杜の国の王〜この子を守るためならなんだって〜

メロのん

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第2章 拠点開発

第48話 交流

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 ひとまず怪我人の治療を終えこれで命の危険はさっただろう。さて、どういう訳か今度はこちらに頭を垂れている巨人たちをどうするべきか。まずは会話を試みるか。

「あー、こちらの言葉が分かるかな?」

 こちらの言葉に頭を上げ互いの顔をキョロキョロと確認し合う巨人たち。やがて1人が立ち上がりこちらに歩み寄ってくる。大きさはおよそ4メートルといったところか、巨人たちの中ではそこまでデカい訳ではないがそれでも圧倒される大きさだ。

「我らの同胞を助けていただき感謝します、小さき者たちよ。」

「そのことなら構わない。僕たちに救える命を見捨てる道理は無いからな。」

 どうやら言葉が通じるようで良かった。種族は違えど言語は同じと聞いたことがあるのでもしかしたらと思っていたが、相手はこの森の住人だ。他の種族と関わりがあるとも思えないし言語が全く違う、そもそも言語が無い可能性もあった。

「まずは自己紹介といこうか。僕はウカノ、この子はテン。」

「キュイ!」

「僕はゾン!」

「私はルア。」

「そして雪フクロウと僕たちをここに連れてきた大蛇だ。普段はあっちに住んでいる。」

 そう言って来た方向を指差す。

「ウカノ様方ですね。私はこの集落で1番の年長者ゆえにまとめ役的なことをやっているタージと言います。今朝全身が岩でできた牛型の魔物に襲われましてこの有様です。怪我をしているのはこの村でも1番の戦士なのですが奴には歯が立ちませんでした。それでも彼らが命をかけて追い払ってくれたので他の者や村への実害は皆無で終わりましたが。」

 ちらりと戦士の横に置かれた武器らしき物を見やる。そこには木の棒に形の良い石を取り付けただけの簡易の斧のような物や石の棍棒といったものだ。武器としては粗末な物だがさすがは巨人たちの武器といったところかその大きさはかなりのものだ。重量もかなりのものだろうし巨人たちの膂力と合わさればその一撃の破壊力を想像することは容易い。だが、

「相性が悪かったか。」

「はい、こちらの攻撃がまともに効いてる様子は無く、為す術もなかった所でした。戦士たちがなんとか避難する時間を稼ごうと奮闘していた所、大蛇様が訪れて下さり奴はその気配に気付いた途端すぐにこの場を離れました。」

「最初に訪れた時から気になってたんだがあなたたちと大蛇はどういう関係なんだ?」

「大蛇様は昔から我々を守護して下さる神の御使い、と先祖代々伝わっております。」

「「かみのみつかい?」」
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