リトルクイーンのいけない魔法(Ｒ18＋)

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　跳ね橋の付け根、両側にわずかにある物陰に数人のデモ隊の生き残りが隠れてます。その内の１人は手にしてる弓矢を見て、次に近衛兵の小銃を見ました。
「くそーっ、こんなもんじゃ、勝負にならねぇじゃねーか！」
　これを俯瞰で見てる人がいます。箒に横乗りしてるブリュンです。その姿は認識除外魔法で透明になってます。ブリュンははーっとため息。
「やっぱ突撃銃アサルトライフルの前じゃ、話にならないか？･･･」
　ブリュンがあたりを見渡しました。生き残ってるデモ隊は、跳ね橋の両側に隠れてる者、広場兼庭園にある灌木や喬木に隠れてる者を含めて10人いるかどうか。ブリュンは諦め顔。
「あ～あ、この作戦、失敗かなあ？･･･」
　ブリュンはニヤッと笑い、
「ふふ、もう少しあがいてみますか～！」
　透明なブリュンが乗った箒は、すーっとバルコニーの１つに降りていきました。ブリュンはそのままそのバルコニーに着地。
　今ここには３人の近衛兵がいます。１人の近衛兵の真後ろにブリュンが立ちました。その右手には、アイスピックに似た細長いナイフが握られてます。
　近衛兵の甲冑からわずかにですが、首筋が直に見えます。ブリュンはニヤッと笑い、ナイフを逆手に振りました。そして力を込めて一気に刺します。グサッ！
「うぐっ！･･･」
　近衛兵の首筋から血がドピュッと吹きだしました。びっくりする残り２人の近衛兵。
「な、何？･･･」
　さらに１人の近衛兵の首筋から血が噴き出します。
「うっ！･･･」
　その近衛兵も倒れました。残る１人は一気に焦ります。
「うう？･･･」
　そして闇雲に小銃の銃爪ひきがねを引き、大声を発しました。
「うわーっ！　な、なんだよ、これーっ!?　眼に見えない悪魔がいるのかよ!?」
　その声と銃声を聞いて、それ以外のバルコニーにいた近衛兵はびっくりします。
「な、なんだ？」
　全近衛兵の視線が事が起きてるバルコニーに集中しました。
　そのバルコニーですが、闇雲に小銃を撃つ３人目の近衛兵の背後にも、透明なブリュンが立ってます。ブリュンはニヤッとすると、またもやナイフを振り上げました。グサッ！
「うぎゃーっ！」
　３人目の近衛兵も、首筋から血を吹き出しながら倒れました。
「あのバルコニーに誰かいるぞ!?」
「撃てーっ！」
　近衛兵たちはそのバルコニーを小銃で乱射。銃弾がバルコニーの手摺や壁や窓ガラスを破壊していきます。
　リーダー格の近衛兵が号令。
「やめーっ！　撃ち方やめーっ！」
　銃声がやみました。バルコニーの手摺、背後の壁、窓ガラスはボロボロ。小さな穴だらけになってます。リーダー格の近衛兵がつぶやきます。
「やったか？･･･」
　が、透明なブリュンは箒に乗って、かなり高い処ところに浮いてました。その手には１丁の小銃があります。
「ふふ、私はそんなにヤワじゃないわよ」
　ブリュンは手にした小銃を眺め、
「ふふ、これが突撃銃アサルトライフルか･･･ 有効活用させてもらうわよ！」
　そして小銃を構えました。
「死ねーっ！」
　ブリュンが小銃を連射。その弾丸が別のバルコニーにいた３人の近衛兵に直撃します。
「うぐぁーっ！」
　３人は卒倒。他のバルコニーにいた近衛兵が慌てます。
「くそーっ、どこから撃ってやがる!?」
　近衛兵の１人は小銃を闇雲に乱射します。
「殺やられてたまるかーっ！」
　その弾丸が別のバルコニーにいた近衛兵に命中。
「うぎゃーっ！」
　その近衛兵はもんどりうって倒れました。なお、持ってた小銃は撃たれたときの衝撃で前方に落としました。地面にその小銃が転がります。