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間者は侍女が握ってる小銃を凝視。フッと笑うと、その小銃を握りました。小銃を奪う気です。が、侍女の腕は小銃を握ったまま、なかなか離しません。
「くそっ! こいつ、ほんとうに死んでるのか~っ!?」
間者は侍女の背中を踏みつけ、思いっきり力を入れ、小銃を奪い取ろうとします。
「くーっ!」
侍女(の死体)はついに小銃を離しました。
「ふーっ、やっと取れた!」
が、間者は小銃の弾倉の部分を見てがっかり。弾倉が付いてないのです。
「ち、タマを入れる部品がねぇーじゃねーか!?」
と、廊下の方からけたたましい足音が響いてきました。間者ははっとします。
「ん?」
間者が小銃を握ったまま廊下に出ると、軍団らしき多数の人影がこっちに向かって駆けて来るところでした。全員巨大な身体。筋骨隆々。裸に無骨な鎧のようなものを直にまとってます。
これを見て間者の顔はパッと明るくなりました。
「あ、あれはグラニ帝国正規軍!? なんでこんなところに?・・・」
間者の顔は笑顔になり、思わず手を振りました。
「おーい!」
すると軍団の先頭にいた数人が反応しました。
「なんだ、あいつ?」
「飛び道具を持ってんぞ!?」
「ち、敵か!?」
先頭にいた兵が横目で後ろを見て、
「おい、弓だ!」
弓を持った兵の何人かが先頭に出ました。
「まかせろ!」
弓を持った兵が弓に矢を番えました。焦る間者。
「お、おい、ちょっと待ってくれよ! オレは・・・」
兵たちが一斉に矢を放ちました。間者はその矢のすべてを浴びてしまいました。
「うぐぁーっ!・・・」
間者は仰向けに倒れました。軍団はその死体をぐるっと囲み、
「おい、こいつ、うちの間者じゃないのか?」
「あー、やっちまったなあ!」
「ま、いっか!」
「飛び道具を持ったままオレたちの前に飛び出してきたんだ。殺られて当然だろ!」
兵の1人が刀剣をあげました。
「さあ、みんなぁ、ノルン王国の女王はすぐそこだ!」
他の兵も刀剣をかざしました。
「女王の首を獲って手柄を上げようじゃないか、みんな!」
全員一斉に応えました。
「おーっ!」
実は彼らは死んだ間者の目論見通り、グラニ帝国軍正規兵。ブリュンが海峡の向こうから呼び寄せた兵たちです。
今ここには20人ほどの兵がいますが、これだけの数であるはずがありません。実はこの兵の数が1単位。このような小隊が10以上王宮に入り込んでました。姫、絶体絶命のピンチです。
侍従長は階段を駆け上がり、廊下を走り始めました。ちなみに、この階段はこのフロアで終わってます。
姫は少し遅れてるようで、今階段を上り終えました。姫はお側ご用人の侍女のことを思ってるのか、何度も何度も振り返ってます。侍従長は走りながら振り向き、
「姫、遅れてますぞ!」
しかし、姫は応えません。
侍従長は廊下の十字路に到達。そこで姫を横目で見て、
「姫、こちらです!」
侍従長はその角を曲がります。侍従長はなかなかついてこない姫が気になり、後ろを気にしてます。
が、その耳が鎧が擦れる音を捉えました。はっとして前を見ると、こちらに駆けて来る一団が。グラニ帝国軍、20人ほどいます。そのうちの先頭の兵が、侍従長に気づきました。
「いたぞーっ!」
びっくりする侍従長。
「うっ!?」
侍従長は振り向き、怒鳴ります。
「姫、来てはいけません!」
数人の兵が一斉に矢を放ちました。
「がははーっ、死ねーっ!」
慌てて廊下の角を曲がろうとする侍従長。が、その寸前、その背中に無数の矢が刺さりました。
「うぐーっ!・・・」
「くそっ! こいつ、ほんとうに死んでるのか~っ!?」
間者は侍女の背中を踏みつけ、思いっきり力を入れ、小銃を奪い取ろうとします。
「くーっ!」
侍女(の死体)はついに小銃を離しました。
「ふーっ、やっと取れた!」
が、間者は小銃の弾倉の部分を見てがっかり。弾倉が付いてないのです。
「ち、タマを入れる部品がねぇーじゃねーか!?」
と、廊下の方からけたたましい足音が響いてきました。間者ははっとします。
「ん?」
間者が小銃を握ったまま廊下に出ると、軍団らしき多数の人影がこっちに向かって駆けて来るところでした。全員巨大な身体。筋骨隆々。裸に無骨な鎧のようなものを直にまとってます。
これを見て間者の顔はパッと明るくなりました。
「あ、あれはグラニ帝国正規軍!? なんでこんなところに?・・・」
間者の顔は笑顔になり、思わず手を振りました。
「おーい!」
すると軍団の先頭にいた数人が反応しました。
「なんだ、あいつ?」
「飛び道具を持ってんぞ!?」
「ち、敵か!?」
先頭にいた兵が横目で後ろを見て、
「おい、弓だ!」
弓を持った兵の何人かが先頭に出ました。
「まかせろ!」
弓を持った兵が弓に矢を番えました。焦る間者。
「お、おい、ちょっと待ってくれよ! オレは・・・」
兵たちが一斉に矢を放ちました。間者はその矢のすべてを浴びてしまいました。
「うぐぁーっ!・・・」
間者は仰向けに倒れました。軍団はその死体をぐるっと囲み、
「おい、こいつ、うちの間者じゃないのか?」
「あー、やっちまったなあ!」
「ま、いっか!」
「飛び道具を持ったままオレたちの前に飛び出してきたんだ。殺られて当然だろ!」
兵の1人が刀剣をあげました。
「さあ、みんなぁ、ノルン王国の女王はすぐそこだ!」
他の兵も刀剣をかざしました。
「女王の首を獲って手柄を上げようじゃないか、みんな!」
全員一斉に応えました。
「おーっ!」
実は彼らは死んだ間者の目論見通り、グラニ帝国軍正規兵。ブリュンが海峡の向こうから呼び寄せた兵たちです。
今ここには20人ほどの兵がいますが、これだけの数であるはずがありません。実はこの兵の数が1単位。このような小隊が10以上王宮に入り込んでました。姫、絶体絶命のピンチです。
侍従長は階段を駆け上がり、廊下を走り始めました。ちなみに、この階段はこのフロアで終わってます。
姫は少し遅れてるようで、今階段を上り終えました。姫はお側ご用人の侍女のことを思ってるのか、何度も何度も振り返ってます。侍従長は走りながら振り向き、
「姫、遅れてますぞ!」
しかし、姫は応えません。
侍従長は廊下の十字路に到達。そこで姫を横目で見て、
「姫、こちらです!」
侍従長はその角を曲がります。侍従長はなかなかついてこない姫が気になり、後ろを気にしてます。
が、その耳が鎧が擦れる音を捉えました。はっとして前を見ると、こちらに駆けて来る一団が。グラニ帝国軍、20人ほどいます。そのうちの先頭の兵が、侍従長に気づきました。
「いたぞーっ!」
びっくりする侍従長。
「うっ!?」
侍従長は振り向き、怒鳴ります。
「姫、来てはいけません!」
数人の兵が一斉に矢を放ちました。
「がははーっ、死ねーっ!」
慌てて廊下の角を曲がろうとする侍従長。が、その寸前、その背中に無数の矢が刺さりました。
「うぐーっ!・・・」
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