1 / 72
第1編「エスパーではありません、声に出ていますよ」
しおりを挟む
「結婚してください……」
「……はい?」
「……、……あっ!?」
どうしてこんな事になってしまったのか? 彼女はいったん落ち着いて一日の行動を振り返る。
(おおっ、お、おちゅいつて……!!)
……そう、落ち着いて。
◇
彼女――小日向恋幸は、とくべつ有名というわけではないがそこそこ売れている“はず”の、いわゆる中の中ポジションに収まっている小説家。
得意ジャンルは恋愛、苦手ジャンルはホラー。処女作であり代表作品の『未来まで愛して、旦那様!』は現在3巻まで絶賛発売中だ。
そんな彼女は、今日も原稿作業……とは建前で、迫りくる締め切りから現実逃避をするために行きつけの『モチダ珈琲』という喫茶店へやって来たのである。
「いらっしゃいま……あら、小日向ちゃん!」
「店長さん、こんにちは。お疲れ様です!」
「こんにちは。禁煙席で良かったわよね?」
「はい!」
「好きな席にどうぞ。お冷とおしぼり持ってくるわね」
「お願いします!」
半年間、週5ペースで通っているうちに店長をはじめとした従業員にはしっかりと顔を覚えられ、今ではオーダー時に「いつもの!」と言うだけでメロンソーダが出てくるようになった。
ベタな状況・設定に謎の憧れを持つ恋幸は、たったそれだけで「ふふん、偉い人になった気分!」と心の中で得意気になる。
「今日もお仕事?」
「はい!」
「新刊、楽しみにしてるわ。頑張ってね」
「ありがとうございます、頑張ります!」
「ふふ、ごゆっくり」
「ゆっくりしまくります!」
恋幸はカウンター席に着き店員と手を振って別れたあと、トートバッグからノートパソコンを取り出しテーブルに置いて電源を入れた。
おしぼりで手を拭いてから執筆ツールを開き画面を眺めるものの、行き詰まった今の場面を打開できそうな名案が彼女の頭にふわりと降ってくるわけではない。
(うーん、うーん……)
開きっぱなしのページを無意味に何度も上下にスクロールしながら、恋幸は立てかけてあるメニューへ目を走らせる。
(……! ショコラケーキだ!)
すると、あら不思議。暇を持て余していた彼女の左手が勝手に呼び出しボタンをぽちっとな。
ピッ! ピンポーン!
「失礼します、お伺いします」
「えっと、この…『ほのかなブランデー香る濃厚クリーム入りショコラケーキ』を1つ、追加でお願いします!」
「ショコラケーキが追加でお1つですね、少々お待ちください」
「はい……」
たいがい、商品名は従業員に対してフルで読み上げる必要がないものだ。
クリームソーダおいしい、ショコラケーキあまい。窓の外でたわむれるセグロセキレイかわいい。
今の恋幸の脳内にあるのは、そんな語彙力の低下した考えのみであった。なぜなら、
(続き、何も浮かばない……)
あらかじめプロットを組んでいるためストーリー展開で悩むことはないのだが、浮かんでいる場面までの空白を埋めるのが難しいのである。
そうこうしている間に時刻は正午を迎えており、恋幸は進まない原稿に焦燥感を覚えつつも『腹が減っては戦ができぬ』と自身に言い聞かせ、お昼ご飯用のハッシュドビーフを追加注文。
「いらっしゃいませー! こちらにお名前を書いてお待ちください……!」
「いらっしゃいませ! 何名様でしょうか?」
「申し訳ありません……! 順番にご案内しますのでおかけになってお待ちください!」
いまさらではあるが、どうにも先ほどから店内が騒がしい。
絶え間なく鳴り響いている呼び出し音が気になった恋幸は、椅子に座ったまま体勢を変えてホールに目をやる。すると、待合スペースはいつの間にか大勢の客で賑わっていた。
大声ではしゃぐ幼児、イライラした様子で何度も腕時計を確認する中年男性、楽しげに会話を交わすご婦人方……軽く数えただけで10人はいるだろうか。
(ハッ……!? そっか、お昼休みのランチブーストタイム……!!)
改めて客席を見渡すと、カウンター席以外はすっかり埋まってしまっている。
作業がはかどっているわけでもないのだから、ここは一度店を出よう。そう考えた恋幸がふうと息を吐いてノートパソコンを閉じた――……その時だった。
「お待たせしました、こちらの席にどうぞ。ご注文お決まりでしたらお伺いします」
「ありがとうございます。ブレンドコーヒーを1つ、お願いします」
さざ波のように穏やかで低く落ち着いた声が彼女の鼓膜を優しく揺らし、ふわりと鼻をかすめた甘い香りが強く印象に残る。
恋幸はつい動きを止めてしまっていたのだが、隣から聞こえた椅子を引く音で我に返り、勢い良くそちらに目をやった。
「――!!」
それが全ての始まりであり、同時に終わりでもある。
「ブレンドコーヒーですね、かしこまりました。少々お待ちください」
「はい」
(な……なな、なんっ……な……っ!!)
ナンの話しかできなくなった恋幸の目は、右隣の人物に釘付けであった。
「……? あの、何か御用ですか?」
眼鏡のふちを長い指でくいと持ち上げながら訝しげに恋幸を見る男性の瞳は、アクアマリンで作られているのだろうかと錯覚するほど美しい空色。
いわゆる『イケメン』に部類される整った顔立ちに加えて黒髪が白い肌に映えており、薄い唇が開かれると先ほど耳にした心地よい低音が言葉を紡ぎ落す……のだが、肝心の内容は全て恋幸に届くことなく右から左へ流れていく。
なぜなら彼女は今、雷に打たれたような衝撃を受けているからだ。
(あっ、あ……ま、間違いない……っ! 彼は、)
その理由は語ると少しだけ長くな
「け……」
「……? け?」
「結婚してください……」
「……はい?」
「……、……あっ!?」
……そして冒頭へ戻る。
「……はい?」
「……、……あっ!?」
どうしてこんな事になってしまったのか? 彼女はいったん落ち着いて一日の行動を振り返る。
(おおっ、お、おちゅいつて……!!)
……そう、落ち着いて。
◇
彼女――小日向恋幸は、とくべつ有名というわけではないがそこそこ売れている“はず”の、いわゆる中の中ポジションに収まっている小説家。
得意ジャンルは恋愛、苦手ジャンルはホラー。処女作であり代表作品の『未来まで愛して、旦那様!』は現在3巻まで絶賛発売中だ。
そんな彼女は、今日も原稿作業……とは建前で、迫りくる締め切りから現実逃避をするために行きつけの『モチダ珈琲』という喫茶店へやって来たのである。
「いらっしゃいま……あら、小日向ちゃん!」
「店長さん、こんにちは。お疲れ様です!」
「こんにちは。禁煙席で良かったわよね?」
「はい!」
「好きな席にどうぞ。お冷とおしぼり持ってくるわね」
「お願いします!」
半年間、週5ペースで通っているうちに店長をはじめとした従業員にはしっかりと顔を覚えられ、今ではオーダー時に「いつもの!」と言うだけでメロンソーダが出てくるようになった。
ベタな状況・設定に謎の憧れを持つ恋幸は、たったそれだけで「ふふん、偉い人になった気分!」と心の中で得意気になる。
「今日もお仕事?」
「はい!」
「新刊、楽しみにしてるわ。頑張ってね」
「ありがとうございます、頑張ります!」
「ふふ、ごゆっくり」
「ゆっくりしまくります!」
恋幸はカウンター席に着き店員と手を振って別れたあと、トートバッグからノートパソコンを取り出しテーブルに置いて電源を入れた。
おしぼりで手を拭いてから執筆ツールを開き画面を眺めるものの、行き詰まった今の場面を打開できそうな名案が彼女の頭にふわりと降ってくるわけではない。
(うーん、うーん……)
開きっぱなしのページを無意味に何度も上下にスクロールしながら、恋幸は立てかけてあるメニューへ目を走らせる。
(……! ショコラケーキだ!)
すると、あら不思議。暇を持て余していた彼女の左手が勝手に呼び出しボタンをぽちっとな。
ピッ! ピンポーン!
「失礼します、お伺いします」
「えっと、この…『ほのかなブランデー香る濃厚クリーム入りショコラケーキ』を1つ、追加でお願いします!」
「ショコラケーキが追加でお1つですね、少々お待ちください」
「はい……」
たいがい、商品名は従業員に対してフルで読み上げる必要がないものだ。
クリームソーダおいしい、ショコラケーキあまい。窓の外でたわむれるセグロセキレイかわいい。
今の恋幸の脳内にあるのは、そんな語彙力の低下した考えのみであった。なぜなら、
(続き、何も浮かばない……)
あらかじめプロットを組んでいるためストーリー展開で悩むことはないのだが、浮かんでいる場面までの空白を埋めるのが難しいのである。
そうこうしている間に時刻は正午を迎えており、恋幸は進まない原稿に焦燥感を覚えつつも『腹が減っては戦ができぬ』と自身に言い聞かせ、お昼ご飯用のハッシュドビーフを追加注文。
「いらっしゃいませー! こちらにお名前を書いてお待ちください……!」
「いらっしゃいませ! 何名様でしょうか?」
「申し訳ありません……! 順番にご案内しますのでおかけになってお待ちください!」
いまさらではあるが、どうにも先ほどから店内が騒がしい。
絶え間なく鳴り響いている呼び出し音が気になった恋幸は、椅子に座ったまま体勢を変えてホールに目をやる。すると、待合スペースはいつの間にか大勢の客で賑わっていた。
大声ではしゃぐ幼児、イライラした様子で何度も腕時計を確認する中年男性、楽しげに会話を交わすご婦人方……軽く数えただけで10人はいるだろうか。
(ハッ……!? そっか、お昼休みのランチブーストタイム……!!)
改めて客席を見渡すと、カウンター席以外はすっかり埋まってしまっている。
作業がはかどっているわけでもないのだから、ここは一度店を出よう。そう考えた恋幸がふうと息を吐いてノートパソコンを閉じた――……その時だった。
「お待たせしました、こちらの席にどうぞ。ご注文お決まりでしたらお伺いします」
「ありがとうございます。ブレンドコーヒーを1つ、お願いします」
さざ波のように穏やかで低く落ち着いた声が彼女の鼓膜を優しく揺らし、ふわりと鼻をかすめた甘い香りが強く印象に残る。
恋幸はつい動きを止めてしまっていたのだが、隣から聞こえた椅子を引く音で我に返り、勢い良くそちらに目をやった。
「――!!」
それが全ての始まりであり、同時に終わりでもある。
「ブレンドコーヒーですね、かしこまりました。少々お待ちください」
「はい」
(な……なな、なんっ……な……っ!!)
ナンの話しかできなくなった恋幸の目は、右隣の人物に釘付けであった。
「……? あの、何か御用ですか?」
眼鏡のふちを長い指でくいと持ち上げながら訝しげに恋幸を見る男性の瞳は、アクアマリンで作られているのだろうかと錯覚するほど美しい空色。
いわゆる『イケメン』に部類される整った顔立ちに加えて黒髪が白い肌に映えており、薄い唇が開かれると先ほど耳にした心地よい低音が言葉を紡ぎ落す……のだが、肝心の内容は全て恋幸に届くことなく右から左へ流れていく。
なぜなら彼女は今、雷に打たれたような衝撃を受けているからだ。
(あっ、あ……ま、間違いない……っ! 彼は、)
その理由は語ると少しだけ長くな
「け……」
「……? け?」
「結婚してください……」
「……はい?」
「……、……あっ!?」
……そして冒頭へ戻る。
0
お気に入りに追加
74
あなたにおすすめの小説
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
【本編完結】若き公爵の子を授かった夫人は、愛する夫のために逃げ出した。 一方公爵様は、妻死亡説が流れようとも諦めません!
はづも
恋愛
本編完結済み。番外編がたまに投稿されたりされなかったりします。
伯爵家に生まれたカレン・アーネストは、20歳のとき、幼馴染でもある若き公爵、ジョンズワート・デュライトの妻となった。
しかし、ジョンズワートはカレンを愛しているわけではない。
当時12歳だったカレンの額に傷を負わせた彼は、その責任を取るためにカレンと結婚したのである。
……本当に好きな人を、諦めてまで。
幼い頃からずっと好きだった彼のために、早く身を引かなければ。
そう思っていたのに、初夜の一度でカレンは懐妊。
このままでは、ジョンズワートが一生自分に縛られてしまう。
夫を想うが故に、カレンは妊娠したことを隠して姿を消した。
愛する人を縛りたくないヒロインと、死亡説が流れても好きな人を諦めることができないヒーローの、両片想い・幼馴染・すれ違い・ハッピーエンドなお話です。
愛すべきマリア
志波 連
恋愛
幼い頃に婚約し、定期的な交流は続けていたものの、互いにこの結婚の意味をよく理解していたため、つかず離れずの穏やかな関係を築いていた。
学園を卒業し、第一王子妃教育も終えたマリアが留学から戻った兄と一緒に参加した夜会で、令嬢たちに囲まれた。
家柄も美貌も優秀さも全て揃っているマリアに嫉妬したレイラに指示された女たちは、彼女に嫌味の礫を投げつける。
早めに帰ろうという兄が呼んでいると知らせを受けたマリアが発見されたのは、王族の居住区に近い階段の下だった。
頭から血を流し、意識を失っている状態のマリアはすぐさま医務室に運ばれるが、意識が戻ることは無かった。
その日から十日、やっと目を覚ましたマリアは精神年齢が大幅に退行し、言葉遣いも仕草も全て三歳児と同レベルになっていたのだ。
体は16歳で心は3歳となってしまったマリアのためにと、兄が婚約の辞退を申し出た。
しかし、初めから結婚に重きを置いていなかった皇太子が「面倒だからこのまま結婚する」と言いだし、予定通りマリアは婚姻式に臨むことになった。
他サイトでも掲載しています。
表紙は写真ACより転載しました。
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
前略、旦那様……幼馴染と幸せにお過ごし下さい【完結】
迷い人
恋愛
私、シア・エムリスは英知の塔で知識を蓄えた、賢者。
ある日、賢者の天敵に襲われたところを、人獣族のランディに救われ一目惚れ。
自らの有能さを盾に婚姻をしたのだけど……夫であるはずのランディは、私よりも幼馴染が大切らしい。
「だから、王様!! この婚姻無効にしてください!!」
「My天使の願いなら仕方ないなぁ~(*´ω`*)」
※表現には実際と違う場合があります。
そうして、私は婚姻が完全に成立する前に、離婚を成立させたのだったのだけど……。
私を可愛がる国王夫婦は、私を妻に迎えた者に国を譲ると言い出すのだった。
※AIイラスト、キャラ紹介、裏設定を『作品のオマケ』で掲載しています。
※私の我儘で、イチャイチャどまりのR18→R15への変更になりました。 ごめんなさい。
不能と噂される皇帝の後宮に放り込まれた姫は恩返しをする
矢野りと
恋愛
不能と噂される隣国の皇帝の後宮に、牛100頭と交換で送り込まれた貧乏小国の姫。
『なんでですか!せめて牛150頭と交換してほしかったですー』と叫んでいる。
『フンガァッ』と鼻息荒く女達の戦いの場に勢い込んで来てみれば、そこはまったりパラダイスだった…。
『なんか悪いですわね~♪』と三食昼寝付き生活を満喫する姫は自分の特技を活かして皇帝に恩返しすることに。
不能?な皇帝と勘違い姫の恋の行方はどうなるのか。
※設定はゆるいです。
※たくさん笑ってください♪
※お気に入り登録、感想有り難うございます♪執筆の励みにしております!
側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります。
とうや
恋愛
「私はシャーロットを妻にしようと思う。君は側妃になってくれ」
成婚の儀を迎える半年前。王太子セオドアは、15年も婚約者だったエマにそう言った。微笑んだままのエマ・シーグローブ公爵令嬢と、驚きの余り硬直する近衛騎士ケイレブ・シェパード。幼馴染だった3人の関係は、シャーロットという少女によって崩れた。
「側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります」
********************************************
ATTENTION
********************************************
*世界軸は『側近候補を外されて覚醒したら〜』あたりの、なんちゃってヨーロッパ風。魔法はあるけれど魔王もいないし神様も遠い存在。そんなご都合主義で設定うすうすの世界です。
*いつものような残酷な表現はありませんが、倫理観に難ありで軽い胸糞です。タグを良くご覧ください。
*R-15は保険です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる