットルを設置してから照らすと、結構明るくなったのよー。
防災の番組でやってたから試してみたんだけど、ああいうのってこういうときにも役立つんだね。

取り敢えずホコリを集めて、クイックなワイパーで水拭きを２回したら、ワックス入りのシートに変えて全体的にサーッと拭いて乾くまで待つ。
その間に、ソファの残骸的なのを確認して、捨てる所を分別しつつごみ袋にポイしていく。
ローテーブルも真っ二つに割れててテーブルとしては使えなさそうなので、買ってきた工具を出してきて解体。
木材とかの使えそうな所だけは残しておこう。
ほら、これだけ乾燥してれば薪とかになりそうじゃない？

それから、階段は、どちらも絨毯が解れてたり破けてたりはするんだけど、特に軋むこともなくそのままでも大丈夫そうかな。
一応、段に乗ってジャンプしても大丈夫だったからね。
もう使えないだろう絨毯をジョーと一緒に回収したら、今は代わりの絨毯が無いので剥き出しのままで放置するしかないし、クイックなワイパーで水拭きとワックス拭きをして乾かしまーす。
上の確認は明日するので、掃除は一先ずこれで終わりかな。

｢あぁ、もうクタクタだよ...。｣

<ｸﾀｸﾀﾃﾞｽ...？>

｢うん、疲れた。
あ、床に直接寝るのは危険だから寝袋出してこよう。｣

<ﾓｳﾈﾙﾃﾞｽｶ？>

｢ん？一応寝床の確保をしとこうと思ってね。
クッション入りのレジャーシートはどこだっけ？
これは...毛布とハーフケットと膝掛けを圧縮したやつか？｣

うーん、色々と詰め込みすぎて分かんないな...でも、やっぱり寝袋だけだと不安だし、絨毯とかないからレジャーシートが欲しい。

<ｶﾞﾝﾊﾞﾚﾃﾞｽ！>

｢あ、あった！！｣

<ﾖｶｯﾀﾃﾞｽ！>

よし、なんとなくだけど、レジャーシートを敷くのは玄関から右側にしよう。
で、左側は諸々動くスペースにして、一時はスーツケースをテーブルとして利用しないとだね。
なんなら、寝袋を座布団代わりにしても良いし、うん、そうしよう。
ハーフケットを畳んで頭の辺りに置いておいて、毛布とひざ掛けはまだ使わないから圧縮しなおしとこうか。

｢ジョー、寝るときはこのハーフケットの中で寝るんだよ？
被れなければ被せてあげるから、言ってね？｣

<ﾊｲﾃﾞｽ！
ｱﾘｶﾞﾄーｺﾞｻﾞｲﾏｽﾃﾞｽ！>

一先ずのジョーの寝床を教えると、ハーフケットをフンフン嗅ぎ回ってからコロンと寝転んでみて、嬉しそうにピョンピョン跳ぶのがまた可愛いよ。
さて、ご飯はどうするか？
あ、ジョーのご飯何が良いんだろ？
犬って、食べられない食材無かったっけ？

｢ジョーのご飯ってどうなるの？｣

<ｺﾞﾊﾝ？
ﾏﾘｮｸﾓﾗｯﾀﾃﾞｽﾉﾃﾞ、ｲﾘﾏｾﾝﾖ？
ｾｲﾚｲﾊ、ﾋﾄﾉｺﾞﾊﾝ、ﾀﾍﾞﾗﾚﾏｾﾝﾃﾞｽ。>

｢そうなの？｣

<ﾏﾘｮｸﾓﾗｴﾀﾃﾞｽｶﾗ、ﾄｳﾌﾞﾝﾊ、ﾀﾞｲｼﾞｮｳﾌﾞﾃﾞｽ。
ﾋﾂﾖﾂﾆﾅｯﾀﾗ、ﾏﾀｲｲﾏｽﾃﾞｽ！>

｢分かった。｣

んじゃあ、私の分だけで良いのか...よし、買うときから気になってたし、お水入れて放置してたらお握りになるヤツにしよう。
災害時とか用だから食べたことないんだよねー、ワクワクするー！





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