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第1章 女神の一番長い日

女神の一番長い日 13

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「さあねぇ、もう決済は下りてるんじゃないのか? まあ、もうちょっと待てや!」
 その隊長の発言に公安7課の人はついに激怒。
「小賢しい! そんな言い訳は聞きたくはないわ!」
 公安7課の人は2人の部下を見て命令しました。
「いくぞ!」
「はっ!」
 いよいよ3人は宇宙人を連行する気のようです。が、ここで電子音が。それは公安7課の人のスマホでした。
 公安7課の人はスーツの内ポケットからスマホを取り出しました。
「誰だ、こんなときに?」
 すると公安7課の人は、その画面を見て驚きました。
「け、警察庁総監?・・・」
 この一言で部屋の空気が変わりました。
 公安7課の人はスマホを耳に持って行き、電話に出ました。
「はい、私です・・・ ええ!?」
 公安7課の人の顔色が急変しました。
「わ、わかりました・・・」
 公安7課の人はスマホの電話を切り、つぶやきました。
「ふっ、こんなにも早く承認が下りるとはな?」
 そして2人の部下に声をかけました。
「おい!」
 そして首を横に振りました。すると2人は宇宙人の腕にかけた手を離しました。
 公安7課の人は横目で隊長を見て、
「ふっ」
 と捨てゼリフ。そのまま2人の部下を伴って、部屋を出て行きました。宇宙人にとってどうやら事態は好転したようです。が、次の瞬間、別の災難が降りかかってきました。
 ドアが閉まると、今度は橋本隊員が再び隊長に喰ってかかったのです。橋本隊員は宇宙人を横目で見て、
「隊長! ほんとうにこいつをテレストリアルガードうちに入れる気ですか!?」
「ああ、そのつもりだ!」
「こいつ、宇宙人エイリアンですよ!?」
「なんだ、嫌か?」
「ああ、嫌です! テレストリアルガードは地球防衛チームでしょ!? なんでわざわざ宇宙人エイリアンを雇わなくっちゃいけないんですか!?」
 隊長は宇宙人を見て、
「彼女は重要な人材だ。またユミル星人が襲ってきたら、彼女には最前線に立ってもらおうと思ってる。彼女が発する光弾やビームがあれば、やつらを簡単に押し返せるはずだ!」
「んな、バカな! こいつは我々に牙を剥いたんだ、数時間前に! 信用できるわけないじゃんか!」
 橋本隊員は再び宇宙人を見て、
「こんなやつと仕事できんかよ! もしどうしてもこいつをテレストリアルガードに入れるんなら、オレはここを辞めます!」
 テレストリアルガードを辞める・・・ その言葉に残りの2人の隊員も反応してしまいました。
「は、橋本さん?・・・」
 しかし、隊長の反応は逆でした。
「どうぞ、どうぞ、お好きなように!」
 残り2人の隊員は、その言葉にも反応しました。
「た、隊長?・・・」
「ああ、辞めますよ! 辞めりゃいいんだろ!」
 橋本隊員はついにブチ切れました。そしてそのままドアに向かいました。本当に出て行くつもりです。それを見てヘロン号に乗ってた若手の隊員が慌てました。
「は、橋本さん、本当に辞める気なんですか?」
 しかし、橋本隊員は無言のままドアに向かってます。その顔は怒りで真っ赤になってます。若手の隊員はさらに慌てました。
「ちょ、ちょっと待ってくださいよーっ!」
 橋本隊員はドアを開けると、吐き捨てました。
「けっ! やってられんか、こんなとこっ!」
 ガシャーン! ドアが激しく閉まりました。今度はたった今「橋本さん」と言ってた若手の隊員が、隊長に喰ってかかりました。
「隊長、いったい何考えてるんですか!? 橋本さんはうちのエースですよ! 射撃は百発百中だし、ヘロン号のコントロールはすごいし! 今こんな人はほかにいませんよ!」
 そして宇宙人を見て、
「隊長はこの宇宙人エイリアンと橋本さんと、どっちが大切なんですか!?」
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