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第1章 安住の地を求めて
第20話 より深くへと
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「僕たちは森の奥へと行こうと思うがお前はどうする?」
「シャー…シャシャ!」
少し考えたようだが一緒に来るようだ。
今日はようやく更に森の奥へと進む事にする。本来はこの場所にここまで長居する予定は無かった。ただ、森に入って大蜘蛛と出会って、子供が産まれるまでは付き添おうと思ったらここまで長居してしまった。
季節は夏へと移り変わり今は外で活動していると汗が噴き出す。人間社会で暮らしていた場所は夏は蒸し暑かったがこの森はサッパリとした暑さだ。きっと自然の中だからかな。
今まで探索した最も遠い場所へと来た。ここから先は今まで訪れたことのない未知の領域となる。ここからは気を抜いたら待つのは死かもしれない。しかしそう感じると共に新しい物への期待も感じている。
「今日はここで野宿にしようか。」
「キュイ!」
「シャ」
今までは洞窟の中という比較的安全な場所で眠っていたから野ざらしの野営は気をつけないとな。
翌日目を覚ます。そこまで深くは眠っていないが疲れが残っているほどでもなくて安心する。
「キュキュイ」
「おはようテン樹の上で周囲を警戒してくれてたのか?」
「キュイ!」
「ありがとうね。」
森の奥へと進み始めてかなり経ってきた。1週間ほど経っただろうか。今日も特に目的はなく、ただ奥へと進んでいた。今日も森の奥へと進んでいたが森の様相が変化したのを肌で感じた。
魔力が濃くなった…周囲を注視してみると魔力が目に見えて周りに漂っているのが分かる。どんな場所でも魔力は周囲にあるのだがこんなに目にハッキリと見えるのは初めてだ。
「キュ?キュキュキュ!」
テンがおもむろに火の玉を周囲に浮かべ始めた。どうした?と思ったが普段扱う火の玉より数が1つ多いのに気づく。
そこで僕も身体強化を発動して普段よりスムーズに、より強化出来ているのを感じる。なるほど、ここまで魔力が濃いと魔法を扱いやすくなるのか。なんだか今までの感覚と違うから、自分の力で魔法を発動させているのに自分の力でないような不思議な感覚だ。早くこの感覚に慣れた方がいいな。
魔力が濃い領域へと入ってから周囲にいる生物は魔物しか見ていない。ここでは魔力を扱えない動物は住めないのか、それとも魔物が好んで住んでいるのだろうか。
今日はあの岩場で休もうか、そう思って近づくと急に岩場が動き出した。
なっ、こいつ魔物か!
動くまで魔力すら感じなかったとはなんて擬態能力だ。
「キュキュ!」
テンがすぐに飛び出し戦いだす。相手の全容はでっかい岩に、小さい岩が4つ足の様についている魔物だった。
相手の魔力の流れを見るに、身体強化のような魔法を扱っているのだろう。ただ身体強化にしては動く速さは鈍足なため、きっと自身を硬化に特化させた魔法なのだろう。
テンの攻撃方法は火の玉で相手を燃やすものだ。あの岩が相手なのはテンにとって相性が最悪といえる。
相手も鈍足なためテンに攻撃が届く事はなくお互い拮抗した状態だ。
「テン攻撃はもういい、この場を離れるぞ!」
相手が鈍足なのを利用してこの場を離れる。やがて川場が見えてくる。周りには大きな岩山がある。洞窟にはなっていないが、魔法で穴を掘っていけばいい拠点になりそうだ。
「ここら辺を拠点にしようと思うがいいかな?」
「キュー…」
「シャ!」
テンは岩の魔物との戦闘以降元気を無くしてしまっている。いつもは元気な尻尾も今はしゅんとしてしまって見ていて痛々しい。
「テン、自分の攻撃が通じなかったからといって落ち込む必要はない。」
「キュ?」
「ああ、テンはいつも僕の力となってくれているよ。」
「キュキュ!」
よかった、少し元気を出してもらえたようだ。それにしても自分の攻撃が通用しないから落ち込むなんて意外と戦闘狂なのかな?出来るだけ危ない事はしてほしくないんだけどなあ。
今日は夜になる前に僕たちが入れるスペースの穴を掘り終えないとな。そしたらテンをいっぱい可愛がってあげよう。
「シャー…シャシャ!」
少し考えたようだが一緒に来るようだ。
