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第一章 もっこもこカフェへようこそ!
忍びの眼鏡
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「『もこもこの眼』というのが、どういったものかはまだ漠然と何となく分かったけど、でもどうして自分なんかがこの能力を持っているだろ?」
世の中には不思議な力を持っている人間は、居るとは思う。だけどその力を持った理由を知っている人は一体どれだけいるのだろうか――――。
自分の力のことが分かれば、そういう人たちの力の謎を解く鍵になり得なるのかもしれない。
そんなこと考えたら、自分の人生が一気にSFかファンタジーの世界にすり替わって、壮大なロマンを感じる。
「実は、それは分からないのです」
――――と思ったけど、所詮俺の人生は大したことないままのようだ。一瞬でも期待してしまった分、地味に凹む。
力を持つ理由が答えられなかったことに申し訳なさそうな顔になっているステラさんに、ふと一つ疑問が浮かんだ。
「そうなんですか……でもステラさんも、同じく『もこもこの眼』の力を持っているんですよね? だからこの人たちと普通に過ごせるんですよね?」
そうだ! ステラさんだって俺と同じ『もこもこの眼』の能力を持っている筈だ! ならこの力に気付いた時、俺と同じように驚いただろうし、戸惑ったんじゃないか?
この何の役に立つのか分からない力をどうやって受け入れたんだ?
同じ気持ちを共有できる仲間へ、救いを求めるように問うと――――。
「あ……私はこの力が引き継がれる血筋でして、代々『もこもこの眼』の力を持っていたので、見えるのが当たり前になっていまして……。だから特に何も疑問に感じたことがなかったんです」
「え……血筋」
なんだってぇぇぇ! 特殊能力を持っている家系なんて、レア過ぎるじゃないの!?
俺みたいな突然変異とは違って、サラブレッドってことじゃないか――――!
「な、なんか……。凄いですね」
日常生活で活用できる能力でもないし、人に言えば信じて貰えるかも疑わしい力だけど、何だか微妙な気持ちに襲われる。
勝手にテンションが下がって暗くなっていく俺の前に、お菓子の入った籠が差し出された。
「まぁ、食え」
「え?」
バウムさんが無表情だけど、イケボでお菓子を勧めてきた。
きゅぅぅぅん! 優しいなぁ~バウムさん。
バウムさんのさり気に優しさに、落ち込み掛けた気持ちが少し救われる。だけどもう一人は――――。
「あっ! 俺のクッキー! 全部食うにゃよ!」
相変わらず俺様猫様である。ムカつくからクッキー全部、食べてやろうかと思ってしまった。
「もうタルト、いつでも食べれるでしょ!」
「にゃぁ~! 今のクッキーは今だけ味わえるクッキーにゃ~!」
「変な理屈こねないの!」
「にゃ~! にゃ~! にゃってステラ、こいつ怪しい目つきでクッキー頬張ってるにゃ!」
「別にいいじゃない、クッキーは沢山あるんだから!」
「そういうことにゃ、にゃいにゃ~!」
ステラさんに諫められているタルトは、恨みがましく俺を睨んできた。そんなタルトに俺は見せつけるようにクッキーを頬張って、細やかな優越感も味わえた。
イケメン仕様のタルトが、悔しそうに頬を膨らませているのを横目に、俺はクッキーで渇いた口の中を紅茶で潤す。バウムさんのクッキーは、とても美味しくて胃袋も癒される。
一息入れたタイミングで、ステラさんは次は謎『忍びの眼鏡』の話を切り出してきた。
「では次に、先ほど掛けて頂いたその『忍びの眼鏡』のことをお話させて頂きます」
「はい」
さっきよりは若干和やかな空気で、話は話は始まっていく――――。
「もうある程度、予測が付いているかもしれませんが、もこもこの眼が真の姿が見えるのに反して、その眼鏡は幻覚化した姿が見える眼鏡です」
「それは素直に信じますけど……真実の姿が見えているのに、幻覚化した姿が見える眼鏡の必要性が分からないです」
動物の姿が見えるのに、人間仕様を見るのって意味あるのかと思ってしまう。
疑問を抱える俺に、ステラさんはいつもの優しい笑顔で頷いた。
「その理由なんですが、もこもこの眼の力を持っていない人には、この子たち人間の姿にしか見えません。そこに能力を持っている人が真実の姿で接していると、目線や話し方に差異が生じてくるんです。なので敢えてこの『忍びの眼鏡』で、他の人と同じ目線になれるようにしているんです」
「あ……なるほど。俺の周りにはいなかったけど、例えば霊とか見えちゃう子が空中に向かって話しかけていると、気持ち悪がれる……そんな感じですかね?」
「そうです! 分かりやすい例えだと思います! 流石お客様、考え方ももこもこしていますね!」
単純に思い付いたことを言っただけなのに、異様に感激しているステラさんの反応が一番予想外である。それに考え方がもこもこって、何なんだ~?
「いえいえ、それほどでも……因みにステラさんは、眼鏡がなくても擬人化した姿が見えるんですか?」
「はい。私の血筋は、裸眼で両方見えるんですよ」
肩を竦めて畏まりながらそう言うステラさんが、めちゃ可愛い。個人的には眼鏡を掛けたステラさんも見てみたいと思ってしまう。
それにしても、もこもこサラブレッドのレベルの違いに驚嘆するしかない。
「凄いですね……カッコいいな~」
「えっ! そんなことないです。単なる血筋なだけなんで! だからお客様みたいに血統も関係なく見える方がいると、凄く嬉しく思います」
ステラさんは両手を合わせて、綺麗な青緑色の瞳をキラキラ輝かせる。
こんな可愛らしい女の子に、ここまで言って貰えたら照れずにはいられないだろ!
嬉しさと恥ずかしさで、どうしたって顔がにやけそうになった。
「そう……ですか?」
「はいっ! 是非、これからもこのカフェに来て貰いたいです!」
「えっ……マジですか?」
これって、これって――――『告白』!? 何の取り柄もない俺にも、ついにモテ期が来たってやつ!!
それならこの『もこもこの眼』も大歓迎だよ――――!!
「はい……俺なんかで良かったら、いつでも来ます」
浮かれて踊りたい気分を抑えながら、ちょっとカッコつけて言ってみた――――途端!
「だってにゃ~! じゃぁこやつ、新しいバイトするのにゃ?」
「『人の手』が欲しかったから、助かるな」
「はい! きっと他の子たちも、大喜びですわ!」
一番予想外な方向に進み出している空気が、漂い出した。
「あの……どういうことですか?」
「お客様、是非このもっこもこカフェで働いて下さい! 最近忙しくて、猫の手も借りたい位なんです!」
「え……猫ならもう居るじゃないですか?」
ステラさんの頼みに、本気でそう答えたのだが、
「きゃは! お客様、お上手!」
「確かにな」
「にゃが、座布団はやらないにゃ~」
全然、通じていなかった。
「じゃぁ良かったら、今日はこのまま見学でもしていってください。他の店員たちも、紹介しますね~」
「あの……ステラさん?」
「じゃぁ、開店準備に取り掛かりましょう~!」
「了解」
「にゃ~昼寝が出来なかったにゃ~」
唖然、呆然としている俺をテーブルに残し、三人は意気揚々と奥に行ってしまった。
「あの……ステラさ~ん。バウムさぁん。タルト~」
三人の名前を呼んでみたけど、店内に虚しく響き渡るだけだった――――。
喋る猫を追いかけただけなのに――――一体これから俺の人生はどうなるんだぁぁぁ――――!?
世の中には不思議な力を持っている人間は、居るとは思う。だけどその力を持った理由を知っている人は一体どれだけいるのだろうか――――。
自分の力のことが分かれば、そういう人たちの力の謎を解く鍵になり得なるのかもしれない。
そんなこと考えたら、自分の人生が一気にSFかファンタジーの世界にすり替わって、壮大なロマンを感じる。
「実は、それは分からないのです」
――――と思ったけど、所詮俺の人生は大したことないままのようだ。一瞬でも期待してしまった分、地味に凹む。
力を持つ理由が答えられなかったことに申し訳なさそうな顔になっているステラさんに、ふと一つ疑問が浮かんだ。
「そうなんですか……でもステラさんも、同じく『もこもこの眼』の力を持っているんですよね? だからこの人たちと普通に過ごせるんですよね?」
そうだ! ステラさんだって俺と同じ『もこもこの眼』の能力を持っている筈だ! ならこの力に気付いた時、俺と同じように驚いただろうし、戸惑ったんじゃないか?
この何の役に立つのか分からない力をどうやって受け入れたんだ?
同じ気持ちを共有できる仲間へ、救いを求めるように問うと――――。
「あ……私はこの力が引き継がれる血筋でして、代々『もこもこの眼』の力を持っていたので、見えるのが当たり前になっていまして……。だから特に何も疑問に感じたことがなかったんです」
「え……血筋」
なんだってぇぇぇ! 特殊能力を持っている家系なんて、レア過ぎるじゃないの!?
俺みたいな突然変異とは違って、サラブレッドってことじゃないか――――!
「な、なんか……。凄いですね」
日常生活で活用できる能力でもないし、人に言えば信じて貰えるかも疑わしい力だけど、何だか微妙な気持ちに襲われる。
勝手にテンションが下がって暗くなっていく俺の前に、お菓子の入った籠が差し出された。
「まぁ、食え」
「え?」
バウムさんが無表情だけど、イケボでお菓子を勧めてきた。
きゅぅぅぅん! 優しいなぁ~バウムさん。
バウムさんのさり気に優しさに、落ち込み掛けた気持ちが少し救われる。だけどもう一人は――――。
「あっ! 俺のクッキー! 全部食うにゃよ!」
相変わらず俺様猫様である。ムカつくからクッキー全部、食べてやろうかと思ってしまった。
「もうタルト、いつでも食べれるでしょ!」
「にゃぁ~! 今のクッキーは今だけ味わえるクッキーにゃ~!」
「変な理屈こねないの!」
「にゃ~! にゃ~! にゃってステラ、こいつ怪しい目つきでクッキー頬張ってるにゃ!」
「別にいいじゃない、クッキーは沢山あるんだから!」
「そういうことにゃ、にゃいにゃ~!」
ステラさんに諫められているタルトは、恨みがましく俺を睨んできた。そんなタルトに俺は見せつけるようにクッキーを頬張って、細やかな優越感も味わえた。
イケメン仕様のタルトが、悔しそうに頬を膨らませているのを横目に、俺はクッキーで渇いた口の中を紅茶で潤す。バウムさんのクッキーは、とても美味しくて胃袋も癒される。
一息入れたタイミングで、ステラさんは次は謎『忍びの眼鏡』の話を切り出してきた。
「では次に、先ほど掛けて頂いたその『忍びの眼鏡』のことをお話させて頂きます」
「はい」
さっきよりは若干和やかな空気で、話は話は始まっていく――――。
「もうある程度、予測が付いているかもしれませんが、もこもこの眼が真の姿が見えるのに反して、その眼鏡は幻覚化した姿が見える眼鏡です」
「それは素直に信じますけど……真実の姿が見えているのに、幻覚化した姿が見える眼鏡の必要性が分からないです」
動物の姿が見えるのに、人間仕様を見るのって意味あるのかと思ってしまう。
疑問を抱える俺に、ステラさんはいつもの優しい笑顔で頷いた。
「その理由なんですが、もこもこの眼の力を持っていない人には、この子たち人間の姿にしか見えません。そこに能力を持っている人が真実の姿で接していると、目線や話し方に差異が生じてくるんです。なので敢えてこの『忍びの眼鏡』で、他の人と同じ目線になれるようにしているんです」
「あ……なるほど。俺の周りにはいなかったけど、例えば霊とか見えちゃう子が空中に向かって話しかけていると、気持ち悪がれる……そんな感じですかね?」
「そうです! 分かりやすい例えだと思います! 流石お客様、考え方ももこもこしていますね!」
単純に思い付いたことを言っただけなのに、異様に感激しているステラさんの反応が一番予想外である。それに考え方がもこもこって、何なんだ~?
「いえいえ、それほどでも……因みにステラさんは、眼鏡がなくても擬人化した姿が見えるんですか?」
「はい。私の血筋は、裸眼で両方見えるんですよ」
肩を竦めて畏まりながらそう言うステラさんが、めちゃ可愛い。個人的には眼鏡を掛けたステラさんも見てみたいと思ってしまう。
それにしても、もこもこサラブレッドのレベルの違いに驚嘆するしかない。
「凄いですね……カッコいいな~」
「えっ! そんなことないです。単なる血筋なだけなんで! だからお客様みたいに血統も関係なく見える方がいると、凄く嬉しく思います」
ステラさんは両手を合わせて、綺麗な青緑色の瞳をキラキラ輝かせる。
こんな可愛らしい女の子に、ここまで言って貰えたら照れずにはいられないだろ!
嬉しさと恥ずかしさで、どうしたって顔がにやけそうになった。
「そう……ですか?」
「はいっ! 是非、これからもこのカフェに来て貰いたいです!」
「えっ……マジですか?」
これって、これって――――『告白』!? 何の取り柄もない俺にも、ついにモテ期が来たってやつ!!
それならこの『もこもこの眼』も大歓迎だよ――――!!
「はい……俺なんかで良かったら、いつでも来ます」
浮かれて踊りたい気分を抑えながら、ちょっとカッコつけて言ってみた――――途端!
「だってにゃ~! じゃぁこやつ、新しいバイトするのにゃ?」
「『人の手』が欲しかったから、助かるな」
「はい! きっと他の子たちも、大喜びですわ!」
一番予想外な方向に進み出している空気が、漂い出した。
「あの……どういうことですか?」
「お客様、是非このもっこもこカフェで働いて下さい! 最近忙しくて、猫の手も借りたい位なんです!」
「え……猫ならもう居るじゃないですか?」
ステラさんの頼みに、本気でそう答えたのだが、
「きゃは! お客様、お上手!」
「確かにな」
「にゃが、座布団はやらないにゃ~」
全然、通じていなかった。
「じゃぁ良かったら、今日はこのまま見学でもしていってください。他の店員たちも、紹介しますね~」
「あの……ステラさん?」
「じゃぁ、開店準備に取り掛かりましょう~!」
「了解」
「にゃ~昼寝が出来なかったにゃ~」
唖然、呆然としている俺をテーブルに残し、三人は意気揚々と奥に行ってしまった。
「あの……ステラさ~ん。バウムさぁん。タルト~」
三人の名前を呼んでみたけど、店内に虚しく響き渡るだけだった――――。
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