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4 : 成績が良いのは王子妃教育の賜物ですわ。

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陛下が面倒そうに褪めた目を向けておられるのに対して、怯みながらも言い返す度胸は認めて差し上げますわ。
度胸は、ね?
私の罪だとして貴方方が断罪なさったことについて、正式に私の罪となったものは1つもございませんのよ?
それなのに、いつまでも私を罪人呼ばわりするのはお辞めくださいませ!

王妃陛下の蔑んだ視線を真正面から受けた殿下が、怒りで身体をフルフルと震わせてますわ。
王妃陛下の指示に従った衛兵さん達に素早く捕縛されて猿ぐつわを噛まされ、侯爵様と同じ様に芋虫のようにうねうねと...ふごふごっと...必死に抵抗されておりますので、気持ち悪いですわ。
このような光景を見ていたくないので、扇子で隠しておきましょう。
音に関しては消せませんが、あれは視界の暴力でもありましたもの...少し気分が違いますわね。

「...ハァー。」

誰かしら...?今、誰か溜め息を吐かれましたわよね?
あらまぁ、学園長でしたのね...頭を抱えて、今後を憂いておられますのね。
でも、大丈夫ですわ。
アレは側妃腹の第2王子ですもの、元々王位継承権はございませんわ。
それに、第1王子殿下はとても優秀なお人...少々脳筋気味なのですけれど、そこは側近のルイスヴィル様方が補われておりますでしょう?
ベストパートナーですわよね。

「......。」

それにしても、暇ですわ。
文官さん、筆跡鑑定はまだかかりますの?
それにしても、どうしてお1人でいらっしゃられたのかしら?
3人くらいで来られていたら、もっと早く鑑定作業が終わるでしょうに...申し訳ないのですけれど、暇過ぎて眠くなって参りましたわ。
殿下の暴走って、対応するのが面倒臭いですけれど、良い退屈しのぎになっておりましたのね...。

「ブツブツブツブツブツブツブツブツ。」

文官さん、ちょっと...虚ろな目が怖いですわ。
素早くページを捲りながら、ブツブツと何を呟かれてますの?
文官さんのお口の動きが速すぎて、読唇術が使えませんわ。
一所懸命に習得しましたのに...残念ですわね。
そうだわ!風の魔術を使ったら聞こえるかしら?

「(風の聖霊さん、あの方が呟いていることは何かしら?)」

{てぃーちゃん、久しぶりね!
勿論、良いわよ!
あの人が呟いてる声を拾って教えてあげる!!}

「(ありがとう!)」

「{これはっ!あんの糞共め!
何が心優しいフェリスだ!阿呆!
ユーティリカ嬢の署名とか聞いたけど、名前が間違ってるし!
これ、ユーテイリカって書いてるじゃねぇかよ!
自分の名前を書き間違える人間がいるかっつーの!
しかもあの母親、娘に客取らせてるのかよ!
これが事実なら、まだ10の頃からだと?!
幼すぎるだろ?犯罪じゃねぇか!
てか、顧客リスト残してるとか阿呆なのか?
まぁ、こちらとしては有り難いがな?
普通はこういう証拠は残さねぇよ!!
まさか、これは犯罪じゃねぇとか、んな阿呆なこと思ってんのか?
本当に、馬っ鹿じゃねぇの?!
これだけでも十分裁けるわ!!}」

うん...ありがとうね?
あの両親は、犯罪を犯しているのね...そして、娘は一応被害者なのね。
本当に、屑な親ですわねぇ。
顧客リストがあるのなら、そのリストに載っている人も勾留決定よね。
ハァー、皆様御愁傷さまですわ...犯罪者ですけれど。





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