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8 : スッキリ爽快!好きに生きますわ!!

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「お祖父様、この子が...私、この子が良いですわ!」

「ティリー、本当にその子で良いのかい?」

「えぇ、私はこの子に決めましたの!」

「そうかそうか。
それでは、スーフィル君、私はこの子で、ティリーはその子に決めるよ。」

「ティリーちゃんが深緑で、お祖父様が紺色だね。
ひよこって可愛いでしょ?」

「えぇ、とっても!!
でも、よろしいのですか?私達が頂いても...?」

スリゼルのお兄さんであるスーフィルさんは、現在養鶏をしております。
カラフルな鶏さんとひよこさんがピヨピヨ!コケコケッ!と入り乱れておりまして、皆人に慣れているのか私達の存在を全く気にしてませんの。
鶏さんは、ツンツンとつついてからコケッ?と首を傾げるし、ひよこさんは、ポフッと突進してきてピヨピヨピヨッ?と、まるで遊ぼーと言ってるかのように身体をぶつけてきますのよ?
あぁ、とっても可愛いわ。
羽毛もモフモフで、癒し効果抜群ですわね。

「最近、増えすぎて困ってたんだよ。
ひよこって、なんでこんなに増えるのかなぁ。」

「アナタが、卵の回収を忘れたからでしょ?もう!」

「卵、回収しなかったのですか?」

「ティリーちゃん、そうなのよ!
日向ぼっこしてたら忘れちゃった、だなんて言うのよ?
本当に信じられないわ!」

今は、約束であったスリゼルの故郷に遊びに来ておりますの。
スーフィルさんが奥様にしこたま怒られておりますが、自業自得なので庇えませんわね。
あっ、スーフィルさんの種族はスリゼルと同じ狐さんですが、奥様は熊さんですの。
獣化すると、小さいテディベアみたいでとても可愛らしいんですの。
赤ん坊と同じくらいの大きさですから、可愛さはあっても怖さはありませんわね。
モフモフがいっぱいで幸せですわ。

「ひよこさん、お名前は何にしましょうね?」

[ピヨッ!ピィーピヨッピッ!]

「あら、貴女は女の子なのね?
じゃあ、リーフィにしましょ!」

[ピーヨー!ピィー!ピィーピヨッ!ピッピィー!]

「気に入ってくれたのね?良かったわ!」

女の子ってことは、いつか卵を産んでくれるのかしら?
私の指に頭を擦り付けてくるリーフィは、甘えん坊さんかしらね?
お祖父様の手の平でジーッと見つめ合っているひよこさんは、羽を拡げて何かをアピールしています。
男の子ってことにお祖父様気付くかしら?

「ふむ、お前の名前はサフィスだな。
ティリー、この子は男の子かな?」

[ピヨッ!ピヨッピッ!]

「えぇ、男の子よ。
名前が気に入ったみたい。」

「そうか。
それで、グレイも、スーも、ルーも、まだ決まらんのか?」

「私は、この黄色の子にしますわ。
名前は、マルちゃんよ。」

[ぴぃー?]

あら、気付いてもらえなかったわね。
不満そうにチラッと見て、拗ねてるわ。

「ルーさん、その子は男の子よ?
名前が可愛らしすぎて不満みたい。」

「あら、駄目なの?
じゃあ、トーマにするわ!」

[ピッピヨッ!]

「敬礼するなんて、貴方器用ねぇ。」

「ねぇ、ティリー、白い子と黒い子、どっちが良い?」

「スリゼル、貴方が気に入った子を選びなさいな?」

「うーん、どちらも捨てがたいの。」

「スリゼル?どっちも連れてって良いよ?」

「そうよ?この人のせいで、まだまだいっぱいいるのよ?」

スーフィルそんも奥様も、スリゼルが末の兄弟だからかしら?凄く甘甘ね。
人化していても獣化していても、特に関係無くスリゼルを見付けると抱きしめてから頬ずりして撫で撫でしているものね。
今でも、モフモフのひよこさんを頬に寄せているスリゼルに悶えてますものね。
とても可愛いですから、仕方ありませんけれど...お2人の反応が面白いわ。





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