26 / 72
第26編「こんな日が毎日続けば幸せでしょうね」
しおりを挟む
夜の8時半を過ぎた頃、カラカラと玄関の扉が開き心地よい低音が言葉を紡ぎ落とす。
「ただいま」
「裕一郎様、おかえりなさいませ」
「おっ、お仕事お疲れさまです!!」
星川の横に並び頬を赤くして出迎える恋幸を見て、裕一郎にしては珍しくあからさまに驚いた表情を浮かべた。
そんな彼の様子に、星川にも『驚き』が伝染する。
裕一郎が自分以外の女性に対してここまではっきりと感情を表すのは、とても珍しいことであると既知していたからだ。
「……なぜ、小日向さんが?」
「お、お言葉に甘えて……泊まり、に、来ました……すみません……」
語尾にかけて消えていく言葉と、少しずつ足元に移動する恋幸の目線。
流れる沈黙に星川がフォローを入れようとしたタイミングで、裕一郎が「ふ」と小さく笑う。
「なるほど、そういうことでしたか」
「すみません……」
靴を脱ぐ彼の背中に恋幸が再び謝罪をこぼせば、裕一郎は体勢を変えてゆっくりと彼女に歩み寄り、その頭をぽんと撫でた。
「どうして謝るんですか? こんなにすぐ会えるとは思っていなかったので、少し驚いただけです。……お陰様で、疲れが吹き飛びましたよ。ありがとうございます」
「あっ、あ……そ、それならよかったです……はい……おかえりなさい、です……」
「……うん。ただいま」
(うん!? うん、だって! 裕一郎様も『うん』とか言うんだ……!? 素敵!!)
脳内に花畑が出来上がる恋幸には、そのすぐそばで星川が驚きに驚きを重ねていたことになど気づけるわけもない。
◇
星川と恋幸が先に床の間へ向かい夕飯の準備をしていると、手洗い・うがいを済ませた裕一郎が襖の向こうから顔を出す。
「……お二人に全て任せてしまってすみません」
「そんな……! 倉本様は仕事でお疲れなんですから、ゆっくりしていてください!」
「ふふ。そうですよ、裕一郎様。気にしないでください。それに、これが私の仕事ですから」
「……はい、ありがとうございます」
建前では気の利いたことを言う恋幸だが、心の中では「新妻気分で楽しい!」とうかれきっていた。
その証拠に、座布団に腰を下ろしてスーツのジャケットを脱ぎ、緩く畳んで自身の後ろに置く裕一郎の様子を見送る彼女の瞳孔はハート型になっている。
星川は二人にバレないよう小さく笑って座卓に人数分の取皿を置くと、「さあ、食べましょう」と言って今だ惚けて立ちすくんだままの恋幸の肩を軽く叩いた。
「いただきます」
全員で座卓を囲んで手を合わせ、軽く一礼してから各々箸を持ち料理をつまむ。今晩のメニューは、肉じゃが・鯖の味噌煮・味噌汁とほうれん草のおひたしだ。
そして、(星川のサポートがあったものの)その全てを調理したのは恋幸である。
故に反応が気になって仕方のない彼女は今、自身の食事もそっちのけで食い入るように裕一郎を監視……見ていた。その目はまさに獲物を狙うライオンで、星川は唇を引き結び笑いを噛み殺す。
「……」
(どきどき……)
よく味の染みたじゃがいもを箸で器用に持ち上げ口に運んだ裕一郎は、2、3回咀嚼したかと思えば手元に目線をやったままぴたりと動きを止めてしまった。
同時に、恋幸の心臓も止まる。
(ひゅっ……まずかったのかな……)
「裕一郎様、どうかされましたか?」
「……いえ、」
空気を読んだ“できる女”の星川がそれとなく声をかけると、彼は緩くかぶりを振って今度はほうれん草のおひたしを一口。
それから十数秒かけて飲み込み終えるなり、ゆっくりと顔を上げ呟くように言葉を落とした。
「間違っていたら本当にすみません。……今日の夕飯、作ったのは八重子さんじゃないですよね?」
「……!! ええ、はい。その通りです! 実は、今日は小日向様が作ってくださったんですよ」
嬉しそうな星川の返答を聞いて裕一郎は「なるほど」と一つ頷き、口の端を少しだけ持ち上げ恋幸の赤い顔に目線を移動させる。
「そ、の……お、お口に合いましたでしょうか……」
「ええ、とても。ありがとうございます」
「ど、どういたしましてです……」
「……胃袋を掴まなくても、私はどこにも行きませんよ」
「へ……!?」
考えを見透かされ耳から首まで赤く染まっていく彼女とは反対に、彼は全く動揺した様子を見せず小さく笑って食事を再開した。
星川はといえば、そんな裕一郎の言動に驚くやら二人の空気に当てられて暑いやらで、とりあえず温かい緑茶をすする。
「……はい……」
蚊の鳴く音よりも小さな声でそう返した恋幸は恥ずかしさから二人の方を見ることができず、手元の味噌煮を小さく切って口に含むといつもより多めに咀嚼した。
「ああ、そういえば! あの、小日向様に大事な話がありまして……」
夕飯を済ませた後。「洗い物は私がします」と立ち上がった裕一郎の背中を押し「私がするので先にお風呂に入って体を休めてください!」と床の間から追い出した恋幸は、星川と一緒に台所に立っていた。
洗い終えた食器を乾燥機に入れたタイミングで星川は思い出したような声を出し、なにやら申し訳無さそうな顔で恋幸に向き直る。
「……? どうしました?」
「その……まだまだ夜になると冷え込むでしょう? ですから、小日向様の部屋用に裕一郎様がエアコンを購入されたんですけど……」
(え? わざわざ私のために……? 裕一郎様やっぱり優しい……大好き……)
「業者さんが取り付けに来るのが明々後日で、ですから……それまで、夜は裕一郎様と一緒のお部屋で寝て頂くことになるんですけど、大丈夫かしら……?」
「……なん……」
3月も残り数日。夜空に向かって吐いた息は、まだわずかに白い。
「ただいま」
「裕一郎様、おかえりなさいませ」
「おっ、お仕事お疲れさまです!!」
星川の横に並び頬を赤くして出迎える恋幸を見て、裕一郎にしては珍しくあからさまに驚いた表情を浮かべた。
そんな彼の様子に、星川にも『驚き』が伝染する。
裕一郎が自分以外の女性に対してここまではっきりと感情を表すのは、とても珍しいことであると既知していたからだ。
「……なぜ、小日向さんが?」
「お、お言葉に甘えて……泊まり、に、来ました……すみません……」
語尾にかけて消えていく言葉と、少しずつ足元に移動する恋幸の目線。
流れる沈黙に星川がフォローを入れようとしたタイミングで、裕一郎が「ふ」と小さく笑う。
「なるほど、そういうことでしたか」
「すみません……」
靴を脱ぐ彼の背中に恋幸が再び謝罪をこぼせば、裕一郎は体勢を変えてゆっくりと彼女に歩み寄り、その頭をぽんと撫でた。
「どうして謝るんですか? こんなにすぐ会えるとは思っていなかったので、少し驚いただけです。……お陰様で、疲れが吹き飛びましたよ。ありがとうございます」
「あっ、あ……そ、それならよかったです……はい……おかえりなさい、です……」
「……うん。ただいま」
(うん!? うん、だって! 裕一郎様も『うん』とか言うんだ……!? 素敵!!)
