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と、突然強烈なライトが。準一の背後からです。準一ははっとして振り向くと、こちらに向けられた懐中電灯がありました。その背後には2つの人影があります。
「いたぞーっ!」
どうやら2人は警官のようです。2人は植え込みに苦労しながら、準一に向かってきます。
「明石準一だな!?」
「逮捕だーっ!」
「ち・・・」
もう背に腹はかえられません。準一は姫を見て、
「頼む、そのノルン王国て国に連れてってくれよ、オレを!」
姫はニコッと笑い、
「OK!」
姫が乗った箒はゆっくりと降下開始。ここで2人の警官は初めて姫の存在に気づきました。姫は夜に黒づくめのコーデだったもので、その存在に気づけなかったようです。
「な、なんだあ、あの娘?」
姫が乗った箒は、準一のすぐ側まで降下しました。
「乗って!」
どうやら姫は、今自分が乗ってる箒に準一を乗せる気のようです。しかし、準一はここで躊躇しました。
「この箒に乗るのか? オレが?・・・」
「大丈夫。あなたにはマナの力があるから!」
けど、準一の躊躇は続きます。そんな準一を姫が急かします。
「もう、早く乗ってよ!」
準一が横目で後ろを見ると、2人の警官がもうすぐそこまで迫ってます。
「待てーっ!」
「くーっ!・・・」
準一は再び姫を見ました。何をためらってるんだ、オレ? もうこの娘に連れてってもらうしかないかないだろ!
準一は意を決すると、ひらりと箒に跨りました。姫の真後ろです。
ちなみに、この箒、前回姫が乗ってた箒と比べると、柄の部分が長くなってます。実はこれ、2人乗り用の箒なのです。
「行くよーっ!」
そう姫が宣言すると、箒はすーっと舞い上がりました。それを見て2人の警官が腰を抜かしました。
「ええ~!?」
2人を乗せた箒は、空高く舞い上がりました。準一は夜の街を見回して、歓喜の声をあげました。
「す、すっごーい!」
姫は横目で後ろの準一を見ました。
「あなた、すごい積極的ね!」
「え?」
「お腹」
そう、準一は知らぬ間に自分の両手を姫の腹部に巻きつけていたのです。かと言って、ここはかなり上空。離すわけにはいけません。そのままの状態で謝罪。
「ご、ごめん・・・」
「いいよ。私に掴まってないと落ちちゃうもんね。なんなら胸に掴まってもいいよ」
準一の顔は瞬時に赤くなりました。
「そ、そんな・・・」
姫は高笑い。
「あはははは!」
姫は上空の月を見ました。満月です。
「この世界じゃ、月はこんなにも大きいんだね!」
「君の世界にも月はあるの?」
「あるよ、2つ。けど、こんなに丸くないよ。ジャガイモみたいにゴツゴツしてるんだ」
準一は苦笑いして思いました。
「火星かよ」
「じゃ、行くよーっ!」
2人を乗せた箒が水平に移動し始めました。と、ここで準一は今朝見た妄想を思い出しました。そして前に乗ってる姫に、
「ねぇ、その前にトンボ返りしてくれない?」
姫はびっくり。
「ええ~!?」
姫は横目で後ろの準一を見ました。
「そんなことしたら、あなた、落ちるよ?」
準一は苦笑い。
「あはは、そうですよねぇ・・・」
「あ、マナの力があるから、大丈夫かな?」
姫は再び横目で後ろを見て、
「じゃ、トンボ返りしよっかぁ!」
「い、いや、遠慮しておきます・・・」
どうやら準一の心は急変したようです。
「ええ~ 自分で言っておきながら・・・ 変なの?」
ここで突然パラパラパラという音が。ヘリコプターです。準一は振り返り、それを見てぽつり。
「ヘリコプター?」
姫は顔色を変えました。
「あいつ、撃ち落としたいなあ・・・」
準一はその言葉にびっくり。
「ええ~?」
「いたぞーっ!」
どうやら2人は警官のようです。2人は植え込みに苦労しながら、準一に向かってきます。
「明石準一だな!?」
「逮捕だーっ!」
「ち・・・」
もう背に腹はかえられません。準一は姫を見て、
「頼む、そのノルン王国て国に連れてってくれよ、オレを!」
姫はニコッと笑い、
「OK!」
姫が乗った箒はゆっくりと降下開始。ここで2人の警官は初めて姫の存在に気づきました。姫は夜に黒づくめのコーデだったもので、その存在に気づけなかったようです。
「な、なんだあ、あの娘?」
姫が乗った箒は、準一のすぐ側まで降下しました。
「乗って!」
どうやら姫は、今自分が乗ってる箒に準一を乗せる気のようです。しかし、準一はここで躊躇しました。
「この箒に乗るのか? オレが?・・・」
「大丈夫。あなたにはマナの力があるから!」
けど、準一の躊躇は続きます。そんな準一を姫が急かします。
「もう、早く乗ってよ!」
準一が横目で後ろを見ると、2人の警官がもうすぐそこまで迫ってます。
「待てーっ!」
「くーっ!・・・」
準一は再び姫を見ました。何をためらってるんだ、オレ? もうこの娘に連れてってもらうしかないかないだろ!
準一は意を決すると、ひらりと箒に跨りました。姫の真後ろです。
ちなみに、この箒、前回姫が乗ってた箒と比べると、柄の部分が長くなってます。実はこれ、2人乗り用の箒なのです。
「行くよーっ!」
そう姫が宣言すると、箒はすーっと舞い上がりました。それを見て2人の警官が腰を抜かしました。
「ええ~!?」
2人を乗せた箒は、空高く舞い上がりました。準一は夜の街を見回して、歓喜の声をあげました。
「す、すっごーい!」
姫は横目で後ろの準一を見ました。
「あなた、すごい積極的ね!」
「え?」
「お腹」
そう、準一は知らぬ間に自分の両手を姫の腹部に巻きつけていたのです。かと言って、ここはかなり上空。離すわけにはいけません。そのままの状態で謝罪。
「ご、ごめん・・・」
「いいよ。私に掴まってないと落ちちゃうもんね。なんなら胸に掴まってもいいよ」
準一の顔は瞬時に赤くなりました。
「そ、そんな・・・」
姫は高笑い。
「あはははは!」
姫は上空の月を見ました。満月です。
「この世界じゃ、月はこんなにも大きいんだね!」
「君の世界にも月はあるの?」
「あるよ、2つ。けど、こんなに丸くないよ。ジャガイモみたいにゴツゴツしてるんだ」
準一は苦笑いして思いました。
「火星かよ」
「じゃ、行くよーっ!」
2人を乗せた箒が水平に移動し始めました。と、ここで準一は今朝見た妄想を思い出しました。そして前に乗ってる姫に、
「ねぇ、その前にトンボ返りしてくれない?」
姫はびっくり。
「ええ~!?」
姫は横目で後ろの準一を見ました。
「そんなことしたら、あなた、落ちるよ?」
準一は苦笑い。
「あはは、そうですよねぇ・・・」
「あ、マナの力があるから、大丈夫かな?」
姫は再び横目で後ろを見て、
「じゃ、トンボ返りしよっかぁ!」
「い、いや、遠慮しておきます・・・」
どうやら準一の心は急変したようです。
「ええ~ 自分で言っておきながら・・・ 変なの?」
ここで突然パラパラパラという音が。ヘリコプターです。準一は振り返り、それを見てぽつり。
「ヘリコプター?」
姫は顔色を変えました。
「あいつ、撃ち落としたいなあ・・・」
準一はその言葉にびっくり。
「ええ~?」
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