127 / 143
127
しおりを挟む
ドキューン! 銃弾はすべて盾に跳ね返されました。
グラニ帝国正規軍はノルン王国軍が小銃で武装してることを知っていたので、いつもよりぶ厚い盾を用意してきました。けど、初めて見た(攻撃された)拳銃に恐れおののきました。
「うわーっ!・・・」
が、侍従長の手の中の拳銃は、すぐに銃弾が尽きました。
「姫、さようなら。最後の最後まで生き延びてください・・・」
そうつぶやくと、侍従長の右手から拳銃が滑り落ちました。
兵たちは侍従長の身体まで盾をかざしてゆっくり前進。
「おい、ゆっくりだぞ、ゆっくり!」
最初に侍従長の身体に到達した兵は、侍従長の身体を観察します。
「逝っちまったか?・・・」
兵の1人がその血だらけの拳銃を握りました。そして銃爪を引きました。が、銃弾は発射されません。
「ち、銃弾切れかよ。使えねぇなあ・・・」
兵たちは廊下を見ます。が、人の気配はありません。兵の1人が廊下に並ぶドアを見て、
「あんにゃろ~ 部屋の中にでも隠れたか?・・・
よーし、みんな、部屋の中をしらみ潰しに調べるぞ! 女王を捜し出すんだ!」
他の兵たちが呼応します。
「おーっ!」
兵1人1人が次々とドアを開け始めました。
私たちの世界のホテルやマンションでは、上の階に行けばいくほど部屋はゴージャスになりますが、この王宮では上階は簡易な宿泊部屋となってました。
ここはそんな部屋の一室。ツインのベッドが置いてあります。窓はありますが、外に飾り(格子)があり、外に出ることはできません。
今ドアが開き、グラニ帝国の兵の1人が入ってきました。部屋は静かなもの。兵は軽くあたりを見回して、つぶやきました。
「ここにもいないか?・・・」
兵はドアを閉めようとします。が、そのとき兵は気づいてしまいました。
この部屋は床一面カーペットが敷かれてます。そのカーペットは歩くと一時的に足跡がつくタイプのようで、ドアから点々と足跡がついてました。その足跡はベッドの向こうへと続いてます。兵はニヤッとすると、わざとらしく大きな声を発しました。
「あーあ、ここもいねぇーかー!」
バタン! ドアが閉まる音。ベッドの向こうで小さくなっていた姫は、ふーっとため息をつきました。
「た、助かった・・・」
が、
「みーつけた!」
突然の声。姫ははっとして顔を上げると、ベッドの上に寝そべって姫の真上に顔を出してるグラニ帝国軍の兵が。
「きゃーっ!」
姫は思わず悲鳴を上げました。兵はその姫に右手を伸ばします。
「がははっ! オレたちに歯向かうとどうなるのか、思い知らせてやるぜっ!」
姫は右手で首からぶら下げてるブローチを握りしめました。
「防御魔法!」
すると兵の身体がベッドごと吹き飛ばされました。悲鳴をあげる兵。
「うぎゃーっ!」
その音を聞いて数人の兵が部屋に入ってきました。
「なんだ!? なんだ!?」
なんと、吹き飛ばされた兵は、右二の腕の中間から先がなくなってて、切断面から鮮血が噴き出てました。
「ぐぉーっ、痛てーよーっ!」
姫の魔法、防御魔法の力は防御だけではありません。触れた物を破壊する能力もあるのです。この魔法によって兵の腕は切断され、ベッドは破壊されたのです。
今部屋に入ってきた兵たちが姫をにらみました。
「このくそガキがーっ!」
「防御魔法!」
姫は再びブローチを握り掛け声を発すると、姫の身体は淡い光の球体に包まれました。兵の1人が持っていた刀剣を大きく振り上げました。
「なんだ、こんなもん!」
グラニ帝国正規軍はノルン王国軍が小銃で武装してることを知っていたので、いつもよりぶ厚い盾を用意してきました。けど、初めて見た(攻撃された)拳銃に恐れおののきました。
「うわーっ!・・・」
が、侍従長の手の中の拳銃は、すぐに銃弾が尽きました。
「姫、さようなら。最後の最後まで生き延びてください・・・」
そうつぶやくと、侍従長の右手から拳銃が滑り落ちました。
兵たちは侍従長の身体まで盾をかざしてゆっくり前進。
「おい、ゆっくりだぞ、ゆっくり!」
最初に侍従長の身体に到達した兵は、侍従長の身体を観察します。
「逝っちまったか?・・・」
兵の1人がその血だらけの拳銃を握りました。そして銃爪を引きました。が、銃弾は発射されません。
「ち、銃弾切れかよ。使えねぇなあ・・・」
兵たちは廊下を見ます。が、人の気配はありません。兵の1人が廊下に並ぶドアを見て、
「あんにゃろ~ 部屋の中にでも隠れたか?・・・
よーし、みんな、部屋の中をしらみ潰しに調べるぞ! 女王を捜し出すんだ!」
他の兵たちが呼応します。
「おーっ!」
兵1人1人が次々とドアを開け始めました。
私たちの世界のホテルやマンションでは、上の階に行けばいくほど部屋はゴージャスになりますが、この王宮では上階は簡易な宿泊部屋となってました。
ここはそんな部屋の一室。ツインのベッドが置いてあります。窓はありますが、外に飾り(格子)があり、外に出ることはできません。
今ドアが開き、グラニ帝国の兵の1人が入ってきました。部屋は静かなもの。兵は軽くあたりを見回して、つぶやきました。
「ここにもいないか?・・・」
兵はドアを閉めようとします。が、そのとき兵は気づいてしまいました。
この部屋は床一面カーペットが敷かれてます。そのカーペットは歩くと一時的に足跡がつくタイプのようで、ドアから点々と足跡がついてました。その足跡はベッドの向こうへと続いてます。兵はニヤッとすると、わざとらしく大きな声を発しました。
「あーあ、ここもいねぇーかー!」
バタン! ドアが閉まる音。ベッドの向こうで小さくなっていた姫は、ふーっとため息をつきました。
「た、助かった・・・」
が、
「みーつけた!」
突然の声。姫ははっとして顔を上げると、ベッドの上に寝そべって姫の真上に顔を出してるグラニ帝国軍の兵が。
「きゃーっ!」
姫は思わず悲鳴を上げました。兵はその姫に右手を伸ばします。
「がははっ! オレたちに歯向かうとどうなるのか、思い知らせてやるぜっ!」
姫は右手で首からぶら下げてるブローチを握りしめました。
「防御魔法!」
すると兵の身体がベッドごと吹き飛ばされました。悲鳴をあげる兵。
「うぎゃーっ!」
その音を聞いて数人の兵が部屋に入ってきました。
「なんだ!? なんだ!?」
なんと、吹き飛ばされた兵は、右二の腕の中間から先がなくなってて、切断面から鮮血が噴き出てました。
「ぐぉーっ、痛てーよーっ!」
姫の魔法、防御魔法の力は防御だけではありません。触れた物を破壊する能力もあるのです。この魔法によって兵の腕は切断され、ベッドは破壊されたのです。
今部屋に入ってきた兵たちが姫をにらみました。
「このくそガキがーっ!」
「防御魔法!」
姫は再びブローチを握り掛け声を発すると、姫の身体は淡い光の球体に包まれました。兵の1人が持っていた刀剣を大きく振り上げました。
「なんだ、こんなもん!」
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる