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お腹が痛い
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ヨッシーのショートshort「お腹が痛い」
ギュルギュルギュル、ギュルーン、
お腹が痛い。
久しぶりの腹痛だ。
大人になってからは、滅多にならなかった。何年ぶりだろう、記憶が遠い。
何か、悪い物でも食べたかな?
うーん、
思い浮かばない。
何か、冷たい物でも飲み過ぎたかな?
うーん、
思い浮かばない。
おかしい、
でも、痛い。
お腹が絞られるように、捻られるように、突かれるように、痛い。
たまらない……我慢できない……
ダッダッダッ、ダッ、
トイレに走る。
「うっうううーん、(汗)」
何も出ない。
下痢ではないのか?
「うっうううーん、(汗)」
やはり、何も出ない。
ギュルギュルギュル、ギュルーン、
相変わらず、お腹からは派手な音だけが鳴り響く。
何処が痛いのだろう?
痛い箇所を確認してみる。
左上、右上、右下、左下、
グルリと押してみる。
解らない。
一体、どこが痛いか解らない。
ギュルギュルギュル、ギュルーン、
派手な音だけが鳴り響く。
痛みが、ますます増してきた。
もう、通常の姿勢では座っていられない。
腰を曲げ、膝を合わせ、身体をひねる。
「うっうううーん、(汗)」
私は唸り続ける。
頭の中では、便が出たさわやかな姿を想像する。
ふんふんふん、
高原の清々しい開放感。すべてを出し切り、恍惚の表情~
ギュルギュルギュル、ギュルーン、
妄想は吹き飛んだ。現実に戻る。
しかし、出ないな。
一体、私のお腹はどうなってしまったのだろう?
まさか、
私のお腹の中の堆積物が、揚々な物質と融合し複雑な化学反応をし、まったく違う物質へと変化しているのではないのか?
その新たな物質が生み出される過程で、痛みや発熱が生じ、それが新物質への条件なのか、
ノーベル賞ものの大発見か!!
いやいや、違う。
そんなバカな事が、起きるワケはない。
落ち着け、落ち着け、
ただの腹痛だ。
あまり痛さに、思考がおかしくなっている。冷静に対処しなくては、
ギュルギュルギュル、ギュルーン、
再び、鳴り響く音。
限界だ、薬を飲もう。
ガチャ、
私はズボンを下げたままトイレを出た。
バタバタバタ、
「誰にも見られていないな」
こっそりとリビングへと向かう。
ガサガサガサ、
慌てて薬を探す。
何処だ、
ここに置いてあったはずだが?
ガサガサガサ、
ない、
ギュルギュルギュル、ギュルーン、
また、痛みが増してきた。
何処だ、何処だ、何処だーー
「あった、引き出しの中に」
「○露丸!」
「成人は三つ」
「急げ」
カランカラン、ゴックン、
私は、コップの水と共に○露丸を飲み込んだ。
うげーっ、まずい。
この苦味と辛味、臭いもまずい。
後味も、たらない。
なんて、まずい薬なんだ。
しかし、そんな事を言っている場合ではない。早く、この腹痛を治めなくては、
効け、
早く効け、
私は神に祈った。
ギュルギュルギュル、ギュルーン、プチッ、
おや、さっきより変化が生じたぞ。
祈りが効いたのか?
よし、もう少しだ。
ギギュ、
一気に出すぞ。
確か、ヘソの左側に便秘に良いツボがあると聞いたことがある。
そこを強く押す。
ギギュ、
そして、順番に大腸の形にマッサージする。正確な場所ではないが、やるしかない。
ギギュ、
ピチュ、(食事中の皆様、すいません)
突破口が、見えてきた。
いけー、突き破れ!
ドバババババーーー(食事中の皆様、本当にすいません)
終わった、
戦いは終わった。
私の長い戦いは終わった。
さらば、便。
さらば、腹痛。
さらば、私の苦痛の時よ、
私は、いつまでも出続く便たちにお別れをし、餞別の言葉を送った。
さよおなら、
プッ…
ギュルギュルギュル、ギュルーン、
お腹が痛い。
久しぶりの腹痛だ。
大人になってからは、滅多にならなかった。何年ぶりだろう、記憶が遠い。
何か、悪い物でも食べたかな?
うーん、
思い浮かばない。
何か、冷たい物でも飲み過ぎたかな?
うーん、
思い浮かばない。
おかしい、
でも、痛い。
お腹が絞られるように、捻られるように、突かれるように、痛い。
たまらない……我慢できない……
ダッダッダッ、ダッ、
トイレに走る。
「うっうううーん、(汗)」
何も出ない。
下痢ではないのか?
「うっうううーん、(汗)」
やはり、何も出ない。
ギュルギュルギュル、ギュルーン、
相変わらず、お腹からは派手な音だけが鳴り響く。
何処が痛いのだろう?
痛い箇所を確認してみる。
左上、右上、右下、左下、
グルリと押してみる。
解らない。
一体、どこが痛いか解らない。
ギュルギュルギュル、ギュルーン、
派手な音だけが鳴り響く。
痛みが、ますます増してきた。
もう、通常の姿勢では座っていられない。
腰を曲げ、膝を合わせ、身体をひねる。
「うっうううーん、(汗)」
私は唸り続ける。
頭の中では、便が出たさわやかな姿を想像する。
ふんふんふん、
高原の清々しい開放感。すべてを出し切り、恍惚の表情~
ギュルギュルギュル、ギュルーン、
妄想は吹き飛んだ。現実に戻る。
しかし、出ないな。
一体、私のお腹はどうなってしまったのだろう?
まさか、
私のお腹の中の堆積物が、揚々な物質と融合し複雑な化学反応をし、まったく違う物質へと変化しているのではないのか?
その新たな物質が生み出される過程で、痛みや発熱が生じ、それが新物質への条件なのか、
ノーベル賞ものの大発見か!!
いやいや、違う。
そんなバカな事が、起きるワケはない。
落ち着け、落ち着け、
ただの腹痛だ。
あまり痛さに、思考がおかしくなっている。冷静に対処しなくては、
ギュルギュルギュル、ギュルーン、
再び、鳴り響く音。
限界だ、薬を飲もう。
ガチャ、
私はズボンを下げたままトイレを出た。
バタバタバタ、
「誰にも見られていないな」
こっそりとリビングへと向かう。
ガサガサガサ、
慌てて薬を探す。
何処だ、
ここに置いてあったはずだが?
ガサガサガサ、
ない、
ギュルギュルギュル、ギュルーン、
また、痛みが増してきた。
何処だ、何処だ、何処だーー
「あった、引き出しの中に」
「○露丸!」
「成人は三つ」
「急げ」
カランカラン、ゴックン、
私は、コップの水と共に○露丸を飲み込んだ。
うげーっ、まずい。
この苦味と辛味、臭いもまずい。
後味も、たらない。
なんて、まずい薬なんだ。
しかし、そんな事を言っている場合ではない。早く、この腹痛を治めなくては、
効け、
早く効け、
私は神に祈った。
ギュルギュルギュル、ギュルーン、プチッ、
おや、さっきより変化が生じたぞ。
祈りが効いたのか?
よし、もう少しだ。
ギギュ、
一気に出すぞ。
確か、ヘソの左側に便秘に良いツボがあると聞いたことがある。
そこを強く押す。
ギギュ、
そして、順番に大腸の形にマッサージする。正確な場所ではないが、やるしかない。
ギギュ、
ピチュ、(食事中の皆様、すいません)
突破口が、見えてきた。
いけー、突き破れ!
ドバババババーーー(食事中の皆様、本当にすいません)
終わった、
戦いは終わった。
私の長い戦いは終わった。
さらば、便。
さらば、腹痛。
さらば、私の苦痛の時よ、
私は、いつまでも出続く便たちにお別れをし、餞別の言葉を送った。
さよおなら、
プッ…
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