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ヒルドはそれを見て、弾倉交換の手を止めます。
「ふ、私だってそれくらいの魔法は使えるわよ!
防御魔法!」
そう宣言すると、ヒルドの身体は跨ってるマシーンごと防御魔法の光の球体に包まれました。
ガーン! 2つの光の球体が空中で激突。両者の防御魔法の力は互角か? 激しくせめぎ合います。
姫の光の球体には無数のヒビ。姫は歯ぎしり。
「くっそーっ、負っけるもんかーっ!」
ヒルドの光の球体にも、無数のヒビが入りました。ヒルドも歯ぎしり。
「こっちだってーっ!」
これを見上げてる準一と侍従長。
「負けるな、姫ーっ!」
ブリュンもこの戦いを興味深く見てます。なお、ブリュンが乗ってる鉄の馬は、テラスの床に着陸してました。
バリーン! ヒルドの光の球体が粉々に砕け散りました。ヒルドは思わず悲鳴。
「きゃーっ!」
ヒルドが跨ってる空飛ぶ鉄の馬は大きすぎて、それを包む防御魔法の光の球体もその分大きくなってしまい、単位面積当たりの力が弱くなってました。
その分姫の防御魔法の光の球体に負けてしまったのです。
喜ぶ準一。
「やったーっ!」
防御魔法の光の球体の欠片がヒルドの顔に降りかかります。思わず顔をそむけるヒルド。
「くっ・・・」
と、ヒルドははっとしました。自分の額に向けられた軍用拳銃の銃口があるのです。その拳銃は姫が握ってました。
「おじい様の仇、死ねーっ!」
バキューン! ヒルドの額のど真ん中に銃痕が付きました。ヒルドは後ろに押されるようにゆっくりと鉄の馬から落ちます。ブリュンはそれを見て、
「あ~あ、嫌な予感がしてたんだけどねぇ・・・」
一方姫も空中に投げ出されました。姫は右手で拳銃を撃ちました。姫は隻腕です、左手はありません。つまり箒から両手を離した状態で拳銃を撃ったのです。これでは拳銃を撃った反動で後ろに投げ出されて当然。
焦る準一と侍従長。
「ああ・・・」
落下中の姫は右手の拳銃を投げ棄て、そして叫びました。
「出でよ、箒!」
すると次の瞬間、姫の右手に箒の柄が握られました。箒が瞬間移動してきたのです。準一と侍従長は安堵。
「よ、よかった・・・」
姫をぶら下げた箒はゆっくりと落下。そして姫はテラスの床に無事着陸しました。準一と侍従長が姫に駆け付けます。
「姫ーっ!」
「あは、私、おじい様の仇を取ることができた! けど・・・」
姫は空を見上げました。そこには空飛ぶ鉄の馬にに乗って逃げていくブリュンが。
「もう1人は逃げちゃった・・・」
姫は準一を見て、さきほど箒から落ちたものの、低速で落下し、事なきを得た準一を思い出しました。
「あは、やっぱ準一のマナの力はすごいなぁ。私、箒から落ちたら、真っ逆さまに落ちちゃったもん」
準一はテラスの床に落ちてる姫の軍用拳銃を拾い上げ、
「ふっ、まさか拳銃を隠し持ってたなんて」
姫はその拳銃を受け取ります。
「あは、奥の手は最後まで取っておくものよ。
私、おじい様がいなかったらこの世には存在してなかった。だからどうしても仇を討ちたかった・・・
1人は討てたけど、もう1人いたんだ、仇・・・」
準一は今の姫の「おじい様」というセリフが再び気になりました。
「君は先代の王様の孫娘だったの? 先代の王様の子どもって、なぜいないの?」
姫はちょっと不機嫌な顔を見せ、
「そういうめんどくさい話はじぃから聞いてよ!」
いつもは素直に応える姫なのに、今回は辛辣な対応。何か複雑な事情があるな、と準一は覚りました。
「ふ、私だってそれくらいの魔法は使えるわよ!
防御魔法!」
そう宣言すると、ヒルドの身体は跨ってるマシーンごと防御魔法の光の球体に包まれました。
ガーン! 2つの光の球体が空中で激突。両者の防御魔法の力は互角か? 激しくせめぎ合います。
姫の光の球体には無数のヒビ。姫は歯ぎしり。
「くっそーっ、負っけるもんかーっ!」
ヒルドの光の球体にも、無数のヒビが入りました。ヒルドも歯ぎしり。
「こっちだってーっ!」
これを見上げてる準一と侍従長。
「負けるな、姫ーっ!」
ブリュンもこの戦いを興味深く見てます。なお、ブリュンが乗ってる鉄の馬は、テラスの床に着陸してました。
バリーン! ヒルドの光の球体が粉々に砕け散りました。ヒルドは思わず悲鳴。
「きゃーっ!」
ヒルドが跨ってる空飛ぶ鉄の馬は大きすぎて、それを包む防御魔法の光の球体もその分大きくなってしまい、単位面積当たりの力が弱くなってました。
その分姫の防御魔法の光の球体に負けてしまったのです。
喜ぶ準一。
「やったーっ!」
防御魔法の光の球体の欠片がヒルドの顔に降りかかります。思わず顔をそむけるヒルド。
「くっ・・・」
と、ヒルドははっとしました。自分の額に向けられた軍用拳銃の銃口があるのです。その拳銃は姫が握ってました。
「おじい様の仇、死ねーっ!」
バキューン! ヒルドの額のど真ん中に銃痕が付きました。ヒルドは後ろに押されるようにゆっくりと鉄の馬から落ちます。ブリュンはそれを見て、
「あ~あ、嫌な予感がしてたんだけどねぇ・・・」
一方姫も空中に投げ出されました。姫は右手で拳銃を撃ちました。姫は隻腕です、左手はありません。つまり箒から両手を離した状態で拳銃を撃ったのです。これでは拳銃を撃った反動で後ろに投げ出されて当然。
焦る準一と侍従長。
「ああ・・・」
落下中の姫は右手の拳銃を投げ棄て、そして叫びました。
「出でよ、箒!」
すると次の瞬間、姫の右手に箒の柄が握られました。箒が瞬間移動してきたのです。準一と侍従長は安堵。
「よ、よかった・・・」
姫をぶら下げた箒はゆっくりと落下。そして姫はテラスの床に無事着陸しました。準一と侍従長が姫に駆け付けます。
「姫ーっ!」
「あは、私、おじい様の仇を取ることができた! けど・・・」
姫は空を見上げました。そこには空飛ぶ鉄の馬にに乗って逃げていくブリュンが。
「もう1人は逃げちゃった・・・」
姫は準一を見て、さきほど箒から落ちたものの、低速で落下し、事なきを得た準一を思い出しました。
「あは、やっぱ準一のマナの力はすごいなぁ。私、箒から落ちたら、真っ逆さまに落ちちゃったもん」
準一はテラスの床に落ちてる姫の軍用拳銃を拾い上げ、
「ふっ、まさか拳銃を隠し持ってたなんて」
姫はその拳銃を受け取ります。
「あは、奥の手は最後まで取っておくものよ。
私、おじい様がいなかったらこの世には存在してなかった。だからどうしても仇を討ちたかった・・・
1人は討てたけど、もう1人いたんだ、仇・・・」
準一は今の姫の「おじい様」というセリフが再び気になりました。
「君は先代の王様の孫娘だったの? 先代の王様の子どもって、なぜいないの?」
姫はちょっと不機嫌な顔を見せ、
「そういうめんどくさい話はじぃから聞いてよ!」
いつもは素直に応える姫なのに、今回は辛辣な対応。何か複雑な事情があるな、と準一は覚りました。
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