50 / 63
7 : 王家との話し合い...どうなるのかしら?
48*
しおりを挟む
さて、ようやくこの日がやって参りましたわね。
王家との話し合い、そして領地へ帰る日ですわ!
ルーさんと初めてお話しした日から1週間、やっと王家からの召集がかかりましたの。
ルーさんと侍女さん達やメイドさん達と女子会をしたり、王都でしか手に入らないだろう物をお買い物したり、お気に入りの物を荷造りしたり、とても充実した日々で楽しかったですわ!
我が家から次々と荷物が運び出されるので、周囲の方々は驚いていらっしゃいましたけれど、事情を知っている方々からは餞別を頂いたりもしましたのよ?
それに、領地の近いマリエルも私達と一緒に領地へと向かうことになりましたの。
同じ馬車に乗って行きますから、今から楽しみで仕方無いわ!
今は、王城へと向かう馬車の中ですのよ。
お祖父様とお兄様とそれぞれの従者達が、前を走る馬車に乗っておりまして、私とルーさんとスリゼルがこの馬車に乗っておりますの。
ルーさんとは、姉妹のように仲良くさせていただけるまでになりましたのよ?
普段なら警戒心の高いスリゼルも、甘いお菓子の香りのするルーさんに直ぐ懐きましたのよね。
スリゼルったら、最近はルー姉って呼んでますのよ?
ルーさんも、可愛い弟が出来たみたいだわって喜んでましたから良いのでしょうけれど。
「皆、ビックリするかな?」
「そうね、驚かれるでしょうね。
まぁ、王女様は喜ばれると思うけれど。」
「スーちゃんったら、旦那様と若様デザインの服を着ているのを皆に見せびらかしたいのね?」
「うん!見て!カッコ良いでしょ?」
「「えぇ、とっても!」」
今日のスリゼルは、朝からずっと獣化しておりますの。
お祖父様とお兄様がデザインした服が昨日全て完成いたしましたから、これを着て王城に行きたいなぁと可愛くお強請りされたら許可するしかないでしょう?
鬼気迫る様子で製作していたお針子さんは、素晴らしい笑顔で燃え尽きておりましたわ。
使用人の一部は一昨日に領地へと発っておりますけれど、昨日まで服を製作してくださっていたお針子さんは、今日一緒に参りますのよ。
後ろの使用人用の馬車にマリーさん達と乗っておりますわ。
「フフフッ!」
楽しそうに窓から外を覗きながら、ルーさんにふわふわになるまでブラッシングしてもらった尻尾をフリフリと振っているの。
...凄くモフモフしたいわ。
折角スリゼルがこんなに楽しみにしておりますし、王家の方々とのファーストコンタクトを台無しにしたくありませんから、今は我慢いたしますわ。
帰りに、絶対!沢山モフモフいたしますわ!
ルーさんのブラッシングするテクニックは、凄いのよ?
「あ、見えてきたよー。」
「まぁ、私この国のお城は初めて見ますわ!
祖国のお城は大理石みたいな薄い灰色の壁でしたけれど、この国のお城はレンガ造りで全体的にオレンジとブラウンの暖色系ですのね。
暖かそうでこちらの方が好きですわ。」
「実は、大理石っぽい石で作られた濃い灰色の壁に、レンガを張り付けているだけなのですわ。
重くて暗い印象でしたから、なんだか暗すぎて病気になりそうだわって仰られた王妃陛下が、リフォームすることを決められましたの。
リフォームに関しましては、この国には元々ない考え方でしたの。
我が家の領地にある教会の建て替え費用についてお祖父様が頭を悩ませておりましたから、建物の基礎がしっかりしているのなら...と、内装と外装を個別にリフォームすることをお兄様が提案してみたら、国中に流行りましたのよ。
引っ越す手間もありませんし、比較的低価格で済みますし、平民の方々の財政でもリフォームなら可能だと皆様喜んでくださいましたの。」
「まぁ、グレイ君ったら、幼い頃からそんなことをしていたの?
普通なら王家としての威信がなんとやらって仰って建て替えそうだけれど、王城をリフォームするなんて面白いわね。」
*
王家との話し合い、そして領地へ帰る日ですわ!
ルーさんと初めてお話しした日から1週間、やっと王家からの召集がかかりましたの。
ルーさんと侍女さん達やメイドさん達と女子会をしたり、王都でしか手に入らないだろう物をお買い物したり、お気に入りの物を荷造りしたり、とても充実した日々で楽しかったですわ!
我が家から次々と荷物が運び出されるので、周囲の方々は驚いていらっしゃいましたけれど、事情を知っている方々からは餞別を頂いたりもしましたのよ?
それに、領地の近いマリエルも私達と一緒に領地へと向かうことになりましたの。
同じ馬車に乗って行きますから、今から楽しみで仕方無いわ!
今は、王城へと向かう馬車の中ですのよ。
お祖父様とお兄様とそれぞれの従者達が、前を走る馬車に乗っておりまして、私とルーさんとスリゼルがこの馬車に乗っておりますの。
ルーさんとは、姉妹のように仲良くさせていただけるまでになりましたのよ?
普段なら警戒心の高いスリゼルも、甘いお菓子の香りのするルーさんに直ぐ懐きましたのよね。
スリゼルったら、最近はルー姉って呼んでますのよ?
ルーさんも、可愛い弟が出来たみたいだわって喜んでましたから良いのでしょうけれど。
「皆、ビックリするかな?」
「そうね、驚かれるでしょうね。
まぁ、王女様は喜ばれると思うけれど。」
「スーちゃんったら、旦那様と若様デザインの服を着ているのを皆に見せびらかしたいのね?」
「うん!見て!カッコ良いでしょ?」
「「えぇ、とっても!」」
今日のスリゼルは、朝からずっと獣化しておりますの。
お祖父様とお兄様がデザインした服が昨日全て完成いたしましたから、これを着て王城に行きたいなぁと可愛くお強請りされたら許可するしかないでしょう?
鬼気迫る様子で製作していたお針子さんは、素晴らしい笑顔で燃え尽きておりましたわ。
使用人の一部は一昨日に領地へと発っておりますけれど、昨日まで服を製作してくださっていたお針子さんは、今日一緒に参りますのよ。
後ろの使用人用の馬車にマリーさん達と乗っておりますわ。
「フフフッ!」
楽しそうに窓から外を覗きながら、ルーさんにふわふわになるまでブラッシングしてもらった尻尾をフリフリと振っているの。
...凄くモフモフしたいわ。
折角スリゼルがこんなに楽しみにしておりますし、王家の方々とのファーストコンタクトを台無しにしたくありませんから、今は我慢いたしますわ。
帰りに、絶対!沢山モフモフいたしますわ!
ルーさんのブラッシングするテクニックは、凄いのよ?
「あ、見えてきたよー。」
「まぁ、私この国のお城は初めて見ますわ!
祖国のお城は大理石みたいな薄い灰色の壁でしたけれど、この国のお城はレンガ造りで全体的にオレンジとブラウンの暖色系ですのね。
暖かそうでこちらの方が好きですわ。」
「実は、大理石っぽい石で作られた濃い灰色の壁に、レンガを張り付けているだけなのですわ。
重くて暗い印象でしたから、なんだか暗すぎて病気になりそうだわって仰られた王妃陛下が、リフォームすることを決められましたの。
リフォームに関しましては、この国には元々ない考え方でしたの。
我が家の領地にある教会の建て替え費用についてお祖父様が頭を悩ませておりましたから、建物の基礎がしっかりしているのなら...と、内装と外装を個別にリフォームすることをお兄様が提案してみたら、国中に流行りましたのよ。
引っ越す手間もありませんし、比較的低価格で済みますし、平民の方々の財政でもリフォームなら可能だと皆様喜んでくださいましたの。」
「まぁ、グレイ君ったら、幼い頃からそんなことをしていたの?
普通なら王家としての威信がなんとやらって仰って建て替えそうだけれど、王城をリフォームするなんて面白いわね。」
*
0
お気に入りに追加
479
あなたにおすすめの小説
もう、終わった話ですし
志位斗 茂家波
ファンタジー
一国が滅びた。
その知らせを聞いても、私には関係の無い事。
だってね、もう分っていたことなのよね‥‥‥
‥‥‥たまにやりたくなる、ありきたりな婚約破棄ざまぁ(?)もの
少々物足りないような気がするので、気が向いたらオマケ書こうかな?
初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。
ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。
※短いお話です。
※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
スキルを極めろ!
アルテミス
ファンタジー
第12回ファンタジー大賞 奨励賞受賞作
何処にでもいる大学生が異世界に召喚されて、スキルを極める!
神様からはスキルレベルの限界を調査して欲しいと言われ、思わず乗ってしまった。
不老で時間制限のないlv上げ。果たしてどこまでやれるのか。
異世界でジンとして生きていく。
悪役令嬢のわたしが婚約破棄されるのはしかたないことだと思うので、べつに復讐したりしませんが、どうも向こうがかってに破滅してしまったようです。
草部昴流
ファンタジー
公爵令嬢モニカは、たくさんの人々が集まった広間で、婚約者である王子から婚約破棄を宣言された。王子はその場で次々と捏造された彼女の「罪状」を読み上げていく。どうやら、その背後には異世界からやって来た少女の策謀があるらしい。モニカはここで彼らに復讐してやることもできたのだが――あえてそうはしなかった。なぜなら、彼女は誇り高い悪役令嬢なのだから。しかし、王子たちは自分たちでかってに破滅していったようで? 悪役令嬢の美しいあり方を問い直す、ざまぁネタの新境地!!!
聖なる歌姫は喉を潰され、人間をやめてしまいました。
七辻ゆゆ
ファンタジー
「ロレーナに資格はない!」
「歌の下手なロレーナ!」
「怠け者ロレーナ!」
教会の定めた歌姫ロレーナは、王家の歌姫との勝負に負けてしまった。それもそのはず、聖なる歌姫の歌は精霊に捧げるもので、権力者を喜ばせるものではない。
前回は断頭台で首を落とされましたが、今回はお父様と協力して貴方達を断頭台に招待します。
夢見 歩
ファンタジー
長年、義母と義弟に虐げられた末に無実の罪で断頭台に立たされたステラ。
陛下は父親に「同じ子を持つ親としての最後の温情だ」と断頭台の刃を落とす合図を出すように命令を下した。
「お父様!助けてください!
私は決してネヴィルの名に恥じるような事はしておりません!
お父様ッ!!!!!」
ステラが断頭台の上でいくら泣き叫び、手を必死で伸ばしながら助けを求めても父親がステラを見ることは無かった。
ステラは断頭台の窪みに首を押さえつけられ、ステラの父親の上げた手が勢いよく振り下ろされると同時に頭上から鋭い刃によって首がはねられた。
しかし死んだはずのステラが目を開けると十歳まで時間が巻き戻っていて…?
娘と父親による人生のやり直しという名の復讐劇が今ここに始まる。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
全力で執筆中です!お気に入り登録して頂けるとやる気に繋がりますのでぜひよろしくお願いします( * ॑꒳ ॑*)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる