リトルクイーンのいけない魔法(R18+)

のどか

文字の大きさ
上 下
120 / 143

120

しおりを挟む
 リーダー格の間者は小銃を所持してます。今その小銃を構えました。
「みんな、構えろ!」
 他の2人の間者も小銃を手にしており、それを構えました。
 リーダー格の間者の号令。
「撃てーっ!」
 3人は一斉に銃爪ひきがねを引きました。ズババババーン! 鳴り響く銃声。
「うぎゃーっ!」
 4人の近衛兵は銃弾を浴び、馬から落ちました。4人とも即死です。
 リーダー格の間者は、持ってた小銃を見て、思わず簡単な声をあげました。
「ふわ~ こいつはすげ~や!」
 するとその間者の背後から、
「ふふ、どう、突撃銃アサルトライフルの威力は?」
 間者ははっとし、声が聞こえてきた後ろを横目で見ました。そこには箒に横乗りし、宙に浮いてるブリュンの姿がありました。間者は途端に笑顔に。
「ええ、最高ですよ、ブリュンさん!」
 リーダー格の間者は、王宮の裏手で矢を放つ自分と自分の部下たちを思い出し、
「もしあのときこれがあれば、軽くミッションを達成してたのになあ・・・」
 ブリュン。
「さあ、王宮の中に入って、あの女王を撃ち殺すのよ!」
「了解!」
 リーダー格は他の2人の間者を見て、
「よーし、みんな、行くぞーっ!」
 2人の間者はそれに応えます。
「おーっ!」
 3人の間者は跳ね橋へ。王宮の中に突撃していきます。
 一方ブリュンは、撃たれた太ももに激痛が走ったらしく、思わずその箇所を押さえました。
「あたたたた・・・
 ああ~ もうーっ!・・・ 突撃銃アサルトライフルは撃ってるときは気持ちがいいんだけど、撃たれるとむちゃくちゃ痛いなあ・・・」
 ブリュンは姫が使う自己治癒魔法ハイルングクーゲルと同じ魔法を使うことができます。そのせいか血はすでに止まってます。が、痛みは変わってないようです。どうやらこの魔法、姫ほどのレベルにはないようです。
「えい!」
 ブリュンが気合を入れると、その身体は箒とともに大空高く舞い上がりました。どうやら高処たかみの見物を決め込んだようです。
 王宮がどんどん俯瞰になっていきます。王宮の背後にあるイザヴェル市内の街並み。その向こうにある巨大な港湾。さらにその向こうにある漆黒の海も見えてきました。
 と、ブリュンははっとしました。水平線いっぱいに無数の灯が見えるのです。ブリュンは不思議に思いました。
「何、あれ?」
 ブリュンはここであることを思い出しました。
「ふふ、そっか。あれか! ついにあれが来たのか!」

 6尺くらいの幅の廊下。カーペットがびっしりと敷き詰めてあります。ここは王宮内の廊下。
 今黒ずくめの近衛兵が1人、身を低くして廊下を小走りで進んでます。手には小銃が握られてます。
 近衛兵は廊下の十字路に到達。小銃を構え右を見て左をにらみます。どちらにも人影はありません。
 近衛兵は後ろを見て合図。すると十数人の人影が現れました。
 人影は一列になって身を低くして進みます。前から数人の黒ずくめの近衛兵、お側ご用人の侍女、姫、侍従長、お側ご用人の侍従、残りの近衛兵。
 侍従長は丸腰。姫は軍用拳銃。それ以外の者は、小銃を構えてます。
 一同が前にいた近衛兵に追いつきます。前にいた近衛兵は侍従長に質問。
「遠回りになりますが、このまま廊下を行きますか? それとも大広間をショートカットしますか?」
「少々危険じゃが、大広間を通ろう」
「御意!」

 真っ暗な大空間。大広間のようですが、イス、テーブル、調度品などはありません。魔法円が描かれた大広間とは別の宴会用の大広間です。
 突然観音開きの扉が開き、3人の近衛兵が入室しました。
 3人は入室と同時にそれぞれ3つの方向に小銃を構えました。問題は・・・ ないようです。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

性転のへきれき

廣瀬純一
ファンタジー
高校生の男女の入れ替わり

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

入れ替わった恋人

廣瀬純一
ファンタジー
大学生の恋人同士の入れ替わりの話

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

明智さんちの旦那さんたちR

明智 颯茄
恋愛
 あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。  奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。  ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。  *BL描写あり  毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。

リアルフェイスマスク

廣瀬純一
ファンタジー
リアルなフェイスマスクで女性に変身する男の話

処理中です...