今日はようやく更に森の奥へと進む事にする。本来はこの場所にここまで長居する予定は無かった。ただ、森に入って大蜘蛛と出会って、子供が産まれるまでは付き添おうと思ったらここまで長居してしまった。
季節は夏へと移り変わり今は外で活動していると汗が噴き出す。人間社会で暮らしていた場所は夏は蒸し暑かったがこの森はサッパリとした暑さだ。きっと自然の中だからかな。
今まで探索した最も遠い場所へと来た。ここから先は今まで訪れたことのない未知の領域となる。ここからは気を抜いたら待つのは死かもしれない。しかしそう感じると共に新しい物への期待も感じている。
「今日はここで野宿にしようか。」
「キュイ!」
「シャ」
今までは洞窟の中という比較的安全な場所で眠っていたから野ざらしの野営は気をつけないとな。
翌日目を覚ます。そこまで深くは眠っていないが疲れが残っているほどでもなくて安心する。
「キュキュイ」
「おはようテン樹の上で周囲を警戒してくれてたのか?」
「キュイ!」
「ありがとうね。」
森の奥へと進み始めてかなり経ってきた。1週間ほど経っただろうか。今日も特に目的はなく、ただ奥へと進んでいた。今日も森の奥へと進んでいたが森の様相が変化したのを肌で感じた。
魔力が濃くなった…周囲を注視してみると魔力が目に見えて周りに漂っているのが分かる。どんな場所でも魔力は周囲にあるのだがこんなに目にハッキリと見えるのは初めてだ。
「キュ?キュキュキュ!」
テンがおもむろに火の玉を周囲に浮かべ始めた。どうした?と思ったが普段扱う火の玉より数が1つ多いのに気づく。
そこで僕も身体強化を発動して普段よりスムーズに、より強化出来ているのを感じる。なるほど、ここまで魔力が濃いと魔法を扱いやすくなるのか。なんだか今までの感覚と違うから、自分の力で魔法を発動させているのに自分の力でないような不思議な感覚だ。早くこの感覚に慣れた方がいいな。
魔力が濃い領域へと入ってから周囲にいる生物は魔物しか見ていない。ここでは魔力を扱えない動物は住めないのか、それとも魔物が好んで住んでいるのだろうか。
今日はあの岩場で休もうか、そう思って近づくと急に岩場が動き出した。
なっ、こいつ魔物か!
動くまで魔力すら感じなかったとはなんて擬態能力だ。
「キュキュ!」
テンがすぐに飛び出し戦いだす。相手の全容はでっかい岩に、小さい岩が4つ足の様についている魔物だった。
相手の魔力の流れを見るに、身体強化のような魔法を扱っているのだろう。ただ身体強化にしては動く速さは鈍足なため、きっと自身を硬化に特化させた魔法なのだろう。
テンの攻撃方法は火の玉で相手を燃やすものだ。あの岩が相手なのはテンにとって相性が最悪といえる。
相手も鈍足なためテンに攻撃が届く事はなくお互い拮抗した状態だ。
「テン攻撃はもういい、この場を離れるぞ!」
相手が鈍足なのを利用してこの場を離れる。やがて川場が見えてくる。周りには大きな岩山がある。洞窟にはなっていないが、魔法で穴を掘っていけばいい拠点になりそうだ。
「ここら辺を拠点にしようと思うがいいかな?」
「キュー…」
「シャ!」
テンは岩の魔物との戦闘以降元気を無くしてしまっている。いつもは元気な尻尾も今はしゅんとしてしまって見ていて痛々しい。
「テン、自分の攻撃が通じなかったからといって落ち込む必要はない。」
「キュ?」
「ああ、テンはいつも僕の力となってくれているよ。」
「キュキュ!」
よかった、少し元気を出してもらえたようだ。それにしても自分の攻撃が通用しないから落ち込むなんて意外と戦闘狂なのかな?出来るだけ危ない事はしてほしくないんだけどなあ。
今日は夜になる前に僕たちが入れるスペースの穴を掘り終えないとな。そしたらテンをいっぱい可愛がってあげよう。
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復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。
追記
2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。
8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。
2024/02/23
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