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第3章 身代わり
第102話 ルアの心情
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森を移動している中で初めて私たちと同じ種族であるエルフ族に会ったこと、そしてエルフ族の集落へと向かう事。心の中でどこかモヤモヤとした部分があった。
初めて出会った同胞へ抱いた感情はどこか他人のような感情だった。だって初めて会ったのだ。ただ同胞というだけだ、それだけで気が許せるほどの信頼はない。だから向こうがエルフ族の子どもだからとこちらに気を許した時にはその気持ちが理解できなかった。
そうしてエルフ族の集落に入ってからというもの、周りからは好奇の視線が向けられた。どちらかというとそれは私自身に、というより私の髪へと向けられているようでそれはゾンも同じらしかった。だがそれがどうしてかその直後に知る事になった。
王と姫がいるという場所に案内され、そこにいたのが私たちと同じ髪色を持つ男女。最初に相手の髪を認識した時はその程度だと思った。
だが姫と思われる女性と目が合った瞬間に直感した、この人が私の生みの親なのだと。
私とゾンがウカノと血が繋がっていないことは、幼い頃に姿形の違いに疑問を抱いた私たちへとウカノが説明してくれた。
私たちにとって種族の違いなど問題では無かった。種族は違くても何よりも繋がっている家族であるとそれまでの生活で知っていたから。それが当たり前だったから。
血の繋がった本来の親は誰なのか、どうして私たちはウカノと過ごしているのか、そんな事は一切気にもならなかった。
それから私たちが私たちの境遇について知る事になったのは巨人族のみんなと出会ってからだった。
巨人族のみんなは優しくて色々な事を教えてくれるから好きだ。
そんな中でも巨人族たちは私たちとウカノの関係性について気になっているようだった。血が繋がっていないけど何よりも繋がった存在だと伝えると、巨人族のみんなはそんな風に語る私たちを微笑ましそうに見てくれていた。だがその中に同情のような、哀れみのような感情が混じっていたのを感じていた。
それがいったいどんな理由なのか、当時は気にならなかったがその少し後に知る事になる。
初めて出会った同胞へ抱いた感情はどこか他人のような感情だった。だって初めて会ったのだ。ただ同胞というだけだ、それだけで気が許せるほどの信頼はない。だから向こうがエルフ族の子どもだからとこちらに気を許した時にはその気持ちが理解できなかった。
そうしてエルフ族の集落に入ってからというもの、周りからは好奇の視線が向けられた。どちらかというとそれは私自身に、というより私の髪へと向けられているようでそれはゾンも同じらしかった。だがそれがどうしてかその直後に知る事になった。
王と姫がいるという場所に案内され、そこにいたのが私たちと同じ髪色を持つ男女。最初に相手の髪を認識した時はその程度だと思った。
だが姫と思われる女性と目が合った瞬間に直感した、この人が私の生みの親なのだと。
私とゾンがウカノと血が繋がっていないことは、幼い頃に姿形の違いに疑問を抱いた私たちへとウカノが説明してくれた。
私たちにとって種族の違いなど問題では無かった。種族は違くても何よりも繋がっている家族であるとそれまでの生活で知っていたから。それが当たり前だったから。
血の繋がった本来の親は誰なのか、どうして私たちはウカノと過ごしているのか、そんな事は一切気にもならなかった。
それから私たちが私たちの境遇について知る事になったのは巨人族のみんなと出会ってからだった。
巨人族のみんなは優しくて色々な事を教えてくれるから好きだ。
そんな中でも巨人族たちは私たちとウカノの関係性について気になっているようだった。血が繋がっていないけど何よりも繋がった存在だと伝えると、巨人族のみんなはそんな風に語る私たちを微笑ましそうに見てくれていた。だがその中に同情のような、哀れみのような感情が混じっていたのを感じていた。
それがいったいどんな理由なのか、当時は気にならなかったがその少し後に知る事になる。
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