リトルクイーンのいけない魔法(R18+)

のどか

文字の大きさ
上 下
82 / 143

82

しおりを挟む
 準一と姫の会話が続いてます。準一の質問。
「そのおばあさん、何か特徴があったの? 能力とか?」
 姫が応えます。
「誰が誰に輪廻転生したのか、見えたそうよ」
「輪廻転生?」
「おじいさまは自分の母親が誰に輪廻転生したのか、訊いたそうよ」
「先代の王の母親てことは、2代前の王・・・ 女王?・・・」
「ふふ、そうね。私の曽祖母ひいおばあちゃん。実は曽祖母ひいおばあちゃんはすでに輪廻転生してたそうよ。
 あ、そうだ。今からその人に会いに行かない?」
 それを聞いて準一は焦ります。
「ええ~ DVDは?」
「あは、そっか。今日はDVDを見る日だったっけ。じゃ、DVDを見たら会いに行きましょ」
「うん!」
 準一は一安心。なんとしても姫にパトロール魔女ジェニーを見て欲しかったのです。ここは姫が気を使ったようです。こうして2人はパトロール魔女ジェニー第2話を視聴しました。
 けど、準一も姫に気を使わせちゃったかなあと、なんとなく気になってました。そのせいか第2話を見終えると、
「今日はここまでにしようか?」
 と笑顔で発言。姫はそれを聞いてびっくり。
「ええ、いいの?」
「うん。オレもその人に会いたくなったみたい」
 姫ははにかみ、
「ありがと」
 2人はタンデムで箒に乗って舞い上がりました。

 ソーラーパネルは王宮がぎりぎり見える場所にありますが、箒は王宮とは別の方向へ飛び始めました。下はノルン王国の首都、イザヴェルの郊外。畑と住宅が点在してます。
 そのうち何か不思議な建物が見えてきました。積み木を組み立てたような形状&カラーリングの建物です。
 姫はその建物を見て、
「あの建物よ」
 準一はちょっとびっくりしてるよう。
「なんだよ、このふざけたデザインは?」
 2人が門の前に着地。準一は門の表札を読みました。
「王立児童養護施設?」
「平たく言えば孤児院よ」
「王立てことは、王が運営してるってこと?」
「そうよ」
「王て君じゃん」
 姫は今度は応えません。
 姫は門を開けました。それを見て準一はびっくり。
「ええ、勝手に開けちゃ、マズイんじゃ・・・」
 姫は振り返り、
「私が経営してるんだから、なんの問題もないでしょ」
 姫は施設の中に入っていきます。
「ちょ、ちょっと・・・」
 準一も慌てて施設の中に入っていきました。ちなみに、この児童養護施設、名前に王立が付きますが、この時点では国立になってました。姫は経営にまったくタッチしてません。

 並んで歩く姫と準一。準一は姫に話しかけました。
「この中に姫の曽祖母ひいおばあちゃんの生まれ変わりがいるの?」
「ふふ、今にわかるから」
 敷地の中ではたくさんの子どもたちが遊んでましたが、姫の姿を見ると、
「あ、お姉ちゃんだ!」
 幼い子どもたちが姫へとたかるように寄ってきました。
「お姉ちゃーん!」
「わーい!」
 1人の男児が、
「ねぇ、今日は何を持ってきてくれたの?」
 別の女児。
「チョコレート? ビスケット?」
 姫は応えます。
「あは、ごめん、今日は何も持ってこなかったんだ」
 子どもたちは残念そう。
「ええ~!?」
「あなたたち、そんなに女王様に望んじゃダメでしょ!」
 この発言は20代中盤て感じの保母でした。ものすごく美人な保母です。姫はその保母を見て、
「お邪魔してます」
「すみません、みんなやんちゃで・・・ ところで、今日はなんのご用ですか?」
「結婚の報告です」
 保母はびっくり。
「ええ?」
 姫は準一を見て、
「私のフィアンセです」
 準一は顔を赤らめ、
「あは、どうも。準一といいます」
 保母は姫に質問。
「もう結婚するんですか?」
「あと79日で私は13歳になります。その日に結婚します」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

性転のへきれき

廣瀬純一
ファンタジー
高校生の男女の入れ替わり

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

入れ替わった恋人

廣瀬純一
ファンタジー
大学生の恋人同士の入れ替わりの話

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

明智さんちの旦那さんたちR

明智 颯茄
恋愛
 あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。  奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。  ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。  *BL描写あり  毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。

リアルフェイスマスク

廣瀬純一
ファンタジー
リアルなフェイスマスクで女性に変身する男の話

処理中です...