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2 : 10年後
裏切りを知りました。2
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「そっかそっかー、エリザはもう訓練してたんだぁ...それに、もう森にも入ってるんだねぇ。
じゃあ、私なんかが守りたいとか言ったとしても何言ってるんだこいつ?としか思われないよね...邪魔でしかないもんね。
そうだよねー、私には適正が無いんだから...こういう扱いになってもおかしくないよねー。」
「ミシェリー、どうしたの?」
エリザ、今、どうしたの?って聞いたの?
は?エリザも、知ってたよね?
私が体力作りに参加したいってお願いしたとき、一緒にいたもんね?
もしかして、忘れたとか言うの?
そっかそっかー、2ヶ月も粘って取り付けた約束だったのになぁー。
そんな程度か...この人達にとっての私のお願いの価値って。
「私、1度も参加してないんだけど...どういうこと?
大きくなったら参加させてくれるって約束したよね?
同じ年のエリザの訓練を開始する頃には、体力作りにだけは参加しても良いって言ったよね?
あぁ、もしかして忘れてた?
それとも、流石にしつこいからとりあえず良いよって言っておいただけ?
私が忘れていればそれで良しとでも思ってたの?
もしも覚えていても、仕事をしていればなかなか時間が取れないだろうってことで、うやむやにして終わらせようって魂胆だったの?
へぇー、私ってそんなに邪魔だったんだー。
言ってよー、知らなかったよー、いいよいいよ、邪魔者はとっとと消えるから安心してね。」
「ミシェリー?!」
4人で共謀して隠し事してたんでしょ?
ほら、料理は上手く作れないし、看板娘は可愛いエリザがいるし、私の無能さ...不必要さに気付いたのかもね。
そりゃあ、お貴族様にあんな目に合わされてたんだもん、気持ちは分かるよ?
3人共、貴族が嫌いだもんね。
一応、私も貴族だったから...嫌悪感を隠すのも辛くなったってことなんでしょ?
ま、早めに皆の気持ちを知れて良かったと思おう!
仲良くしてると思ってたんだけど...ま、もうどうでもいっか...元々他人だしね。
「ま、ここはお母さんが私の為に買ってくれた訳だし、まだ成人してないから暫くは私がここの経営者だけど...私が完全に独り立ちしてここの利益がいらなくなったら、約束通りお安く買い取らせてあげるから安心してね。
私は約束をちゃんと守る人なので...。」
さてと、そうと決まれば荷物を纏めてきますか!
たしか、バレリーさんの所の2階が空いてた筈だから、バレリーさんに今日から借りられるか聞きに行こう。
んで、もしも無理だったら、今日はシーリンの所に泊めてもらおう。
「ミシェリー!どこに行こうとしてるんだ?
両親が君を探してるんだぞ?!」
「どこにって、私はこの家を出るから自分の部屋を片付けに行くのよ。
それに、探してるのは娘のエリザであって私じゃないでしょ。
もう、皆ちゃんと読んでないの?
解読した手紙に、オレンジに合うドレスがどうとか書いてあったし、確実にエリザを娘だと思ってるってことでしょー。
手紙の中で、私の特徴なんてかすってもいなかったから私は狙われてなんていないよ。
エリザにはお母さんが厳選した護衛もつくし、本人ももう訓練してるんでしょ?
なら、大丈夫大丈夫。」
「え?!」
「戸惑ってるみたいだけど、皆の気持ちは十分分かってるから安心してね。
今更改めて言われても私が傷付くだけだから言わなくても良いよ。
大丈夫だってー、私はもうあの頃のように何も出来ない幼子じゃないんだから。
それに、私、邪魔者扱いされるのが1番嫌いなの...知ってるでしょ?
じゃ、そう言うことだから!」
慌てて引き留めようとしてるみたいだけど、ここを買い取ったときにした約束を破ったりしないから大丈夫だってー。
まぁ、そっちは平気で約束したことを破ってきたんだけど、ま、仕方無いよねー...そこは諦めますよ。
酷い目に遭っていたから救い出して戸籍上の兄になったとは言え、元々は赤の他人だし、折角の休みである貴重な時間なんて使ってられないもんね。
エリザのことが好きなのはちょと前から気付いていたけど、ハァー、今までの時間ってなんだったんだろーなぁ...家族になれたって信じてたのに、裏切られるって辛いなぁ。
さてさて、準備をしましょう!
お気に入りのワンピースは勿論だけど、動きやすいようにズボンとシャツと...下着も入れなきゃだね!
靴は...今履いてるのと、あとは2足あればいいかな?
あぁ、リュックが欲しい...せめてショルダーバッグ。
この世界には無いから仕方ないんだけど、ボストンバッグ的なのしかないのよー...キャリーケースも無いしねー。
うん、飾ってた小物類は持ちきれないしもう諦めて、歯みがきとか傷薬とかの最低限の身の回りの物だけ持って、後は処分してもらえるように書き置きしといてっと!
ベッドとかの大型の家具は必要になってから買えば良いし、ここに置いていこう。
さ、準備出来たしバレリーさんの所に行こうかね。
あ、鍵かけてるから部屋には入れないけど扉のところにいるっぽいなぁ...それに、1階に降りたら面倒そうだし近道しよーっと!
生活魔法って、こういうときにかなり便利なんだよねー。
緊急時の生活魔法であるエアクッションを使えば、2階から飛び降りても大丈夫なんだもん。
窓からちょっと跳んで、エアクッションを使って衝撃を和らげてから地面に降りる......フフフ、完璧!
*
じゃあ、私なんかが守りたいとか言ったとしても何言ってるんだこいつ?としか思われないよね...邪魔でしかないもんね。
そうだよねー、私には適正が無いんだから...こういう扱いになってもおかしくないよねー。」
「ミシェリー、どうしたの?」
エリザ、今、どうしたの?って聞いたの?
は?エリザも、知ってたよね?
私が体力作りに参加したいってお願いしたとき、一緒にいたもんね?
もしかして、忘れたとか言うの?
そっかそっかー、2ヶ月も粘って取り付けた約束だったのになぁー。
そんな程度か...この人達にとっての私のお願いの価値って。
「私、1度も参加してないんだけど...どういうこと?
大きくなったら参加させてくれるって約束したよね?
同じ年のエリザの訓練を開始する頃には、体力作りにだけは参加しても良いって言ったよね?
あぁ、もしかして忘れてた?
それとも、流石にしつこいからとりあえず良いよって言っておいただけ?
私が忘れていればそれで良しとでも思ってたの?
もしも覚えていても、仕事をしていればなかなか時間が取れないだろうってことで、うやむやにして終わらせようって魂胆だったの?
へぇー、私ってそんなに邪魔だったんだー。
言ってよー、知らなかったよー、いいよいいよ、邪魔者はとっとと消えるから安心してね。」
「ミシェリー?!」
4人で共謀して隠し事してたんでしょ?
ほら、料理は上手く作れないし、看板娘は可愛いエリザがいるし、私の無能さ...不必要さに気付いたのかもね。
そりゃあ、お貴族様にあんな目に合わされてたんだもん、気持ちは分かるよ?
3人共、貴族が嫌いだもんね。
一応、私も貴族だったから...嫌悪感を隠すのも辛くなったってことなんでしょ?
ま、早めに皆の気持ちを知れて良かったと思おう!
仲良くしてると思ってたんだけど...ま、もうどうでもいっか...元々他人だしね。
「ま、ここはお母さんが私の為に買ってくれた訳だし、まだ成人してないから暫くは私がここの経営者だけど...私が完全に独り立ちしてここの利益がいらなくなったら、約束通りお安く買い取らせてあげるから安心してね。
私は約束をちゃんと守る人なので...。」
さてと、そうと決まれば荷物を纏めてきますか!
たしか、バレリーさんの所の2階が空いてた筈だから、バレリーさんに今日から借りられるか聞きに行こう。
んで、もしも無理だったら、今日はシーリンの所に泊めてもらおう。
「ミシェリー!どこに行こうとしてるんだ?
両親が君を探してるんだぞ?!」
「どこにって、私はこの家を出るから自分の部屋を片付けに行くのよ。
それに、探してるのは娘のエリザであって私じゃないでしょ。
もう、皆ちゃんと読んでないの?
解読した手紙に、オレンジに合うドレスがどうとか書いてあったし、確実にエリザを娘だと思ってるってことでしょー。
手紙の中で、私の特徴なんてかすってもいなかったから私は狙われてなんていないよ。
エリザにはお母さんが厳選した護衛もつくし、本人ももう訓練してるんでしょ?
なら、大丈夫大丈夫。」
「え?!」
「戸惑ってるみたいだけど、皆の気持ちは十分分かってるから安心してね。
今更改めて言われても私が傷付くだけだから言わなくても良いよ。
大丈夫だってー、私はもうあの頃のように何も出来ない幼子じゃないんだから。
それに、私、邪魔者扱いされるのが1番嫌いなの...知ってるでしょ?
じゃ、そう言うことだから!」
慌てて引き留めようとしてるみたいだけど、ここを買い取ったときにした約束を破ったりしないから大丈夫だってー。
まぁ、そっちは平気で約束したことを破ってきたんだけど、ま、仕方無いよねー...そこは諦めますよ。
酷い目に遭っていたから救い出して戸籍上の兄になったとは言え、元々は赤の他人だし、折角の休みである貴重な時間なんて使ってられないもんね。
エリザのことが好きなのはちょと前から気付いていたけど、ハァー、今までの時間ってなんだったんだろーなぁ...家族になれたって信じてたのに、裏切られるって辛いなぁ。
さてさて、準備をしましょう!
お気に入りのワンピースは勿論だけど、動きやすいようにズボンとシャツと...下着も入れなきゃだね!
靴は...今履いてるのと、あとは2足あればいいかな?
あぁ、リュックが欲しい...せめてショルダーバッグ。
この世界には無いから仕方ないんだけど、ボストンバッグ的なのしかないのよー...キャリーケースも無いしねー。
うん、飾ってた小物類は持ちきれないしもう諦めて、歯みがきとか傷薬とかの最低限の身の回りの物だけ持って、後は処分してもらえるように書き置きしといてっと!
ベッドとかの大型の家具は必要になってから買えば良いし、ここに置いていこう。
さ、準備出来たしバレリーさんの所に行こうかね。
あ、鍵かけてるから部屋には入れないけど扉のところにいるっぽいなぁ...それに、1階に降りたら面倒そうだし近道しよーっと!
生活魔法って、こういうときにかなり便利なんだよねー。
緊急時の生活魔法であるエアクッションを使えば、2階から飛び降りても大丈夫なんだもん。
窓からちょっと跳んで、エアクッションを使って衝撃を和らげてから地面に降りる......フフフ、完璧!
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