脳内に花畑が出来上がる恋幸には、そのすぐそばで星川が驚きに驚きを重ねていたことになど気づけるわけもない。
◇
星川と恋幸が先に床の間へ向かい夕飯の準備をしていると、手洗い・うがいを済ませた裕一郎が襖の向こうから顔を出す。
「……お二人に全て任せてしまってすみません」
「そんな……! 倉本様は仕事でお疲れなんですから、ゆっくりしていてください!」
「ふふ。そうですよ、裕一郎様。気にしないでください。それに、これが私の仕事ですから」
「……はい、ありがとうございます」
建前では気の利いたことを言う恋幸だが、心の中では「新妻気分で楽しい!」とうかれきっていた。
その証拠に、座布団に腰を下ろしてスーツのジャケットを脱ぎ、緩く畳んで自身の後ろに置く裕一郎の様子を見送る彼女の瞳孔はハート型になっている。
星川は二人にバレないよう小さく笑って座卓に人数分の取皿を置くと、「さあ、食べましょう」と言って今だ惚けて立ちすくんだままの恋幸の肩を軽く叩いた。
「いただきます」
全員で座卓を囲んで手を合わせ、軽く一礼してから各々箸を持ち料理をつまむ。今晩のメニューは、肉じゃが・鯖の味噌煮・味噌汁とほうれん草のおひたしだ。
そして、(星川のサポートがあったものの)その全てを調理したのは恋幸である。
故に反応が気になって仕方のない彼女は今、自身の食事もそっちのけで食い入るように裕一郎を監視……見ていた。その目はまさに獲物を狙うライオンで、星川は唇を引き結び笑いを噛み殺す。
「……」
(どきどき……)
よく味の染みたじゃがいもを箸で器用に持ち上げ口に運んだ裕一郎は、2、3回咀嚼したかと思えば手元に目線をやったままぴたりと動きを止めてしまった。
同時に、恋幸の心臓も止まる。
(ひゅっ……まずかったのかな……)
「裕一郎様、どうかされましたか?」
「……いえ、」
空気を読んだ“できる女”の星川がそれとなく声をかけると、彼は緩くかぶりを振って今度はほうれん草のおひたしを一口。
それから十数秒かけて飲み込み終えるなり、ゆっくりと顔を上げ呟くように言葉を落とした。
「間違っていたら本当にすみません。……今日の夕飯、作ったのは八重子さんじゃないですよね?」
「……!! ええ、はい。その通りです! 実は、今日は小日向様が作ってくださったんですよ」
嬉しそうな星川の返答を聞いて裕一郎は「なるほど」と一つ頷き、口の端を少しだけ持ち上げ恋幸の赤い顔に目線を移動させる。
「そ、の……お、お口に合いましたでしょうか……」
「ええ、とても。ありがとうございます」
「ど、どういたしましてです……」
「……胃袋を掴まなくても、私はどこにも行きませんよ」
「へ……!?」
考えを見透かされ耳から首まで赤く染まっていく彼女とは反対に、彼は全く動揺した様子を見せず小さく笑って食事を再開した。
星川はといえば、そんな裕一郎の言動に驚くやら二人の空気に当てられて暑いやらで、とりあえず温かい緑茶をすする。
「……はい……」
蚊の鳴く音よりも小さな声でそう返した恋幸は恥ずかしさから二人の方を見ることができず、手元の味噌煮を小さく切って口に含むといつもより多めに咀嚼した。
「ああ、そういえば! あの、小日向様に大事な話がありまして……」
夕飯を済ませた後。「洗い物は私がします」と立ち上がった裕一郎の背中を押し「私がするので先にお風呂に入って体を休めてください!」と床の間から追い出した恋幸は、星川と一緒に台所に立っていた。
洗い終えた食器を乾燥機に入れたタイミングで星川は思い出したような声を出し、なにやら申し訳無さそうな顔で恋幸に向き直る。
「……? どうしました?」
「その……まだまだ夜になると冷え込むでしょう? ですから、小日向様の部屋用に裕一郎様がエアコンを購入されたんですけど……」
(え? わざわざ私のために……? 裕一郎様やっぱり優しい……大好き……)
「業者さんが取り付けに来るのが明々後日で、ですから……それまで、夜は裕一郎様と一緒のお部屋で寝て頂くことになるんですけど、大丈夫かしら……?」
「……なん……」
3月も残り数日。夜空に向かって吐いた息は、まだわずかに白い。
0
お気に入りに追加
74
あなたにおすすめの小説
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
【本編完結】若き公爵の子を授かった夫人は、愛する夫のために逃げ出した。 一方公爵様は、妻死亡説が流れようとも諦めません!
はづも
恋愛
本編完結済み。番外編がたまに投稿されたりされなかったりします。
伯爵家に生まれたカレン・アーネストは、20歳のとき、幼馴染でもある若き公爵、ジョンズワート・デュライトの妻となった。
しかし、ジョンズワートはカレンを愛しているわけではない。
当時12歳だったカレンの額に傷を負わせた彼は、その責任を取るためにカレンと結婚したのである。
……本当に好きな人を、諦めてまで。
幼い頃からずっと好きだった彼のために、早く身を引かなければ。
そう思っていたのに、初夜の一度でカレンは懐妊。
このままでは、ジョンズワートが一生自分に縛られてしまう。
夫を想うが故に、カレンは妊娠したことを隠して姿を消した。
愛する人を縛りたくないヒロインと、死亡説が流れても好きな人を諦めることができないヒーローの、両片想い・幼馴染・すれ違い・ハッピーエンドなお話です。
愛すべきマリア
志波 連
恋愛
幼い頃に婚約し、定期的な交流は続けていたものの、互いにこの結婚の意味をよく理解していたため、つかず離れずの穏やかな関係を築いていた。
学園を卒業し、第一王子妃教育も終えたマリアが留学から戻った兄と一緒に参加した夜会で、令嬢たちに囲まれた。
家柄も美貌も優秀さも全て揃っているマリアに嫉妬したレイラに指示された女たちは、彼女に嫌味の礫を投げつける。
早めに帰ろうという兄が呼んでいると知らせを受けたマリアが発見されたのは、王族の居住区に近い階段の下だった。
頭から血を流し、意識を失っている状態のマリアはすぐさま医務室に運ばれるが、意識が戻ることは無かった。
その日から十日、やっと目を覚ましたマリアは精神年齢が大幅に退行し、言葉遣いも仕草も全て三歳児と同レベルになっていたのだ。
体は16歳で心は3歳となってしまったマリアのためにと、兄が婚約の辞退を申し出た。
しかし、初めから結婚に重きを置いていなかった皇太子が「面倒だからこのまま結婚する」と言いだし、予定通りマリアは婚姻式に臨むことになった。
他サイトでも掲載しています。
表紙は写真ACより転載しました。
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
前略、旦那様……幼馴染と幸せにお過ごし下さい【完結】
迷い人
恋愛
私、シア・エムリスは英知の塔で知識を蓄えた、賢者。
ある日、賢者の天敵に襲われたところを、人獣族のランディに救われ一目惚れ。
自らの有能さを盾に婚姻をしたのだけど……夫であるはずのランディは、私よりも幼馴染が大切らしい。
「だから、王様!! この婚姻無効にしてください!!」
「My天使の願いなら仕方ないなぁ~(*´ω`*)」
※表現には実際と違う場合があります。
そうして、私は婚姻が完全に成立する前に、離婚を成立させたのだったのだけど……。
私を可愛がる国王夫婦は、私を妻に迎えた者に国を譲ると言い出すのだった。
※AIイラスト、キャラ紹介、裏設定を『作品のオマケ』で掲載しています。
※私の我儘で、イチャイチャどまりのR18→R15への変更になりました。 ごめんなさい。
不能と噂される皇帝の後宮に放り込まれた姫は恩返しをする
矢野りと
恋愛
不能と噂される隣国の皇帝の後宮に、牛100頭と交換で送り込まれた貧乏小国の姫。
『なんでですか!せめて牛150頭と交換してほしかったですー』と叫んでいる。
『フンガァッ』と鼻息荒く女達の戦いの場に勢い込んで来てみれば、そこはまったりパラダイスだった…。
『なんか悪いですわね~♪』と三食昼寝付き生活を満喫する姫は自分の特技を活かして皇帝に恩返しすることに。
不能?な皇帝と勘違い姫の恋の行方はどうなるのか。
※設定はゆるいです。
※たくさん笑ってください♪
※お気に入り登録、感想有り難うございます♪執筆の励みにしております!
側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります。
とうや
恋愛
「私はシャーロットを妻にしようと思う。君は側妃になってくれ」
成婚の儀を迎える半年前。王太子セオドアは、15年も婚約者だったエマにそう言った。微笑んだままのエマ・シーグローブ公爵令嬢と、驚きの余り硬直する近衛騎士ケイレブ・シェパード。幼馴染だった3人の関係は、シャーロットという少女によって崩れた。
「側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります」
********************************************
ATTENTION
********************************************
*世界軸は『側近候補を外されて覚醒したら〜』あたりの、なんちゃってヨーロッパ風。魔法はあるけれど魔王もいないし神様も遠い存在。そんなご都合主義で設定うすうすの世界です。
*いつものような残酷な表現はありませんが、倫理観に難ありで軽い胸糞です。タグを良くご覧ください。
*R-15は保険です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる