91 / 143
91
しおりを挟む
準一の左手首と娼婦の右ひじが完全に絡み合いました。その瞬間2人のマナの力が一つになりました。と同時に、タイマーのようなものがカチッ!と作動し始めました。
娼婦は準一を見て、
「今日はたっぷり楽しみましょう!」
準一の顔はさらに赤くなりました。
「あははは・・・」
お側ご用人とは別の侍女に導かれ、2人は廊下の奥へと歩いて行きます。この瞬間もタイマーは、チッ・チッ・チッ・チッとカウントダウンを続けます。
姫は側にいる侍従長を見ました。
「じゃ、私たちも行きましょか?」
「御意!」
姫は準一たちは90度別方向に歩き始めようとしました。侍従長と2人のお側ご用人も、姫に続きます。
が、その瞬間、カウンターが0に。すると娼婦の全身がピカッと光り始めました。びっくりする姫。
「え?」
娼婦の身体が発する光がさらに眩くなりました。と、今度は準一の背中が光り始めました。どうやら蘇りの魔法円が反応したようです。その光が着てる服を突き抜けてきたのです。
この間約1秒。そして・・・
ドカーン! 大爆発。娼婦の身体が木端微塵に吹き飛び、娼婦と手をつないでいた準一の身体も粉々に吹き飛びました。さらに前を歩いてた侍女も吹き飛ばされてしまいました。
壁に臓物の欠片や血漿がびっしりとこびりつきます。遠くにいた姫の顔にも、肉片が張り付きました。唖然とする姫。
「ああ・・・」
侍従長は爆風を浴び、思わず尻もち。
「な、何が起きたんじゃ!?・・・」
お側ご用人の2人も、爆風を受け思わず顔を背けました。
「くっ・・・」
他の侍従や侍女、近衛兵たちが駆け付けてきました。と、姫が崩れ落ちるように倒れました。突然の出来事に気を失ってしまったのです。
なんと準一は、この世界に来て、たった5日で爆死してしまいました。
夜になりました。ここは宮殿の中の一室。カウチに姫が座ってます。顔は放心状態。すぐ側にお側ご用人の侍女が立ってます。侍女は姫の顔をそーっと確認すると、ドアを開け、廊下に出、別の部屋のドアをノック。
「失礼します」
そしてドアを開けました。
この部屋では会議が行われてました。臨時の王室会議です。侍女が報告。
「姫はいまだに放心状態にあります。ちょっと時間がかかるかもしれません」
侍従長はそれを聞いて落胆。
「はあ・・・ 困りましたなあ・・・」
ちなみに、今この会議に出席してるメンバーですが、将軍、お側ご用人を含む侍従・侍女衆、近衛兵。ヒャッハーなコマンダーも参加してます。そのコマンダーの発言。
「しかし、なんで娼婦は爆死したんだ? 自爆か? 半裸だったんだろ? どこに爆弾を隠し持ってたんだ?」
侍従長が応えます。
「私は爆発する瞬間を見ましたが、身につけていた爆弾が爆発したというより、あの娼婦の身体そのものが爆発したという感じでした」
年いった侍女(侍女長)がつぶやきます。
「う~ん、魔法を使える者があの娼婦の身体に時限爆弾魔法を仕掛けておいたって言うの?・・・」
近衛兵の1人。
「娼婦は自分の意志でその魔法にかかった?」
彼の隣りの近衛兵。
「いや~ 常識的に考えて、そんな死んで当たり前な魔法に自らかかる者はいないんじゃないんですか? だいたい女王陛下以外、この国に魔法を使える者はいないはず!?」
別の近衛兵。
「う~ん、グラニ帝国に雇われてる魔女が密かに魔法をかけていた?・・・」
さらに別の近衛兵が質問。
「その娼婦、誰が買ったんだ、昨日は?」
侍従の1人が応えます。
「今別室で娼館で働く者すべてを取り調べてますが、どうやら昨日は女が買ったようです」
娼婦は準一を見て、
「今日はたっぷり楽しみましょう!」
準一の顔はさらに赤くなりました。
「あははは・・・」
お側ご用人とは別の侍女に導かれ、2人は廊下の奥へと歩いて行きます。この瞬間もタイマーは、チッ・チッ・チッ・チッとカウントダウンを続けます。
姫は側にいる侍従長を見ました。
「じゃ、私たちも行きましょか?」
「御意!」
姫は準一たちは90度別方向に歩き始めようとしました。侍従長と2人のお側ご用人も、姫に続きます。
が、その瞬間、カウンターが0に。すると娼婦の全身がピカッと光り始めました。びっくりする姫。
「え?」
娼婦の身体が発する光がさらに眩くなりました。と、今度は準一の背中が光り始めました。どうやら蘇りの魔法円が反応したようです。その光が着てる服を突き抜けてきたのです。
この間約1秒。そして・・・
ドカーン! 大爆発。娼婦の身体が木端微塵に吹き飛び、娼婦と手をつないでいた準一の身体も粉々に吹き飛びました。さらに前を歩いてた侍女も吹き飛ばされてしまいました。
壁に臓物の欠片や血漿がびっしりとこびりつきます。遠くにいた姫の顔にも、肉片が張り付きました。唖然とする姫。
「ああ・・・」
侍従長は爆風を浴び、思わず尻もち。
「な、何が起きたんじゃ!?・・・」
お側ご用人の2人も、爆風を受け思わず顔を背けました。
「くっ・・・」
他の侍従や侍女、近衛兵たちが駆け付けてきました。と、姫が崩れ落ちるように倒れました。突然の出来事に気を失ってしまったのです。
なんと準一は、この世界に来て、たった5日で爆死してしまいました。
夜になりました。ここは宮殿の中の一室。カウチに姫が座ってます。顔は放心状態。すぐ側にお側ご用人の侍女が立ってます。侍女は姫の顔をそーっと確認すると、ドアを開け、廊下に出、別の部屋のドアをノック。
「失礼します」
そしてドアを開けました。
この部屋では会議が行われてました。臨時の王室会議です。侍女が報告。
「姫はいまだに放心状態にあります。ちょっと時間がかかるかもしれません」
侍従長はそれを聞いて落胆。
「はあ・・・ 困りましたなあ・・・」
ちなみに、今この会議に出席してるメンバーですが、将軍、お側ご用人を含む侍従・侍女衆、近衛兵。ヒャッハーなコマンダーも参加してます。そのコマンダーの発言。
「しかし、なんで娼婦は爆死したんだ? 自爆か? 半裸だったんだろ? どこに爆弾を隠し持ってたんだ?」
侍従長が応えます。
「私は爆発する瞬間を見ましたが、身につけていた爆弾が爆発したというより、あの娼婦の身体そのものが爆発したという感じでした」
年いった侍女(侍女長)がつぶやきます。
「う~ん、魔法を使える者があの娼婦の身体に時限爆弾魔法を仕掛けておいたって言うの?・・・」
近衛兵の1人。
「娼婦は自分の意志でその魔法にかかった?」
彼の隣りの近衛兵。
「いや~ 常識的に考えて、そんな死んで当たり前な魔法に自らかかる者はいないんじゃないんですか? だいたい女王陛下以外、この国に魔法を使える者はいないはず!?」
別の近衛兵。
「う~ん、グラニ帝国に雇われてる魔女が密かに魔法をかけていた?・・・」
さらに別の近衛兵が質問。
「その娼婦、誰が買ったんだ、昨日は?」
侍従の1人が応えます。
「今別室で娼館で働く者すべてを取り調べてますが、どうやら昨日は女が買ったようです」
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる